~豊満ボディに恋に落ちる寸前?! ふっくらホットケーキ~

[ 天羽水音がチャリで行く!『デリシャスと占いの花道』 ]

JR東日本、中央線

JR東日本の中央線とは、文字通り東京のど真ん中を走り抜け、東京から大月(山梨県)までを一直線に繋ぐ路線でございます。

今日の舞台はそんな中央線沿線から東京、お茶の水、新宿、中野、高円寺、吉祥寺、立川、八王子と言った名だたる駅…ではなく、ラーメンの名店が集う荻窪…をひとつ通り越して西荻窪からお届けいたします!

…という訳でどうもこんにちは。天羽水音(あもうみずね)です。
え? 西荻窪(以下西荻と表記)って地味な街じゃないか?って? とんでもない! 西荻は熱い街ですよ。

駅付近は細々とした路地が多く、地元や詳しい人がいないと迷子になってしまいそうなほど。
そんな場所に新旧問わず小さなお店達がひしめき合っています。
そうなるとお店同士の戦いも凄いのかなと思いきや、西荻界隈のお店や地元の方って距離が近いと言うか、仲良しと言うか、何て言うか雰囲気が凄く良いんですよね。

コロナ渦で西荻のテイクアウト盛り上がれとツイートしてる人がいれば自分のお店の事だけではなく周囲のお店の事もリツイートするお店もあり、お店の方も他の飲食店を利用して感想やお勧めをしたり。

何だか地元Loverな方が多くて、優しい世界が拡がってる(ように見える)んです。
今回のホットケーキもそんな感じでどこかの西荻Loverな人やお店の人からのリツイートで巡り巡って出会った情報でした。

コロナ渦の中、様々な制限を掛けられても…

そのお店は西荻窪にあるお酒とごはん しんこぺさん。(以下しんこぺさん表記)
実はしんこぺさん。コロナ前より「美味しい」と言う噂を聞いていて、気になっていたお店で、でも夜メインのお店だしお酒とか飲む人とかと一緒じゃないと行けないかな…なんて思っていたんです。

ですが、緊急事態宣言が発令され、夜の営業が制限されてしまった時に苦肉の策として喫茶営業を開始したところ、SNSで大変話題(該当ツイートは2万4千件ものリツイート)になってしまってお店の方もてんてこ舞い状態に。

その発端となったのがふっくらビジュアルのホットケーキ(後述)で、私も写真を見た瞬間ひと目でキュンっときてしまい、普段予約とかしないし好きじゃない私が予約をしました。
これ本当に珍しい事です。私が飲食店を予約するなんて滅多にない。なんなら予約とか嫌いまである。

喫茶しんこぺを体験

店内に入り…と、メニューを見たら「軽食+ホットケーキ+フロートを全部を楽しめるしんこぺセット」を発見。
(現在はメニューがリニュ―アルされていて、しんこぺセットは終わってしまった模様)

軽食からローストビーフサンドかラザニア、フロートからはクリームソーダかコーヒーフロートのいずれかを選ぶ事が出来る神様に感謝したくなるセットです。
迷わず注文。ホットケーキ意外も色々試してみたいなぁ~と思っていたので、悩む手間がだいぶ省けました。

あ…アレ…ローストビーフってこんなんだっけ…

軽食枠はローストビーフサンドをチョイス…したんですけど、サーブされてびっくり。
お店のメニュー説明からは…。

ミスジのローストビーフと新玉ねぎのコールスローのサンドイッチ。
フォースラディッシュ(西洋わさび)を使った自家製わさびマヨネーズが味の決め手です。

との事ですが、何だか説明文以上の物がデーンと来てしまったと思いました。
何この120%美味しいが約束されたヴィジュアル。
ローストビーフって何か薄切りのお肉って印象がある庶民なんですけど、しんこぺさんのモノは分厚い肉。ローストビーフではあるんだけど、明らかに様子がおかしい(笑)

このサラダ部分だけでも「しんこぺの丁寧なお仕事をひとつに纏めました」と言う雰囲気を感じ、食べるのがもったいない気分に(でも食べますけどね…!)。

サラダに添えてあるのはミョウガと若竹のピクルス。
また珍しい物をピクルスになんてお洒落な物にしちゃって…と、若干油断しながら食べてみてびっくり。めちゃくちゃ美味しい。
ほの甘さも感じる酸味がさっぱりofさっぱりと口の中を駆け巡り、添え物のサラダと一緒に食べてみるとドレッシングとかもう全くいらないわと言う気分に。

なんと丁寧に作られているんだろう。お洒落なだけでなく、どれもこれも手が掛かっていて、こんなの六本木とかで食べようと思ったら、このサンドのプレートだけで2000円はとられるんじゃないかって思います。

ちなみに西荻ってこういう食べ物出すお店ばっかりなんですよ…半端ない。

さて、様子がおかしいローストビーフサンドを食べてみると、自家製わさびマヨネーズがいい仕事をしているのは勿論なんですが、パンもすごく美味しい。
むちっ、パリッとしたパンは耳まで美味しい高クオリティ。

一体どこのパンを使っているのか(西荻には美味しいパン屋も山ほどあるので、きっとご近所のパン屋さんから仕入れてるに違いない)という考えが一瞬頭を過ったものの、すぐに「美味しい」と言う思考に占拠されました。もう美味しい以外考えられない。無理。

まず、自家製わさびマヨソース。マヨネーズと西洋わさびが混じる事で、ツンとしすぎず当たりがまろやかで優しくなっています。
そこに柔らかいミスジの肉感(ちゃんと歯で噛み切れる柔らかさ)に新タマネギのシャキシャキとした食感と甘さが混じり合い、ドンっと舌にくる美味しいと楽しい食感のラッシュに唾液の分泌が凄くなるのを感じました。

正直、後にくるホットケーキが今日のメインのはずなのに、ローストビーフサンドのあまりの満足度の高さに存在を忘れそうに…。

今日の主役を忘れて貰っちゃ困る

と、ローストビーフサンドの美味しすぎる余韻の最中、主役の登場です!!
なんじゃこりゃあああああ!!!と、叫びたくなるのをグッとこらえ、澄ました顔しながら写真を撮りましたが、心の中は「はやくたべたい!」「なんだこの豊満なふっくらボディは!」とかずっと煩かったです。
この存在感たるや!!なんて堂々としているのでしょうか!

事前にTwitterで写真を確認していたとはいえ、実物の「そこに存在する」という破壊力は半端ないですね。百聞は一見に如かずとは正にこの事でしょう。

ホットケーキには付きもののメープルシロップはたっぷり掛けられる量だと思います。
添え物のポテトチップスは厚切りのもの。
この厚さのポテトチップスって美味しいけど普通のものよりお値段は張りますよね。
多分コスト的には薄切りの方が良いかもしれないけれど、迷わず厚切りを選んでる感じが妥協を許さないと言うか、しんこぺさん解ってるなぁって思います。

嗚呼…なんと麗しく、豊満なボディをもつホットケーキか

スキレットで焼かれたタイプのホットケーキって表面が綺麗にドーム状になってる印象があるんですが、しんこぺさんのものは自然の割れ目が出来ています。
これって「個性」があるって思うんですよ。

オーブンの中で焼かれてそれぞれのホットケーキの個性が割れとして出てくる。だからひとつとして同じ顔はない…そんな風に考えるとなんて愛おしいホットケーキなんでしょう。
さらに言えばこの豊満な膨らみは今この一瞬だけのもので、写真を撮っているこのひと時でも、時間が経てば経つほどその豊かさはしぼんで失われてしまいます。

なので最高に美しい瞬間を見れるのはオーブンから出てきたほんの1~2分位でしょう。
嗚呼…なんて儚いホットケーキ。なんて刹那的。心が締め付けられるようです。
もうこれは恋と言っても過言ではありません。私、このホットケーキに恋してる。

豊満ボディと割れ目にうっとりしているのも束の間、バターが溶けてしみこんでいくのを目の当たりにしたら、さっきローストビーフサンド食べて満足気味だったお腹がスタンバイを開始しました。

デザートは別腹って言うじゃないですか。あれって「デザートが美味しそうだからお腹いっぱいでも食べたいので、脳が胃に無理矢理隙間作れって甘いものが入るスペースを作る指令を出す」らしく、まさにそれを体感しましたね。

ホットケーキの実食をする前にコーヒーフロートをご紹介

バニラアイスの乗ったコーヒーフロートにはチェリーとオレンジの薄切りが入っています。
写真だけ見ると何だか甘そうに見えますが、コーヒー部分はノンシュガーなので甘くはありませんし、アイスが溶けても割とビター感がちゃんと残っていて「そうそう!こういうのが良いのよ!」って机を叩いて賞賛したくなるようなコーヒーフロートです。

個人的にコーヒーって実は苦手(と言うか、牛乳入れないと飲めない)んですけど、ここのは凄く飲みやすいコーヒーに感じました。フロートじゃなくても飲めそう。

ちなみに、オレンジの薄切りが凄くいい感じの仕事をしていて、コーヒー部分を飲んだ時に後からそれはそれは爽やかなオレンジの香りがスッと鼻を通り抜け、コーヒーとオレンジの香りって合うんだ!と、アハ体験でした。

この組み合わせ考えた人を賞賛したいとお店の人に言ったら「完全に見た目重視でオレンジの薄切りを乗っけた所、試飲してみたらそれが凄く良い結果になったんです」との事でした。
細かい気遣いが生み出しだ偶然。これもまたしんこぺさん丁寧さが生み出した素晴らしい奇跡の産物なんでしょうね。

いよいよホットケーキの実食!

ふっくら豊満ボディを切り分け、バターの染み込んだ部分をひとくち。

ナイフを入れて切り分けたんですけど、切っているはずだし、確かに目の前で切れているんですけど、切っている感覚がほぼないです…それくらいエアリー。

口の中に入れると、アツアツのメレンゲ状の生地が瞬時に溶けていき、バターの塩味がホットケーキの甘さをほんのり際立たせ、香りと共に口の中に拡がって、ただただ幸せな気分になります。
「カワイイのは見た目だけじゃないでしょ?」と、面と向かって言われているような感覚に陥ります。

この日は珍しく同行人が居まして、彼女に「美味しいねー!」と話しかけようしたら、あろうことか…コーヒーフロートに乗っていたアイスをちょっと掬ってホットケーキにチョイ足しし、恍惚の表情を浮かべているではありませんか…!
ちょっとあなた天才なんじゃない…と、思いながら私もアイスを掬ってホットケーキと共にパクリ。

ハァ~~~~~。なにこれめちゃくちゃ美味しい。

いや、アツアツホットケーキに冷たいバニラアイスなんて冷熱(ひやあつ)のハーモニーが不味いわけないんですよ。
バターでも充分に美味しいし、メープルシロップをひたひたでも美味しいんですけど、更に冷熱(ひやあつ)の組み合わせが来ちゃったらもう事件でしょう?この場で殺人事件が起きてもおかしくないレベルの美味しさじゃないですか。
罪深い食べ方を知ってしまい、もう後戻りできないなと感じた瞬間でした。

しんこぺさん、すごくお洒落なお店なので敷居が高そうと思っていたんですが、全然そんな事はありませんでした。
お店のスタッフさんは皆仲良さそうで気さくだし、カウンター席も広くて居心地が良くって、コロナ渦じゃなきゃ店員さんとお話しながらご飯とか楽しむ人で賑わってるんだろうなぁと思えるような素敵なお店でした。
また近い内に新しい顔のホットケーキに会うためにお伺いしたいなって思います。

現在、ホットケーキ自体はレギュラーメニューに入っているようですが、喫茶営業などは緊急事態宣言などの状態によりますので、お店のSNSなどを確認の上訪問して下さいね。

また、西荻には様々なお店がテイクアウト営業をしていますので、行かれた際は是非色んなお店の美味しい物をゲットしてお帰り下さいませ♡

オマケ

しんこぺさんがある通りは駅からすぐ。ぎゅっと色んな飲食店が詰まった路地。
小さなお店がぎっしり並ぶ小路地は、コロナ渦の現在はとっても寂しい風景。
本来は昼間から楽しそうに飲んでる人が居たりして、そんな人達を横目に通り過ぎるだけでもなんだか楽しい気分になる場所なんです。

こちらは週末の西荻駅前の小路地。本来なら色んなお店の熱気で常に熱いような騒がしく、賑やかな場所です。
私はお酒が飲めないので、いつも通り過ぎるだけだったけど、やっぱりこの静かすぎる風景に寂しさを感じますね…。
どうか賑やかな風景が早く戻りますように!

今回紹介したお店

お酒とごはん しんこぺ

〒167-0053 東京都杉並区西荻南3-10-3
営業時間など
月~金 16:00~20:00
土・日・祝 11:00~20:00
※現在緊急事態宣言下の為、営業日や時間に変動アリ、事前にSNS参考の事。

HP:https://shinkopegohan.wixsite.com/mysite
Twitter:https://twitter.com/shinkope_gohan

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