
潜在意識の持つ力
[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]
前回は、私たちが普段意識していない、潜在意識が、いかにその人の人生に大きな影響を与えるか、ということをお話しました。
私は、長年の無理が祟って、40代でステージ3の癌に倒れました。その時の私を救ったのは、今まで学んだ心理学の知識と多くの方の支えでした。
癌の発病、再発を経て、命の期限を感じるようになり、命があるうちに、誰の中にも眠る潜在意識の力を多くの方にお伝えしたいとより思うようになりました。
そして、2020年、初めて出版した本『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』が4万部を超え、多くの方に潜在意識の力を知ってもらうきっかけになりました。
私は、自著を明日香出版社から出版したのですが、実は、私の本棚に一番多く収納されていたのは明日香出版社から発行されている書籍でした。
これが潜在意識の力でなくて何の力でしょうか?
こんな風に私たちは日々無意識に繰り返し、見ているもの、聞いているもの、やっていることに影響されているのです。

潜在意識は、ぼーっとしている時に発動し、繰り返しのリズムで深く刻まれると言われています。
では、一番簡単に変化できる繰り返しのリズムはなんでしょうか?
それは口癖です。
例えば、私たちが1日に自問自答する回数はどれくらいだと思いますか?
実は、人は1日5万回以上自分に質問していると言われています。例えば「お昼はうどんかカレーライスかどちらにしよう?」ということでさえも自分に対する質問です。
そして脳は言葉に反応します。
例えば、「人生で一番辛かったことは?」と質問すると、脳が自分の経験の中から、辛かったことを探し出し、それを思い出すことで再び悲しい感情を味わうことになります。
反対に「人生で一番楽しかったことは?」と質問すると楽しかった思い出と感情にアクセスし、楽しかった感情を味わいます。
楽しかった感情は、人間の本能として再び味わいたいものですから、脳はイメージしたものを実現しようとします。
例えばこれからプレゼンしなければならない人に「緊張しないようにね」と声を掛けたとします。すると脳の中では、過去に緊張した自分を思い出し、どんどん緊張していきます。
脳は〇〇しないようにという“否定語を理解できない”のです。
何かを実現しようと思ったら、〇〇しないようにという“避けたい状態”を言葉にするのではなく、“望む状態”を言葉にして脳にイメージさせることが大切です。
ですから、プレゼン前の人に声をかけるとしたら「緊張しないようにね」といったマイナスの言葉ではなく「リラックスしてやってね!」「普段通り話せばOKだよ!」など望む状態を脳がイメージできる言葉をかけることが大切なのです。
こんな風に、普段自分が無意識にどんな言葉を意識して使っているかによって、プレゼンが成功するかどうかも変わってくるのです。

さらに潜在意識は人間関係を良好にするにも役に立ちます。
人は意識の世界では、人と仲良くなりたいと思っていても、潜在意識(=無意識)では、人と仲良くなることを恐れて良い関係が気づけない、とか「自分は人から愛されるわけない」という思い込みから無意識のうちに人から嫌われるような言動や行動をとってしまうことがあります。
反対に、コミュニケーション能力の高い人は無意識に、相手に信頼感や安心感を抱かせるような言動や行動をとっているのです。無意識(=潜在意識)の性質を理解することで、短期間で人と信頼関係を構築することが可能なのです。
つまり無意識(潜在意識)を制する人がコミュニケーションを制するとも言えるのです。
脳の仕組み=潜在意識の仕組みを知っているだけで、自分の願望実現や良好な人間関係の構築に役に立つことをお分かりいただけたでしょか?
この連載では、あなたの人生や人間関係を好転させる様々な潜在意識の活用法をご紹介していきますので、お楽しみに!
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