
攻撃的な人から身を守る心の護身術 〜 2 〜
[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]
職場に「攻撃的な人」がいると毎日ストレスを浴び続けて、私たちの心は壊れてしまいます。どうしたら攻撃的な人から自分の身を守ることができるでしょうか。
前回に引き続き、心の護身術をお教えします。
心の護身術② 相手の行動を分析する
ヒステリックに攻撃的な話し方をする人は、「自分は相手をコントロールすることができる」と信じています。アメリカの精神科医ウィリアム・グラッサー博士が提唱した選択理論心理学では、このことを「外的コントロール」と呼んでいます。ウィリアム・グラッサー博士は、外的コントロールを続けていると、人間関係を崩壊させるとも話しています。
外的コントロールの代表的な習慣には「批判する」「責める」「文句を言う」「ガミガミ言う」「脅す」「罰する」「褒美でつる」などがあります。
あなたに対して攻撃的な人は、これらの習慣をどれぐらい持っているでしょうか?
例えば、多くの人の前では「お疲れ様です!」 と気持ちよく挨拶したり丁寧な対応をするけれど、二人きりになると「これ、〇〇ですよね(怒)」と語尾を強めにし、批判をするような人もいます。つまり、裏表がある人です。
このような人の心理として、攻撃したいけれど周囲には自分が攻撃することを知られたくない、人からの評価が気になるということが垣間見えます。このように、相手を分析することで攻略法も分かってきます。
心の護身術③ 相手の理不尽な行いを指摘する
毎日毎日攻撃を受けていたら、こちらが疲弊してしまいます。ヒステリックにまくしたて「外的コントロール」を行うことで、自分のやり方を押し付ける人はなぜ、そのように振舞うのでしょうか?
過去にヒステリックにまくし立てて自分の思い通りになった経験がある、または、幼児期に親などの養育者が、物事を思い通りにするために相手を攻撃していたのをみて無意識に学習していたことが考えられます。
これは、無意識=潜在意識が、自分を守る(自分の思い通りにする)ためには、ヒステリックにまくし立てるのが有効と信じているから、日常的に他者に攻撃を加えているのです。
どんな人にも当てはまることですが、幼児期や過去に上手くいった方法でも、現在は上手く行かない方法があります。それに気づかなければ、過去に身につけた習慣をオートマチックに繰り返してしまいます。繰り返しにより潜在意識にはその考えや行動が深く刻まれ、一度刻まれると自分ではコントロールできないほど同じ行動を繰り返すのが潜在意識の法則です。
攻撃的な人の行いにより思う通りになってしまうと、上手く行った行動を強化する、つまり相手への「外的コントロール」を強めることになってしまいます。相手の行動を分析し、理不尽なことや矛盾をきちんと指摘して正してもらう方法がお勧めです。
攻撃的な傾向のあるAさんが、職場でアサーション(相手も自分も尊重した話し方)の研修講師を務めることになりました。そこで、Aさんから被害を受けているBさんが、職場の他の人々がいる前で「Aさんは、アサーション研修をされるそうですが、私に対する話し方はアサーションだと思われますか? 人に教える前に、まずご自身の襟をただしていただきたいです」と伝えました。
するとAさんはバツが悪そうに、自分の攻撃的な言い方を改めると言いました。
「人は快を求めて痛みを避ける」という心理があります。攻撃的な人にとって「快」というのは攻撃です。そして、体裁を気にする人は、人前で自分の攻撃性について触れられることは「痛み」になると思ったのです。このような痛みを受けることで、相手の行動が改められる場合もあります。

人の行動は全て、この「快を求めて痛みを避ける」という本能に基づいています。
そして、繰り返しのリズムは潜在意識に刻まれ、それが習慣になります。相手を攻撃することが習慣になっている人がいますが、それはその人自身にも特になることではないと知っていただきたいと思います。
次回は攻撃される側の心理ついてお話したいと思います。
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