
「同調圧力」からサラリと身をかわす方法①
[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]
今回からは、「同調圧力」について4回にわたりお伝えします。「同調圧力」とは、ある集団において、多数派が少数派を従わせようと暗黙のうちに誘導する力のことをいいます。コロナ禍という未曾有の状況下で、「同調圧力」の影響を受けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。人間関係も密は禁物、サラリとかわす方法をお伝えします。
空気を読みすぎることで生まれる「我慢」
日本人の長所の一つに「空気を読むこと」「和を尊ぶこと」があります。
しかし、長所と短所はコインの表裏です。
空気を読み、相手に合わせることができるのは協調性があって良いのですが、反面、相手に合わせ過ぎると「我慢」が生まれます。

この「我慢」が、ストレスや人間関係の摩擦を生み出すとしたら、あなたは進んで我慢するでしょうか?
「俺も我慢してるんだから、お前も我慢しろよ!」
「みんな我慢してるんだから、あなたも我慢しなさいよ!」
小学校のホームルームで聞こえてきそうな言葉ですね。
けれど社会に出てからも、この言葉に代表されるような「同調圧力」が蔓延しているのが日本の現状なのです。
コロナ禍で生まれた「同調圧力」
このコロナ禍では、「自粛警察」と呼ばれる、外出する人の行動を厳しくチェックして注意する行為が生まれました。
海外ではあまり見かけない、日本ならではの風潮です。

自粛警察になってしまう心理として、
- 不安の大きさ
- 原因をどこに見出すか
この2点が影響します。

(A)不安が大きく、かつ原因が自分ではなく周りや環境にあると考えるタイプは、自粛警察になりやすいといえます。「感染が広がるのは政府や周りの人が感染予防対策を怠るからだ」と考えているからです。
(B)不安は大きいけれど、原因は自分にあると考えるタイプは、「私は高齢で免疫力にも自信がないから感染が心配」と感染する原因が自分にあると考えるので、他者を取り締まることはしません。
(C)不安が小さく、原因を外側に探すタイプは、「自分は健康だし予防策をとっているので大丈夫」と思うタイプです。
そして(D)不安が小さく、原因を自分に探すタイプは、「自分は健康で若いから感染しない」と考えます。コロナに対して無関心になりがちです。
自粛警察になってしまうタイプの人は、不安が大きく、原因が自分以外の人や環境にあると考え、さらに自分が同調圧力を加えれば相手をコントロールできると思っている人です。
心理学の世界では、過去と相手は変えられないというスタンスをとります。しかし、多くの人が相手になんらかの圧力を加えれば、相手は変わるだろうと考えています。
相手が変わる、自分が相手を変えることができると思うことは危険な思想です。
人の気持ちはコントロールできない
例えば「なんでこんなひどい天気なんだっ!」 と激怒する人はいません。天気は人間の力でコントロールできないと誰もが知っているからです。

しかし、人の気持ちになるとなぜかコントロールできると勘違いしてしまう人がいます。人の気持ちも天気同様、コントロールできないものです。コントロールできると思うから、自分の期待通りに相手が行動しないと苛立つのです。
外側の原因ばかりに囚われてイライラし、人間関係でトラブルを起こし、ストレスを溜め込んで免疫力を下げてしまっては、逆に感染リスクを高めることになりかねません。
日本は島国で、狭い国土に沢山の人が住んでいます。そのため他者を意識せざるを得ない環境にあるといえます。一方アメリカは国土が広く、州が変われば法律も住む人の文化も大きく変わるため、日本ほど周りを意識する必要がないのです。
人間関係も密になり過ぎず、他者と自分との間に適度な距離を保ち、こまめに換気する。
免疫力を高めながら、暑い夏を乗り切りましょう!
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