
強そうで実は弱い「マウンティング・マニア」
[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]
マウンティングとは本来、ゴリラなどが、相手より自分の方が強いと威嚇するために胸を叩いたりする行為を言います。
最近は人間関係の中で、自分が相手よりも優れている、上であるということを示そうとする行為をマウンティングと呼ぶことが多くなってきました。
マウンティングは百害あって一利なしです。
マウンティングする人が好きという人はいないからです。
にもかかわらず、なぜ、マウンティングという行為に取りつかれてしまう人がいるのでしょう? 私はそんな人たちを「マウンティング・マニア」と呼んでいます。
「自分に自信がない」からマウンティングする

「マウンティング・マニア」になってしまう要因の1つ目は「自分に自信がない」です。
「え! マウンティングする人って、偉そうで自信満々なのでは?」
と思われた方も多いのではないでしょうか。
自分に自信のある人は自慢しません。
Aさんは有名大学を卒業後、大手企業に就職、その後退社し職を転々としています。
Aさんは話の途中で関係ないにもかかわらず、出身大学や勤めていた大手企業の社名を出します。
「今、その話関係ないよね?」というところで自慢話をはさむのが「マウンティング・マニア」の特徴です。
「人から認められたい」のワナ

「マウンティング・マニア」は「自分はこんなに凄いから、認めて!」 と叫んでいるのです。「承認欲求」のカタマリとも言えます。
人から認められることでしか自信が持てない人は、「他人軸」で生きているということに他なりません。
自分で自分を認めて生きている人は、過剰に人からの承認を必要としません。
だから自慢もしません。
つまり、マウンティングとは無縁だから人から好かれます。
しかし、「マウンティング・マニア」の人たちは、人から認められたいと切に願いながら自慢話を繰り広げてしまうので、誰からも煙たがられてしまうのです。
人から認められるかどうかという「他人からの承認により自分の自信が左右される」のは危険な状態です。なぜなら、天気同様、他人をコントロールするのは不可能だからです。欲しいときに欲しいだけアメをくれる人はいません。
承認欲求の強い人は、誰かれかまわず、人からの承認を欲しがります。
これでは会うたびにお金をたかられるようで、相手は窮屈に感じます。
承認欲求が強い人は、自分を認めてくれる人の言いなりになってしまうケースもあります。
マウンティングする人の対処法として、褒めるとおとなしくなるというのはこのためです。
威嚇してくるゴリラさんに「あなたが大将! あなたの勝ち!」と称賛すれば、相手は喜ぶからです。
褒めてくれる人にお金を貢いでしまう人は、このパターンが多いといえます。
人が褒められると自分がけなされたと思ってしまう

「マウンティング・マニア」の人は、人を褒めることが苦手です。
人が褒められると自分が劣っているように感じてしまうからです。
なぜこのように相手を褒めると自分が劣っているように感じてしまうのでしょうか?
例えば幼い頃、誰かが褒められたあと自分がけなされたという環境で育った人は、人が褒められることを快く思えない傾向があります。
「お姉ちゃんは宿題して偉いね。それに比べて、妹のアンタは!」
と親から比べられ、姉が褒められたあと自分が叱られるケースが多かった人は、誰かが褒められると自分が劣っていると言われているように感じてしまうのです。
相手のいいところを褒められる人は、自分のよいところも認めてもらえ、人間関係は良くなります。
一方で相手が褒められたら自分が劣っているように感じ、自分からマウントを仕掛けるのことは危険です。自分の周りから、味方が消えてしまうからです。
マウンティングは百害あって一利なしです。
自分で自分を認めてあげることは、人間関係を築く上で大切なことなのです。
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