学びは「何」を学ぶかより「誰」から学ぶかが重要①

[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]

「先生」を選ぶ際のポイントを教えます

「正師を得ざれば学ばざるに如かず(しょうしをえざればまなばざるにしかず)」

これは、道元禅師の言葉です。
よき指導者に出会わなければ、学んでいないのと同じであるという意味です。

「独学は危険だ」と解釈されることも多いこの言葉。
私の解釈では、昔は今のようにネットで検索することも、書物が多く出回ることもなかったので、独学や誤った教えを説く師匠から学んでしまうと、一生間違いに気づかないまま過ごしてしまう危険性が高かったという背景もあるのではと考えます。

道元禅師は、『学道用心集』の中で次のように言っています。

正師を得ざれば学せざるに如かず。夫れ正師は、年老耆宿を問わず、唯だ正法を明らめ、正師の印証を得るなり。文字を先とせず、解会を先とせず、格外の力量有り、過節の志気有り、我見に拘わらず、情識に滞らず、行解相応す、是れ乃ち正師なり。

この言葉について、私はこのように解釈します。

「物事の本質を捉え、常識や自分自身の執着にとらわれず、口だけで語るのではなく、言葉と行動を一致させて実践している師こそが正師だ」と。

禅の修行とは悟りを開くことへの歩みなので、究極の師を求める必要があったかもしれません。

私は習い事が好きなのですが、今回は2回に渡り、先生を探す時のポイントについてお伝えします。基本的なことから本質的なことまでお話ししていきますね。

表面的なことだけではなく、講師の「あり方」にも目を向けよう

①自分にとってわかりやすいかどうか 

自分にとってわかりやすいことと、他人にとってわかりやすいことは違います。
まずは、その先生のSNSを見たり、体験講座に出かけて、自分に響く説明かどうか見極めることが大切です。
SNSでピンとこない文章や話し方の先生では、実際に会ってレクチャーを受けて、わかりやすいというのは難しいはずです。

②通学頻度を考慮する

例えばジムなどに通う場合、多くは週に何回か通う必要があります。その際は、近くのフィットネスで教えている先生を探すのは正解です。

一方、資格取得講座などでは2日間の短期集中で取得する講座もあります。
そんな時は、家の近くという理由で選ぶのではなく、遠くても講師の質や自分が納得できるプログラムを提供しているところで学ぶのが得策です。

私は「この先生から学びたい」と思ったら、自宅の名古屋から東京・大阪まで通っていました。一方でヨガスクールなどは、自宅から近く、いつでも通える範囲で納得がいく内容を提供してくれるインストラクターの所に通っています。

でも、この2つは表面的なことです。
一番大切なのは、その講師の「あり方」だと思うのです。

では、「あり方」とは何でしょうか?

以前、驚いた出来事がありました。マインドマップのインストラクター資格を持つ方が、ある講座を受講中にマインドマップを使ってメモをとる私に対して

「マインドマップでメモを取っているのですね! 私は普段、全くマインドマップを活用していません。今度マインドマップの講座を担当するので、マインドマップを書いて練習しなければ!」

と声をかけてきたのです。

この方はマインドマップを真に愛しているとは言えません。普段から自分でも愛用し、本当にいいなと思うものだけを指導している講師に出会う方が、受講生としても幸せなのではないでしょうか。

やり方だけを受講生に教えるのではなく、本当にそれを愛しているからこそ、それを伝えたいと思う「あり方」が重要になるのです。

次回は「あり方」について、さらに深くお伝えします。お楽しみに。


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資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら

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