
他人の不幸を喜ぶ。それ、三流である証拠…。今すぐできる克服法、教えます。
[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]
自尊心が低く嫉妬心を抱きやすい人ほど、他人の不幸を喜ぶ
誰かが不幸になった時に、何だか嬉しい気持ちになったことはありませんか? 私の連載を読んでくださっている方にはいらっしゃらないことを信じたいのですが…、実はこれ「シャーデンフロイデ」という現象。
シャーデンフロイデとは、「他人の不幸や失敗を見て喜ぶ気持ち。ざまを見ろ、いい気味だと思うこと」と、辞書の『デジタル大辞泉』(小学館)でもしっかりと掲載されています。
日本でも昔から「他人の不幸は蜜の味」という言葉がありますが、だいたい同じ意味だと思っていいでしょう。シャーデンフロイデはドイツ語ですが、日本でも同じような意味を指す言葉があったのです。ですからこの現象は、世界中で見られそうですよね。

「シャーデンフロイデ」を感じたからといって、即、サイコパス・悪人決定というわけではありません。精神医学の世界でも、多くの人が生い立ちや精神的な不安などの様々な要因から、この感情を抱くと言われています。
しかし一方で、自尊心が低い人や嫉妬の感情を抱きやすい人が、シャーデンフロイデを感じやすいとも言われているのです。
嫉妬から逃れるようとする時、人はあえて褒めないなどの行動に出る
では、誰かを嫉妬する時とは、どんな時でしょうか?
例えば、
・自分の実力より相手の実力が上回っている
・自分より相手の方が周りから評価されている
・自分より相手の方が得している気がする
・自分が不幸で相手が幸せそうに見える
・自分より相手の方がモテる
・自分にはできないような贅沢を相手がしている
など、自分よりも相手が優れている、ツイていると感じた時ではないでしょうか?
嫉妬の恐ろしさについては、以前も私の連載で紹介しましたが、嫉妬心というのは自分では認めがたい感情です。そして、嫉妬心から逃れる方法は2つあると言われています。
1)相手より実力をつけ、相手を超える
2)相手が失敗するように引きずり降ろす
この2つの方法のうち、あなたならどちらを選びますか?
簡単なのは、2)の「相手が失敗するように引きずり降ろす」のほう。なぜならば、自分の実力で相手に勝る必要がない、つまり自分は成長せず、現状維持のまま実行できるからです。
相手を引きずり下ろすには、邪魔をする、必要なことを教えない、相手が必要なものを隠すなど、いろんな行動が考えられます。でも、これらのような物理的な攻撃だけに限りません。

例えば、相手を認めたり褒めたりできるタイミングで、相手を認めも褒めもしないこと。これも、相手を困らせたり不安にさせたりする効果を十分に発揮できます。相手に直接手を下さなくても、このようにして攻撃ができるのです。
心理学分野の理論の一つである「交流分析」では、このように「褒める・認める・ねぎらう」などの承認を与えられる状態であえて与えないことを、「与えるストローク(承認)があっても与えるなというストローク経済の法則」と呼んでいます。主に親が子供をコントロールする目的で、使用することが多いものです。
人は誰かに認められたい(承認がほしい)と思って生きています。だから、褒めたり認めたり承認できたりできるところで、あえてしないことで、相手にダメージを与えて相手をコントロールしやすくできるようになります。
一流ほど嫉妬に終わらず、自己成長を実現させる
しかし、本当に実力があり人間として成熟している人は、他人を褒め認め承認することできます。相手の成功を喜べない人は、潜在意識のレベルで「あの人には敵(かな)わない」と、負けを認めていることに他ならないからです。拙書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)でもご紹介しましたが。
反対に相手を承認できない人は、実力ではなく、相手の不幸を願い、相手を引きずり降ろそうとする三流だと言わざるを得ません。
プライドが必要以上に高く、自分の負けや実力不足を認められない人は要注意。正しく自己分析、自己評価ができていない状態なわけですから、今後の成長も困難となるからです。
他人の不幸を喜ぶシャーデンフロイデが自分の中に湧きあがったら、自分を内省するチャンス。自分は何を悔しい、うらやましいと感じるのかを無理に押さえつけたり隠したりするのではなく、見つけ出してください。
そしてその克服のために、自分をどう成長させることができるか、ぜひ考えてみるのです!
以上のことができる人こそ、真の一流人なのです。


著書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)は4万9千部を超え、現在も重版中。「今、読むべき本」ランキング1位を総ナメにした話題作の続編として、待望の2冊目『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)が出版された。この新刊は発売前から重版がかかる等、今、注目のベストセラー作家である。複数ジャンルの心理学をベースとした独自の手法を持ち、婚活から就活、人間関係まで、語れないテーマはないと誇れるほどの活動幅を持つ。企業・大学・公共機関での登壇や個人カウンセリングは予約が取りにくい状況である。
資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら
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