【幸福って何? vol.2】「もらうほうが損をし、与えるほうが幸せになれる」

[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]

前回の記事で、「長続きする幸せ」には次の4つの因子が必要だとお伝えしました。

【1】やってみよう因子(自己実現と成長の因子)
【2】ありがとう因子(つながりと感謝の因子)
【3】なんとかなる因子(前向きと楽観の因子)
【4】あなたらしく因子(独立とマイペースの因子)

前回は【1】やってみよう因子(自己実現と成長の因子)を解説しましたので、今回は【2】ありがとう因子(つながりと感謝の因子)を深掘りしていきます。

【2】ありがとう因子(つながりと感謝の因子)

人はずっと孤独だと生きていけません。誰かとつながり、貢献し、喜ばれることで幸せを感じます。

ある心理実験では、同じ金額を自分のためにお金を使った人と、他人に寄付した人では、寄付した人のほうが幸福度は高いという結果が出ています。つまり、利他の精神が人の幸福度を上げるのです。

日本人の幸福度が低い理由の一つに、海外の人よりもボランティアをする人が少ないということが挙げられています。自分ができる小さなことでいいので、誰かに貢献してこそ、人は幸せを感じる生き物なのです。

また、つながりについては、少なくても濃い人間関係を持っている人のほうが幸せと感じているか、薄くてもたくさんの人間関係を持っている人のほうが幸せなのかは、研究によって結果はさまざまです。

人によって、他者とのつながり方の好みが違うということですが、どちらにしても、多様な人間関係がある方がいいのです。

会社を定年退職した人が、家庭菜園を始めて育てた野菜を家族やご近所に配って喜ばれているという話はよく聞きます。仕事での貢献からは引退しても、何か人から「ありがとう」と言われることをしたほうが、毎日が充実するからではないでしょうか。

急がば回れ。自分の仕事は二の次。まずは他人の役に立つ

私の友人のトップセールスを誇っていた方は、その仕事を始めた当初、会いに行くお客様がいなくて困っていたといいます。そこで彼は「どうしたら人に会えるか?」「一度お会いした人に、どうすれば再び会ってもらえるか?」を真剣に考えたといいます。

そして、彼が出した結論は、「直接仕事に結びつかなくても、まずは、その人に役に立つことをする」でした。

例えば、
・商品やサービスがマッチングしそうな企業の社長同士を紹介する
・税理士さんを探している人に、知り合いの税理士さんを紹介する
・スポンサーを探しているアスリートにスポンサーを紹介する
など、まさに利他の精神で相手の役に立つことだけを考えて、行動したのです。

すると、今度は相手から、「ところで、お仕事は何をされているのですか?」「〇〇さんから買うよ!」など、彼の仕事につながり出したのです。

デキる人は、異業種交流会参加の動機からして違う

人には、返報性の原理という心理があります。親切にしてもらったら、親切を返そうとする心理です。この心理があったおかげもあり、彼が利他の精神で始めたことが、結局は自分のためにもつながったわけです。

そして、何より彼は、人から「ありがとう」と言われることを喜びとして、毎日イキイキと仕事をしています。

彼は、異業種交流会などに出向く時も、「自分のお客さまにご紹介できるような仕事の方はいないか?」と思って出かけると言います。一方で多くの参加者は「自分の商品・サービスを買ってくれる人はいないか?」と思って異業種交流会に参加しているのが現実です。

動機がまるで違います。心理学では、得る結果は動機が重要であると考えます。相手からもらうことを考えてかかわるのか、相手に与えることを考えて出会うのかでは、その後の関係がまるで変わってくるのは言うまでもありません。

相手から何かもらいたいと思っているもの同士が出会うのは、まるで物乞い同士が出会うのと同じです。お互いに「クレクレ」といっている関係は豊かではありません。人は与えて相手に感謝されることで、幸せを感じることができるのです。

では、次回は【3】なんとかなる因子(前向きと楽観の因子)についてご紹介。お楽しみに!


著書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)は4万9千部を超え、現在も重版中。「今、読むべき本」ランキング1位を総ナメにした話題作の続編として、待望の2冊目『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)が出版された。この新刊は発売前から重版がかかる等、今、注目のベストセラー作家である。複数ジャンルの心理学をベースとした独自の手法を持ち、婚活から就活、人間関係まで、語れないテーマはないと誇れるほどの活動幅を持つ。企業・大学・公共機関での登壇や個人カウンセリングは予約が取りにくい状況である。

資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら

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