
【幸福って何? vol.3】「安全地帯に逃げ込む方が危険って、本当?」
[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]
先回の記事でご紹介した長続きする幸せのための次の4因子、今回もこの続きです。
「幸福って何? vol.1」「幸福って何? vol.2」
https://digi-den.net/fujimoto-rieko/category-psychology/2022/06/17/10508/
https://digi-den.net/fujimoto-rieko/category-psychology/2022/06/24/10617/
まずはこの4つの因子をおさらいしましょう。
【1】やってみよう因子(自己実現と成長の因子)
【2】ありがとう因子(つながりと感謝の因子)
【3】なんとかなる因子(前向きと楽観の因子)
【4】あなたらしく因子(独立とマイペースの因子)
今回取り上げるのは、【3】なんとかなる因子(前向きと楽観の因子)となります。
【3】なんとかなる因子(前向きと楽観の因子)
あなたは心配性ではありませんか? 私は結構心配性です。心理学を学んでずいぶんと改善されたと思いますが、ベースにあるのは相変わらず心配性なのです。
でも、幸福になる人の要素は心配するより、「なんとかなるさ!」と楽観的に考えることが必要だと言われています。そのほうが前向きになって色々なことに挑戦でき、失敗したとしても後悔したり、自分を責めたりすることが少ないからです。
でも、日本人は欧米人よりネガティブに考える傾向があるといわれています。欧米人よりも心配性と言えますが、それはリスクヘッジの能力が高いということ。なぜでしょうか?
拙書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)の中でも紹介したのですが、日本人はもともと農耕民族です。1年かけてお米をつくります。その過程で、天候や害虫に注意を払わなければ、1年かけて育てた稲が台無しになって、収穫することができなくなります。だから日本人は、小さなミスもないように、いろいろなリスクを考えて対処していく傾向が強いのです。その方が長く生きることができるからです。

一方、欧米人のルーツは狩猟民族。狩りで獲物を逃したことをいちいちクヨクヨと考えている暇があったら、「次は逃がさないぞ!」とさっさと自分を鼓舞して、前向きにトライしていった方が獲物を捕まえることができ、生きながらえることができます。欧米人のほうが、【3】なんとかなる因子(前向きと楽観の因子)が強そうです。
とはいえ、地域によって程度や種類に差があるとはいえ、人類は危険を回避したからこそ今があります。だからこそ、不安に捉われることは当たり前なのです。
安全地帯に逃げ込むと、長続きする幸せのための4因子の全部を失う
でも、心配ばかりして行動の範囲を狭めすぎてしまうのは本末転倒。幸福からは遠ざかってしまいます。
例えば受験に失敗したことをきっかけに、自宅に引きこもるようになったとしましょう。確かに二度と失敗はしません。人前で恥をかくこともないようにと、自分では安全地帯に逃げ込んだつもりになります。

しかしその結果、勉強して自分を成長させるというような【1】やってみよう因子(自己実現と成長の因子)は一切なくなります。
さらには社会と断絶するので、誰かと接して貢献することもなくなります。【2】ありがとう因子(つながりと感謝の因子)も消えることになります。
そして、「受験に失敗するなんて、自分の人生はもう終わった…」と後ろ向きに考える状態では、【3】なんとかなる因子(前向きと楽観の因子)のかけらも存在しません。
自分らしさを発揮できる場面もなかなか得られない状況なので、【4】あなたらしく因子(独立とマイペースの因子)も得られず、幸福からは遥か彼方まで遠ざかってしまいます。(※【4】あなたらしく因子については、次回の記事で詳しく解説します)
死ぬこと以外かすり傷
受験に失敗しても、「また来年受ければいい」と前向きに考えることができれば、勉強して自分を成長させたり、予備校で仲間ができたりもします。仲間同士で励ましあったり、勉強を教えあったりすれば、お互いに感謝できる関係ができます。すると次の受験ではなんとか希望校に合格できるかもと、希望も湧いてきます。
「学歴だけが人生じゃないさ」と考えるのも、前向きになる一つの考え方です。いったんは就職する道に進む、あるいは、第一どころか第三志望ではないけど合格した大学があれば、そこに入学するのも一つの正解かと思います。
人生には失敗や挫折がつきものです。転ばないように閉鎖的になるのではなく、転んでも立ち上がる強さを身につけるほうがはるかに大切です。
心配性の私が何かに挑戦するときは、「ま、死ぬわけじゃないし、いいか!」と思ってやるようにしています。なんとかなると楽観的に考えて、やりたいことにチャレンジしていくことが大切なのです。

本シリーズも、いよいよ次回で最後。【4】あなたらしく因子(独立とマイペースの因子)に迫ります!

著書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)は4万9千部を超え、現在も重版中。「今、読むべき本」ランキング1位を総ナメにした話題作の続編として、待望の2冊目『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)が出版された。この新刊は発売前から重版がかかる等、今、注目のベストセラー作家である。複数ジャンルの心理学をベースとした独自の手法を持ち、婚活から就活、人間関係まで、語れないテーマはないと誇れるほどの活動幅を持つ。企業・大学・公共機関での登壇や個人カウンセリングは予約が取りにくい状況である。
資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら
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