あなたの恋が実らないのは「心の線引き」を間違えたから…。放任主義の大罪とは?

[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]

前回から「境界線=バウンダリー」についてお伝えしています。
(前回の記事はこちらから)

恋愛からハラスメントまで、全ての人間関係は「境界線=バウンダリー」が決める…

一人遊びが多かった人は、黙々と仕事をする傾向にあり

私たちには、自分と他人を区別する目に見えない境界線=バウンダリーが存在します。

前回は、過保護に育てられた場合の境界線=バウンダリーについてお伝えしましたが、今回は反対に、放任主義で育った人の心の境界線と人間関係についてお話しします。

Bさんの母親は、幼い頃から「あっちへ行って、お母さん忙しいんだから!」と子供の手を振り払って、仕事や家事をこなす人でした。一方でBさんより5つ年下の弟を可愛がっているように、Bさんは感じていました。

Bさんが何か話しかけても母親が不機嫌になってしまうので、Bさんは次第に「私はあまり愛されていない」と感じ、親に甘えないように一人で人形遊びをしたり、本を読んで過ごしたりするようになりました。

大人になってもBさんは他人と親密になると居心地が悪く感じ、仕事に没頭し、一人の時間を過ごすことが多いといいます。

幼い頃、親からかまってもらいたい、愛されたいという思いを抑圧し、一人遊びをすることで埋めた心の隙間を、大人になってからは仕事で埋めるからです。

壁を作ってしまうのは、親からの扱いが強く関係している

親とのコミュニケーション方法、心の距離感は、そのまま他人との関係に持ち込まれます。人間関係の土台は親子関係から始まるからです。

Bさんの場合、心理学でいう接近恐怖をもっています。幼い頃、親との距離を縮めようとすると、相手から拒絶される経験や酷い目にあわされる、親から育児放棄にあうなど、人と親しくなることで傷ついた経験がある人は、大人になっても他者と心の距離が近くなるのが怖いのです。

だから、なるべく自分の心の中に誰かが侵入しないように境界線=バウンダリーを引きます。境界線に柔軟性がなく、その境界線は壁とも言うべき硬さと高さをもっており、他人が易々(やすやす)と超えられないようにすることで、自分が傷つかないように守っているのです。

妻子持ちや彼女がいる男性を好きになってしまうのはなぜか?

こんなふうに、ちょっとやそっとでは他人が自分の心の中に入ってくることを許さない人は、恋愛でのよいパートナーシップを築くことができません。

だから、自分を好きになってくれて、自分と親密になろうとしてくる相手がいると恐怖を感じたり、居心地の悪さを感じてしまいます。

さらに、自分が恋する相手は、恋人がいたり、結婚していたり、自分には絶対に振り向いてくれないような人を好きになります。もちろん、無意識にそうしてしまいます。

振り向いてくれない相手を好きになれば、相手との心の距離が縮まることもなく、自分が傷ついたりすることもないからです。

このように、子供時代に上手に境界線=バウンダリーの構築方法を親子の間で学ぶことができないと、相手の心の領域に入り込みすぎたり、自分を過剰に防衛するあまり、極端に相手と距離をとったりして、他者とよいコミュニケーションが取れなくなってしまうのです。

今回は、恋愛関係を中心にしてお伝えしましたが、職場の人間関係のトラブルも境界線=バウンダリーが関わっていることが多いので、次回は職場編をご紹介します。


著書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)は4万9千部を超え、現在も重版中。「今、読むべき本」ランキング1位を総ナメにした話題作の続編として、待望の2冊目『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)が出版された。この新刊は発売前から重版がかかる等、今、注目のベストセラー作家である。複数ジャンルの心理学をベースとした独自の手法を持ち、婚活から就活、人間関係まで、語れないテーマはないと誇れるほどの活動幅を持つ。企業・大学・公共機関での登壇や個人カウンセリングは予約が取りにくい状況である。

資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら

【藤本梨恵子さんの著書、そして最近ハマっているものをご紹介します!】

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。