
攻撃されやすい人の傾向と対策も、バウンダリーオーバーで説明できる
[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]
今回の記事は「境界線=バウンダリー」についてお伝えする4回目です。
前回までの記事はこちらからご覧いただけます。
「恋愛からハラスメントまで、全ての人間関係は「境界線=バウンダリー」が決める…」
「あなたの恋が実らないのは「心の線引き」を間違えたから…。放任主義の大罪とは?」
「パワハラやモラハラ、社内いじめも、バウンダリーオーバーが原因の可能性大」
それ、相手を尊重してるのでなく、迎合してるだけです。
本連載でこれまで3回にわたり、私たちには自分と他人を区別する目に見えない境界線=バウンダリーが存在し、それによりどんな問題が起きてしまうのかをお話ししてきました。
今回は、「バウンダリーオーバーされるとどうなるのか?」「どんな人がそうなりやすいのか?」についてお伝えします。
あなたは、「自分さえ、我慢すれば…。」と、なんでも他人に合わせていませんか? 相手の意見を尊重することと、自分を押し殺して相手に迎合することは全く違います。
我慢はいつか爆発するからです。相手にバウンダリーオーバーさせてしまう人は下記のような傾向があります。

●バウンダリーオーバーさせてしまう人
・相手の期待に過剰に応えようとする
・長時間愚痴に付き合わされる
・相手の言いなりになってしまったり、マウントを取られてしまう
・仕事を断れない、NOと言えない
・理不尽なことにも対応してしまう
こんな感じで、相手が自分の心の領域に侵入するのを許しやすいので、頼まれた仕事を断れなかったり、相手に価値観を押し付けられたりするため、パワハラ、セクハラの対象になりやすいのです。パワーは強いものから、弱いものに流れる傾向があります。パワハラをする人は、いつも自分が攻撃できそうな相手を探しています。
「嫌われたくないから」が大きな原因
境界線=バウンダリーをしっかり引くことで、自分を守ることが大切です。境界線=バウンダリーを引くことは、相手に冷たくしたり、無責任に振る舞うものではありません。自分も相手も大切にすることです。
相手からバウンダリーオーバーをされやすい人は、「嫌われたくない」「誰からも認められたい」などの不安や承認欲求から、相手の侵入を許してしまいがちです。
Dさんはいつも、人から嫌われたくないと思っています。だから、怖そうな先輩の仕事の手伝いは進んでやります。職場の同僚が残業しているときは、自分の仕事が終わっても会社に残るようにしていました。そして、自分にばかり雑用を押し付けられても、文句も言わずこなしていました。

しかし、内心「なぜ、私だけこんなことやらなければならないの…」と不満を抱いていました。そして、何かの拍子に先輩に「私はもう手一杯です…。無理です!」と怒鳴ってしまい、自己嫌悪になることもしばしば。
そして、自分でも気がつかないうちに、ビクビクしてしまったり、モジモジと決断を先延ばしにしてしまい、相手から境界線を超え、侵入されやすい状態を作ってしまうこともありました。
相手に悪気がなくても、被害を受けることも多い
別の事例を紹介します。Eさんは友人から「その彼とは別れた方がいい。あなたのために言ってるのよ!」と干渉されて困っています。その友人は昔からボス的な存在で、おとなしいEさんに何かと求めていないアドバイスをしてきます。悪気はないかもしれませんが、Eさんにとってはいい迷惑です。

もともと、バウンダリーオーバーは家族や職場の人、友人など会う頻度や話す頻度が高い相手との間に起こりやすいもの。しっかり境界線の線引きをできないとストレスが溜まり、人間関係もうまくいかなくなります。
次回は、人間関係をよくするためには、どんなふうに境界線=バウンダリーの線引きをすればいいのかについて紹介します!

著書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)は4万9千部を超え、現在も重版中。「今、読むべき本」ランキング1位を総ナメにした話題作の続編として、待望の2冊目『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)が出版された。この新刊は発売前から重版がかかる等、今、注目のベストセラー作家である。複数ジャンルの心理学をベースとした独自の手法を持ち、婚活から就活、人間関係まで、語れないテーマはないと誇れるほどの活動幅を持つ。企業・大学・公共機関での登壇や個人カウンセリングは予約が取りにくい状況である。
資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら
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