これだけでも、まずは十分! 今日から簡単にできる、みんなが喜ぶ気遣い

[ 気遣いこそ現代最強のサバイバル術である ]

極めてシンプル。真っ先にNGなのは、感情の浮き沈みが激しい人

気遣いのある人とは、どんな人でしょうか?
いろいろあるとは思いますが、まず挙げられるのは「感情の浮き沈みが激しくない人」ではないでしょうか。

不機嫌になったり、イライラしたり、ネガティブに愚痴を言ったりせず、自分の機嫌を自分でとることができる人は、安心感があります。

以前、喫茶店で隣のお客さんが大きな声で「ここのモーニングのパンは小さい。ケチ臭い。他の店はもっと大きい」など、ずっと文句を言っていました。隣で文句が耳に入ってくるのが嫌なので、すぐに席を立ちました。これはネガティブなエネルギーをばら撒いている状態です。

反対に、些細なことでも、周りに元気をお裾分けできる人もいます。例えば、元気に明るい声で電話に出る人です。

友人のボイストレーナーは企業研修で「よい声で電話に出るためには、デスクの電話の前に鏡を置き、笑顔で出るといいです」と勧めています。笑顔で電話に出れば、誰でも少し高めで元気な声になるからです。彼はこれを「笑声(えごえ)」と呼んでいます。いつも元気な声で電話に出て、話し終わった時に相手が元気になっているなら、最高の気遣いとなります。

一方で、電話で気遣いができる人は、常に明るく元気とは限らないことも知っています。相手が電車の中など電話に本当は出たくなかった時は、ボソボソと小さな声なので「ごめん…。今、外出先?」と気を配れるのです。これは前の記事でも触れましたが、同じ方法を常にとればいいのは間違っているということにも通じます。

上下関係を持ち込ま“ない”のが、真の気遣い上手

意外に思われるかもしれませんが、挨拶に序列を“つけない”のもよい気遣いです。人から好かれ、ビジネスで成功する人は、挨拶に上下がありません。誰にでも、元気で丁寧な挨拶をします。

ある人は、同僚や部下から「お疲れ様です」と言われても、少し頭を下げるだけで言葉を発しません。でも、上司には声を出して挨拶をします。

挨拶は一見、挨拶を交わした両者の間だけで完結する行為に見えます。しかし、挨拶とは自分がどんな人間か、相手にどんな序列をつけているのかを一瞬で周りに知らしめている行為なのです。

挨拶がよい組織は、お互いを尊重し合い、周りにもよいエネルギーを放っています。だから組織の士気が上がるのです。これも、簡単にできる気遣いの1つです。

遅刻しなかったらOKではない。終わりの時間も意識する

時間を守るのも、立派な気遣いです。待ち合わせの時間に遅れないように、早めに行動する人は多いものです。では、仕事の開始時間や、会議や講演会など“終了”の時間に気を配っている人は、どれくらいいるのでしょうか?

建築業の安全大会の研修を担当することがあります。危険と隣り合わせの建設現場では、小さなことが大怪我や命を落とす事態に繋がります。

昼休みは12時から13時と最初に決めたのに、12時15分になっても現場監督からお昼休みの指示が出ないと「あれ? お昼休みはいつになるんだろう…」と、集中力が欠け事故を起こすリスクが上がります。

カウンセリングでも相談時間を守ることは重要。熱心に話を聞いていたとしても、終了時間を延長しないことも大切です。

心理学では、時間=愛情なのです。「幼児期に親が自分に割いてくれた時間=愛情」と感じる子供が多いのは、このため。
承認欲求(=他人から認められたい)が強い人は、一度時間を延長すると、今度はもっと長く延長してくれないかと無意識に思ってしまいます。定刻で終了したときは、「自分に関心が薄いのでは?」と疑心暗鬼になってしまうのです。
そういう関係性にならないためにも、最初から定刻で終わらせることが大事。相手に余計な期待をさせて裏切ることで気遣いにならないという結果にならないために、大切なことです。
ついつい熱心に相談に乗りたくなり、聞く側が時間を延長するのが相手への気遣いになると思いきや、実は逆の結果を生むことに…。意外かもしれませんが、ずっと付き合う職場の人間などなら、なおさら当てはまります。

だから、余計な心理的な渇望を生まないためにも相談時間を守ることは大切な気遣いなのです。 

以上でお伝えしてきたとおり、ほんの少しのことでも相手の気分をよくすることはできます。
そして、自分に無理がないようにそれが実践できればなお良しです。
ぜひ、今日からできることからトライしてみてください!

次回は、本当は日本人は気遣いが上手な民族であるということをご紹介します!


著書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)は4万9千部を超え、現在も重版中。「今、読むべき本」ランキング1位を総ナメにした話題作の続編として、待望の2冊目『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)が出版された。この新刊は発売前から重版がかかる等、今、注目のベストセラー作家である。複数ジャンルの心理学をベースとした独自の手法を持ち、婚活から就活、人間関係まで、語れないテーマはないと誇れるほどの活動幅を持つ。企業・大学・公共機関での登壇や個人カウンセリングは予約が取りにくい状況である。

資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら

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