
目標達成で不安になっても大丈夫! 誰でも今すぐに実行できる不安の沈め方
[ 気遣いこそ現代最強のサバイバル術である ]
差別を受けていた黒人なのに、初の大統領になれた理由
目標設定の邪魔をしているのは、実は自分自身であるということを、先回の記事でご紹介しました。
今回は、叶えたい夢や目標があっても「どうせ、自分なんて無理…」とすぐに諦めてしまう人向けに、拙書『いつもよりラクに生きられる50の習慣』(かんき出版)の中でも紹介した方法も含めて、心のブレーキの外し方をご紹介します!
「目標が達成できる人」と「できない人」には、どんな違いがあるでしょうか?
実は「目標が達成できる人」は、やる前から「自分はこの目標を達成できる」という“根拠のない自信”を持っています。
さらには、達成したい目標をいつも心に掲げておくことができるのです。
嵐で海が荒れても船が航路を誤らないのは、磁石が常に北を示しているからです。あなたが叶えたい夢をいつも心に描いておくことと、常に磁石が北を指していることは同じ。たとえ、途中でアクシデントに見舞われても、道を間違えることなく、進んでいけるのです。
南アフリカ初の黒人大統領となったネルソン・マンデラは、白人優遇で黒人を差別する政策「アパルトヘイト」に抵抗し、27年間も投獄されていました。
しかし自分の信念を曲げず、不可能と思われたアパルトヘイト政策廃止へ導いたマンデラは「何事も成功するまでは、不可能に思えるものである」と言いました。
どんな苦難の中にいても夢を見失わなかったから達成できたのです。

営業経験ゼロのド素人が、トップセールスマンに変わったのも同じ
もっと身近な例も出してみましょう。
Aさんは営業経験ゼロで、生命保険の営業マンに転職しました。前職の上司からは「お前は絶対、失敗する。退職するな」と言われていました。
転職当初は、ネクタイを締めて家を出たものの訪問するお客様がいないので、河原で愛妻弁当を食べていたら警察から職務質問をされたそうです。
そんな状況でもAさんは、トップセールスパーソンが集まる世界大会へ一人で聴講しに行きました。そして、遠い未来に自分もあの舞台に立ちたいと願い、コツコツとお客様の役に立つことは何かを考え、実行します。
その結果、現在はトップセールスとして活躍。ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンの世界大会で表彰され、夢見た舞台に立ったのです。

心理学での目標達成で大切なのは、根拠なく「きっとできる」と信じること。そして、行動を積み上げることで目標が達成できるのです。
不安になるのは、人間がもともと備えている脳の性質が原因
目標達成しようと行動すると、必ず壁にぶつかります。すると不安になります。
今までチャレンジしたことのないことをしているのですから、当然でしょう。
不安に苛(さいな)まれて、やるべきことに手が付けられない…。
こうして夢を諦めるというのは、とても残念なことです。
では、そんなときはどうすればいいのでしょうか?
不安になるとき、実は脳の中の扁桃体が興奮しています。扁桃体は危険を察知する機能があります。
太古の昔、森を歩いていて熊と出くわしたら、戦うか逃げるかをすぐに判断しないと、私たち人間は生き延びられません。
だから、闘争・逃走反応(fight-or-flight response)、通称「闘うか逃げるか反応」が必要で、それを司っているのが扁桃体なのです。

目標を達成しようと行動すると、自分がうまくできるかどうかわからない。「失敗すると財産を失う」「失恋したらもう会うのが気まずくなる」など、危険や問題が思い浮かびます。すると扁桃体が興奮し、結局は及び腰になり行動になかなか移せなくなってしまいます。
紙と鉛筆だけで簡単にできる不安の沈め方
そこで、扁桃体の興奮を鎮めて、つまりは不安を鎮めて、目標を達成するためにはどうすればいいのでしょうか?
まずは、扁桃体は文字情報で沈静化するのがわかっているので、「大丈夫。うまくいく」などポジティブなセルフトークをすることで、不安の暴走を阻止できます。
さらに、食事、睡眠など体・脳を休めることで、体内でセロトニンが分泌されやすくなり、不安を沈静化できます。性格がどうこうではなく誰でもできることなので、ぜひ実行してください。
また、「不安が湧いてくる」「モヤモヤとして心が晴れない」「失敗して落ち込んでいる」といった場合は、それをいったん全てノートに書き出してみましょう。
心に浮かんだことをありのまま書くことで、客観的な視点が養われ、ストレスが軽減し、鬱傾向が改善されます。これを心理学では「ジャーナリング」といいます。

ジャーナリングは「書く瞑想」とも言われています。自分の心の声に耳を傾けることを続けることで不安が解消され、心身の健康にも役立ちます。
必要なものはノートと鉛筆だけ。浮かんでくる感情をあまり考え込まず、とにかく手を動かして書けるだけ書いてみましょう。
モヤモヤした気持ちを頭の中から紙に吐き出すだけで、びっくりするぐらいスッキリします。できれば、毎日続けてみてください。
以上のことをしていけば、気分がすっきりして、目標に向かいやすいはずです。
では、モヤモヤをスッキリさせたところで、ここで質問です。
今年、絶対成功すると分かっていたら、何をやりたいですか?
ぜひ、今年こそ、本当に達成したい目標を考えてみてくださいね!

著書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)は4万9千部を超え、現在も重版中。「今、読むべき本」ランキング1位を総ナメにした話題作の続編として、待望の2冊目『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)が出版された。この新刊は発売前から重版がかかる等、今、注目のベストセラー作家である。複数ジャンルの心理学をベースとした独自の手法を持ち、婚活から就活、人間関係まで、語れないテーマはないと誇れるほどの活動幅を持つ。企業・大学・公共機関での登壇や個人カウンセリングは予約が取りにくい状況である。
資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら
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