
休むのも大事な“仕事”です。
[ 仕事が辛い時の処方箋 ]
「会社に行きたくない…」は心のサイン。抵抗するほうが危険です
朝起きて「会社に行きたくない」「仕事に行きたくない…」と、一度でも思ったことがある人がほとんどではないでしょうか? ただ、これが毎日続くようならかなり危険です。
鬱(うつ)症状にまで発展していたら、絶対に無理は禁物。休むことは「仕事」というくらい重要です!
私の知人は、仕事自体には不満はなかったのですが、その当時、離婚、引っ越しなど精神的な負荷が掛かる自体に襲われていました。ある朝、仕事に行こうと玄関に向かうと、どうしても靴が履けなくなってしまいます。
これが、彼女の長いうつ病生活のスタートとなります。もともと責任感が強い彼女は、シングルマザーとして家事、育児、仕事となんとかこなそうとしていたのですが、精神エネギーはかなり消耗していました。
一旦うつ病になってしまうと、バッテリーが空っぽに近い携帯が充電してもすぐにバッテリー切れを起こすように、少し仕事をしたり少し家事をするだけでも、どっと疲れて何もできなくなってしまいます。

だから、社会復帰を焦らないほうがいいのです。十分な充電、人間だったら休息をとることが大事になります。
しかし彼女は、「子供に家事をやってもらうのが申し訳ない」「早く仕事に戻らなければ」と焦って、症状を悪化させていました。夜も眠れず、食欲もありません。
だから気持ちを切り替えて、とにかく休むことが仕事だと思って徹底的に休むようにしました。とにかく家から出たくなければ、家にいる。そして「これ以上家にいることなんてできない!」と家にいるのが嫌になるくらい十分に充電ができてからしか、行動をしないと決めたのです。
日当たりのいい場所でボーっとするだけでOK
ソファーに寝ていても「あー家事をやっていない、仕事もやっていないから収入が心配」なんていうふうに思考を巡らせていては、これは全く休んでいない状態です。
何も考えず、ボーとする。楽しいことをするぐらいでいいのです。何も考えずに休むことが必要です。ゲームをしたり散歩に行ったり好きな食べ物を食べたり 運動したり、何でも構いません。
仕事や気が向かないことに取り組むには、多大なエネルギーが必要となります。うつ病になったら、もうそのエネルギーは脳に残っていないのです。だから、好きなこと、できることだけしていればいいのです。
しかし、うつ病が進むと「興味、関心の喪失」が起こり、今まで楽しかったことが楽しめなくなる場合もあります。そんな時は無理せず、一度は病院に行くことをお勧めします。
そして、よく寝る、バランスのいい食事をする。健康の基本中の基本となることばかりですが、1つアドバイスを加えますと、案外バカにできないのが日光浴。幸福ホルモンであるセロトニンを増やすために、午前中になるべく日光浴をしましょう。日当たりのいい場所にいるだけでいいので、簡単にできます。少し元気がある人は、午前中に何も考えず、散歩するなどリズム運動をするとさらにセロトニンが上がります。

真面目な人ほど、自分が休むことになかなか許可を出さないだけ
うつ病を患った彼女は、3年ほどかけて社会に復帰。現在は自分の経験と心理学の知識をもとに、カウンセリングを行っています。心の健康を崩したからこそ、心の健康の大切さが身に染みてわかったのです。
看護師の資格もある彼女は、自分のうつ病の経験と、医療の知識、心理学の知識などを活かして相談に乗っています。そして無理しすぎている人にはとにかく休むことの重要性、「休むのが仕事なんだから、1時間人に会ったら2日は休むくらいでちょうどいい」と 相手が休むことができる言葉がけを心掛けています。
鬱(うつ)をはじめ症状が出てしまうような人は、責任感が強く休むことができないので、彼女の言葉でやっと自分に休むと言う許可を出すことができるのです。
不調の時は、とにかくやる気をだそうとか頑張ろうとかしないでください。とにかく休むのが仕事だということを忘れないでください。


著書『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)は4万9千部を超え、現在も重版中。「今、読むべき本」ランキング1位を総ナメにした話題作の続編として、待望の2冊目『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)が出版された。この新刊は発売前から重版がかかる等、今、注目のベストセラー作家である。複数ジャンルの心理学をベースとした独自の手法を持ち、婚活から就活、人間関係まで、語れないテーマはないと誇れるほどの活動幅を持つ。企業・大学・公共機関での登壇や個人カウンセリングは予約が取りにくい状況である。
資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら
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