
なぜ、ハラサー(嫌がらせをする人)になってしまうのか?
[ 人生を好転させる潜在意識の活用法 ]
巷では、嫌がらせ、ハラスメントをする人のことをハラサーと呼ぶそうですね。
今回は、なぜハラサーが誕生するかについて迫ってみたいと思います。
ハラサーになりやすい人の傾向
ハラサー自身は自分がハラスメントをしているという自覚がないことが多いものです。
「相手のためを思ってやっている」
「自分が若い頃はこうやって鍛えられた」
などと自身の行為を正当化する傾向にあります。
嫌がらせをするということは、相手を攻撃することです。
では、どのような人が攻撃的なのでしょうか?
実は、「自分が正しい」と思っている人が、もっとも攻撃的になりやすいといわれています。「自分は正しいから、相手を直してあげなくては」と信じて疑わないからこそ、攻撃的になってしまうのです。
例えばマスク警察、自粛警察なども
「自分がこんなに我慢しているのだから、他人もするべき」
と自分の正しさを信じて疑わないために、行き過ぎた行動に出てしまいます。
・完璧主義で自分の正しさを疑わない人
・自分は特別な存在で常に正しいと思っている人
が相手を攻撃するハラサーになりやすい人といえます。
完璧主義と欠乏感の関係

例えば、ハラサーのAさんは、昔から細かいことまで自分の思い通りにしないと気が済まない完璧主義タイプでした。
完璧主義というのは、何かをパーフェクトにやるというより、自分のルールに忠実に物事を行わなければ気が済まない人が多いものです。
Aさんは、学校の勉強など、自分のルールに基づいてしっかりやることでいい成績をおさめた経験がありました。
しかし、いい成績をとるための努力とは、実は自分に自信がなく、誰かに認めて欲しい、自分を特別扱いしてほしいという欠乏感からくるものでした。
一度自分のルールに基づきいい成績をとって評価された経験があるからこそ、いろいろな場面で同じようにマイルールに基づいて行動することで、他者から評価されようと無意識に考えてしまったのです。
そんなAさんは職場でもマイルールからはみ出すことが嫌いです。もちろん、自分の仕事のやり方だけならいいのですが、他の人の仕事のやり方にもマイルールを持ち出し、それを守っていない人に攻撃的になります。
Aさんは
・相手が間違っているので正しいことを教えなくては
・私の方が相手より優れていているので、正しいことを認めさせなくては
と考え、マイルールに反する人に執拗に嫌がらせをします。
相手がやることなすことに全て否定的、批判的な意見をヒステリックにまくし立てる、相手の企画などを潰すためのありとあらゆる理由をみつけ、細々と文句をいう、同僚にあることないこと悪口を吹聴するなどの行為を、日常的に繰り返しました。
Aさんは「自分が正しいのだから相手が直すまで、相手が自分を認めるまで続ける」と自分のマイルールを通すことに執着しているのです。
執着の恐ろしさ

相手が距離を置いてあまり関わらないようにしようとしても、Aさんは会議でもメールでも執拗に相手に絡んでいきます。いつも相手を監視し、接点を持とうとします。
Aさんはなぜこのように執拗に接点を持とうとするのでしょうか。なぜなら、人には「信頼などよい感情で繋がることができないとき、執着することで繋がろうとする」という心理的な傾向があるからです。
Aさんにうんざりしている相手に接触することはAさんにとっても快適ではないはずですが、執着しているので、自分の正しさを認めさせたいと常に相手のことで頭がいっぱいになり、ハラスメントをやめられないのです。
コーチングや心理学では「答えはクライエントの中にある」と考えます。つまり正しさは一人一人違うということを大前提にしています。
まずは「絶対に自分が常に正しい」という考えを手放すことが、ハラサーにならないための大切な一歩なのです。

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資格・専門分野
国家資格 キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、色彩検定1級カラーセラピストパーソナルカラーアナリスト、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー日本交流分析協会認定インストラクター、協会認定骨格診断ファッションアナリスト。藤本梨恵子さんの紹介ページは→こちら
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