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何が違うの? 市販シャンプーとサロンシャンプー

[ 僕たちのビューティフル・ライフを探そう ]

こんにちは。美容師のミヤザキです。
今回は、普段のサロンワークでもお客様と話題にする機会が多い、「実際、シャンプーって市販のシャンプーとサロンのシャンプー、どっちを使ったら良いの??」というお話しをしましょう。

ドラッグストアにはシャンプーがたくさん並んでいて、自分ではどれを買えば良いのか分からない。サロンのシャンプーを使いたいけれどちょっと値段が高い…。
みなさん、こういう感じだと思います。

早速、話を進めていきましょう。
まず、簡単にお伝えすると洗浄成分が違います。

[市販のシャンプー]

髪と頭皮を洗う洗浄成分は、比較的安価な石油系の成分で作られている。

[サロンのシャンプー]

髪と頭皮に優しく、栄養たっぷりのアミノ酸系の洗浄成分で作られている。

ところが、最近、市販シャンプーに増えてきたのは下記の謳い文句です。

  • シリコンフリー(髪をサラサラにする成分入ってない)
  • サルフェートフリー(硫酸系化合物入ってない)
  • パラベンフリー(防腐剤入ってない)

よく見かけると思います。

『何だか良く分からないけれど、何となく悪い物入ってなさそうだからこれにしよう』と思われている方も実際、多いはずです。この辺の「○○フリー」に関する真偽は、ネット上にもたくさんの意見が出ているので、気になる方は検索してみて下さい。

ちなみに、ひと昔前までは、圧倒的にサロンシャンプーの方が良かったです。しかし、近年では成分にこだわり始めた市販シャンプーも出てきて、もはやサロンシャンプーとあまり変わらないくらいの成分と価格で売り出されている商品もあります。

・・・。
こうなってくると、ますます分からないですよね。

結論を言ってしまうと、僕は「頭皮や髪に異常が無ければ、どちらでも好きな物を使えば良い」と思っています。美容師ですから断然、サロンシャンプーをお勧めすべき立場なのですが、この答えにたどり着いたのには理由があります。

成分オタクになっていた過去

ご覧ください。これは、シャンプーの主成分表です。

なんだかすごそうでしょう? これを暗記して、このシャンプーは良い、これはダメと決めつけて、自信たっぷりにお客様にオススメしていた時期が僕にもありました。ドラッグストアに並ぶシャンプーも、端から端まで成分チェックしていました(笑)。
しばらくの間は、「自分はよく勉強していて、お客様に良い物を提案している」と思っていたのですが、ある時、気が付いてしまったんです。

LiNOで使用して販売しているシャンプーは、当然、僕にとってイチオシのものでした。
ところが【すごく良い】と言って継続使用して下さっている方もいれば、【頭皮がかゆくなった】と使用を中止される方もいたんです。

「そんなバカな・・・こんなに良い物が」
成分だけに着目していた僕はびっくりでした。

そうです。どんなに良しとされている成分でも、合う人と合わない人がいるんです。
全ては「自分の頭皮に合うか合わないか」
頭皮のコンディション、体質、肌質、アレルギー。いろんな事が想定されます。

頭皮がかゆくなる、頭皮がベタつく、フケが出る、髪がパサつく、髪がベタつく。自分に合っていないシャンプーを使っているとこんな感じの症状が出てきます。

美容記事でも良く見ますね。
「価格の高い化粧水を使えば良いわけじゃない。
安くても自分のお肌に合う化粧水を使いましょう」
シャンプーもこれと同じだということなのです。

成分といえば、オーガニック

オーガニックという言葉は日本でもすっかりお馴染みですね。「無添加」や「植物由来」という意味合いです。僕もLiNOオープン当初は、オーガニックシャンプーを仕入れてナチュラル系サロンを押し出していました。もちろん、お客様にもオススメしていたのですが、この時も頭皮に合う・合わないの問題が起こりました。

植物由来の香りが良いと、気に入って使ってくださった方も多かったのですが、なかには「植物アレルギー」の方がいらっしゃいます。スギ花粉などの花粉症も同じだと思いますが、頭皮のかゆみを訴える方が続出したんです。

結果的に、このオーガニックシャンプーの取り扱いはやめることになりました。
そもそもオーガニックシャンプーとは、本来、100%に近い天然由来成分であるべきですが、現状の日本の基準だと、わずかに天然成分が入っているだけでもオーガニックと謳えてしまいます。もしかすると、僕たち美容師にも確かめようのない部分で、成分基準を満たしていない商品だったのかもしれません。

人は気分で生きている

以前、サロンで使っている成分も良好で、価格も高いいかにも良質なシャンプーを「これ良いから使って」と、奥さんにプレゼントしたことがあります。
彼女はしばらく使ってくれたのですが、ある日、まだ半分も残っていたのに、別の市販シャンプーを使い始めました。

何故、使うのをやめたのか聞いてみたところ、その返事は「ボトルも可愛くないし、香りも好きじゃないから」。
返す言葉もありません。そうなんです。成分うんぬんよりもソコなんです。その時、察しました。【あー、女心ってこういう事なんだ】って。

とはいえ、職業柄、見慣れないシャンプーの成分はチェックせずにはいられません(笑)。
ボトルが可愛く香りもいい、そのシャンプー。さすがは母のチョイスで、子供にも使える低刺激性シャンプーでした。それ以降、我が家では僕以外はそのシャンプーを使用していますが、特に頭皮や髪に異常は見られませんので合っているようです。
僕が【好きなシャンプーを使えば良い】と言う理由には、このような背景があります。

良質な成分で高価な物を使っても頭皮に合わない人もいる。
可愛いボトルや香り重視で使いたい人もいる。
使って快適ならばそれで良い、という事ですね。
もしも、頭皮や髪に異常が出てきたらシャンプーを変えましょう。

現在、LiNOでメイン使用しているシャンプー、トリートメントは【フローディア】という製品です。低刺激で変なしっとり感がなく、サラッとまとまる優れ物です。

参考までに、僕はここ5年くらいは同じシャンプーを使用しています。メンズ特有の皮脂の汚れと臭いを防ぎます。夏でも冬でも一年中アイスミントです(笑)。

無添加へのこだわりが半端じゃないお客様

「とにかく添加物が嫌いでそういった類のものは一切使いたくない」というお客様がいらしたこともあります。

お家でのシャンプーはどうされているのか伺ったところ、市販のシャンプーは使いたくないので固形石けんで頭を洗い、それだとphがアルカリ性に傾いてしまうので、酸性に戻すためにコンディショナーの代わりにお酢をつけて流しているとのこと。

すごい。こだわる人はここまでこだわるのか!と、ある種の感動すら覚えました。ただドアを入って来られた瞬間から、店内にはお酢の匂いが……。

これも、個人のこだわりと言ってしまえばそれまでです。
けれど、そこまで無添加にこだわるのなら、食べる物をはじめ、生活のすべてから添加物を排除していかないと、シャンプーだけを無添加にしても意味がないようにも感じました。
何をどう選び、どう使っていくのか。これは本当に難しい選択です。

この記事のまとめ

この記事では洗浄成分表を載せましたが、この成分表を見たり、いろいろなシャンプーを使ってみて、自分にはどの成分が合わなくて、どの成分が合っているのかを研究していく必要は必ずあると思います。

そしてぜひ、香りやボトルが好みだったり、サラサラ・しっとりなどの使用感が好きなものを使って下さい。あまりにも刺激が強すぎるもの、洗浄力が強すぎるものはおすすめしませんが、市販シャンプーでも髪や頭皮に異常が出なければ大丈夫です。

とはいえ、髪や頭皮への栄養価を考えれば、やっぱり圧倒的にサロンシャンプーに分配が上がります。価格は少し高めですが、こだわりたい場合にはやっぱり断然、オススメです。

髪と頭皮とお財布と相談しながら自分に合うシャンプーをみつけて下さいね。

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