
「パーマとアイロン巻き、どっちが正解?」。その疑問に、ズバリお答えします。
[ 僕たちのビューティフル・ライフを探そう ]
今はパーマをかける人は20%くらいに減りましたけど…
「パーマをかけるのとアイロン巻き、どっちにしたらいいの?」
この質問、お客様から時折聞かれます。
「パーマをかけようか迷っているんだけど、パーマをかけるのとアイロンで巻くの、どっちのほうが髪が傷まないの?」
「パーマをかけたいんだけど、かけなくてもアイロンで巻けばいいのかな?」
直毛さんの多い日本人の女性は、ふんわり柔らかい質感の欧米人の髪に憧れる傾向があります。欧米人の髪に近づけるには、クセ毛のようなゆるやかなカールが必須です。そこで出てくるのがこういったご相談なんでしょう。
昔、美容室は「パーマ屋さん」と言われていました。その名の通り以前は「美容室はパーマをかけに行くところ」という認識があったくらい、多くの女性は美容室にパーマをかけに行っていたんですね。
現在の統計では、パーマをかける女性の割合は平均20%程のようです。パーマをかける女性が少なくなってきた理由のひとつに「ヘアアイロンの出現」があります。自宅で手軽にカールヘアを作れるようになったんです。そうなってくると、どちらがいいか気になりますよね?
結論から言うと
「髪質と髪の状態、なりたい髪型によるので引き分け」
「正解はこちら!!!」みたいな感じじゃなくすみません(笑)。そうなんです。どちらのほうがよいとは100%言い切れないんです。パーマをかけてしまったほうがよい髪質や髪型の人もいるし、逆にアイロンで巻いたほうがいい人もいるんですね。そこを掘り下げてみましょう。

パーマよりアイロン巻きのほうが、きれいにカールを出せる人もいる
●パーマのメリット
・スタイリングをする時間が短縮できる
・髪が柔らかく見える
・ボリュームが出せる
・濡れてもカールは取れない
・イメチェンできる
◆パーマのデメリット
・多少なりとも髪にダメージは出る
・かかり具合によっては逆に扱いづらくなる
パーマのご相談は、直毛の方から多く受けます。
「髪がまっすぐすぎて言うことを聞いてくれない」
「アイロンで巻いても、直毛ですぐに取れてしまうからパーマをかけたい」
こんな声をよく聞きます。他にも、
「不器用でアイロンで巻けないからパーマをかけたい」
なども多いですね。
そういった人にはパーマはとても有効な手段です。直毛さんは毎朝のスタイリングが楽になりますし、髪にボリュームも出てくれます。アイロン巻きが苦手な人にも、パーマはものすごく頼りになり味方になってくれます。
お客様のTさんからは「髪がストレートすぎて職場でキツく見られるから、パーマをかけて優しそうに見せたい」というご相談でした。ものすごく直毛のTさんは10年ほど前から印象を柔らかく見せるためのゆるやかなパーマを、2ヶ月に一度今でもかけていかれます。印象も柔らかく見えるうえに、髪自体も柔らかく見える。さらに朝のスタイリングも楽になるのでパーマは一石三鳥になっています。
ですが、中にはパーマはあまりオススメでない人もいらっしゃいます。縮毛矯正を繰り返している人や、ブリーチの繰り返しなどで髪のダメージが進行してしまっている人、極端に細毛で柔らかい髪の人などです。
中には信じ難いほどパーマがかかりにくい髪の人もいらっしゃるんですね。そういった人は、アイロン巻きのほうがきれいにカールを出すことができます。
また冒頭でもお話しした、パーマをかける女性が少なくなっている理由の一つに「以前パーマをかけて失敗した経験がある」ということも挙げられます。お客様に聞いてみても、
「クルクルになりすぎた」
「かけたら髪がひどく傷んでしまった」
という経験がある人もいらっしゃいます。そうなるからこそ、「もうパーマはかけたくない」という人も少なくないんですね。

以前はパーマの種類も薬剤も技術も現在とは比較にならないくらい少なく、劣っていました。僕も若い頃は、何度もお客様のパーマを失敗してしまった経験があります(今思い返しても、本当に申し訳なかったです…)。
今では20年前にはなかったエアウエーブやデジタルパーマ、クリープパーマなどといった新しい技術や髪に優しい薬剤も登場して進化してきています。「パーマは髪を傷めるもの」というイメージを根強く持つ人もまだ少なくないようですが、パーマに苦手意識がある人ももう一度チャレンジしてみてもいいと思いますよ。
ツヤ感を出すならアイロン巻きのほうがうまくいきやすいけど…
●アイロン巻きのメリット
・好きな時に好きな部分にカールをつけられる
・ツヤのあるカールが出せる
・やり直しが効く
◆アイロン巻きのデメリット
・時間がかかる
・不器用な人には難しい
・髪が濡れるとカールは取れる
・毎日巻いていると徐々に髪にダメージは出てくる

一方でアイロン巻きには、パーマにはないメリットがあります。一度かけたらしばらくそのままのパーマと違って、好きな時に好きな部分に好みの大きさのカールをつけることができます。失敗しても巻き直すことで修正が可能なので、そういったところもメリットですよね。
それに、熱を通してキューティクルを整えてカールを作るので、アイロンで巻いたカールのほうがツヤが出ます。パーマをかけた場合、ツヤ感を出すにはスタイリング剤に頼らなければならない部分があるので、ツヤ感を重視される人にはアイロン巻きのほうがおすすめです。
逆にデメリットとしては、朝のスタイリングに時間がかかってしまうこと。アイロンを使うのが苦手な人は、練習が必要になりますよね。
それにパーマと違い、薬剤を使っていないので「水分」に弱い側面があります。湿気や雨などで髪が水分を含んでしまうと、カールが取れてきてしまう欠点も気になるところです。
また、根元から細めのカールでクルクルにしたスパイラルパーマなどの髪型は自宅でアイロン巻きで作るのはなかなか難しいので、パーマの方が向いている髪型といえます。

アイロン巻きでも、パーマでも、「二面性の法則」で髪型を楽しもう!
以前にもお話ししましたが、髪には「二面性の法則」があります。人はいつもと違う「ギャップ」に魅力を感じるものです。今日はストレートスタイル、明日はアイロン巻きでカールスタイルというのも自分も飽きずに髪型を楽しめたり、周囲の人にもギャップを与えることができます。また、毛先を巻いておけば髪を結んだ時にも素敵に見えますよね。
パーマをかけた人も、サラサラの直毛だとヘアアレンジがしづらかったのが、髪が言うことを聞いてくれてアレンジもしやすくなると思います。時にはヘアアレンジをして、自分の「二面性」を出してみてくださいね。

パーマ、アイロンのどっちも使わずカールスタイルが作れる裏技
最後に、ショートヘアの人には難しいのですが、パーマもかけず、アイロンも使わなくてもカールスタイルが作れる裏技をご紹介します。
子供の頃にやったことがある人もいるかもしれませんが、三つ編みをしたまま寝て起きたらウエーブができているいわゆる「貧乏パーマ」では大人女性ではちょっと…、ですよね(笑)。そうじゃない方法なので、ご安心を。
100円均一ショップにスポンジのボールのようなカーラーが売っているのですが、実はあれが使えるんです。このスポンジを毛先から巻いて寝ると、起きた時にちょうどいい感じにゆるやかにカールがつきます。
もうひとつ、ロングの人は頭の上でゆるーく髪を毛先まで巻きつけて、ヘアゴムで縛っておだんごを作って寝てみてください。ポイントは頭皮にキュッと縛りつけないこと。あくまでもゆるく、そしてゴム跡がつかないように、ゴムもゆるめに巻きつけてみてください。朝起きるといい感じにゆるーくカールがついてくれます。ぜひ試してみてくださいね!

今週は「パーマ VS アイロン巻き」というテーマでしたが、髪質や自分のスタイリングの力量と相談してパーマをかけるか、アイロン巻きにするかを選んでみてください。
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