
髪や頭皮のアンチエイジングをあきらめないで。できることはたくさんある!
[ 僕たちのビューティフル・ライフを探そう ]
「あれ? 髪が以前と違う…」と感じた瞬間、ありませんか?
「アンチエイジング」というワードをよく耳にするようになったのは15年ほど前からでしょうか。「アンチエイジング」=「老化に抗(あらが)う」ということですね。「エイジング」とは「老化」「年齢を重ねる」などの意味を持ちます。ですので「エイジングケア」は老化対策のような意味です。
当時まだ20代だった僕は「自分にはまだ必要のないワードだな」と思っていました。自分の担当するお客様も当時は同世代の方が多く、接客中もそんなお話にもならなかったんです。
しかし年月が経ち35歳くらいになった頃でしょうか。お客様も40歳前後の方が多くなってきた時期です。いつものように朝、髪をスタイリングしていた時のこと。「あれ? なんだか髪が前より細くなった気がする! それに白髪もめちゃくちゃある…」。
そんな日があったんですね。同時にその頃から、お客様の髪のお悩み相談も内容が変わってきたんです。これは他人事ではないと感じました。自分の髪も含め、お客様の髪を任せて頂いているという責任もあります。そこから「アンチエイジング」を真剣に考えるようになりました。

シャンプーやトリートメントをプロ仕様にするのも効果的
30代後半から40代になると、加齢に伴って髪に変化が出てくるんですね。特に女性はホルモンバランスの乱れ(エストロゲンの減少)が、頭皮や髪に大きな影響を与えます。
お客様からよく聞かれるお悩みは、次の通り。
・髪のツヤがなくなってパサつくようになってきた
・髪が細くなってコシもなくて、トップの髪がすぐにペタンとつぶれてしまう
・なんだか抜け毛が増えてきた気がする
・以前はストレートだったのに髪がうねるようになってきた
・頭皮のフケやかゆみが気になるようになってきた
・白髪がどんどん増えている気がする
こういった目ではっきり見えて髪が以前と変わった状態になってくると、「なんだか年を取っちゃったな…」と気分も下がってきますよね。やっぱりハリやツヤのある髪は、それだけでも人を若く見せてくれます。
とはいっても、そこで落ち込んでいるだけでは何も改善されません。まずは「できることだけでもいいからやる」ことが大切だと思います。そこで、髪の「アンチエイジング」のための「エイジングケア」を掘り下げていきましょう。

年齢を重ねると女性ホルモンの減少とともに、髪の水分を保持する「CMC」や「コラーゲン」といったものが生成されにくくなってきてしまいます。水分と栄養分の量が足りていない状態なんですね。それによって髪が乾燥してパサついたり、ツヤ感がなくなってきてしまいます。
これには、美容室でのしっかりとしたサロントリートメントをオススメします。ご自宅でとなる場合は、ドラッグストアやスーパーでよく売っているような市販のものではなく、美容師が使うような業務用のサロンシャンプーやトリートメントが入手できれば、それを使ったほうが効果は高いです。
細胞の活性化や血行改善のためにはマッサージを
加齢によって毛根にある「毛母細胞」という部分の活動が鈍くなって、髪の成長に影響が出てきてしまいます。また頭皮、首、肩のこりなどで血行不良を起こしていると、毛母細胞に十分な栄養が行き届かずに働きを鈍らせてしまうんですね。
なのでこの「毛母細胞の活性化」がキーワードになってきます。これは抜け毛に関しても同じことがいえます。
対策としては様々な手段がありますが、一番オーソドックスで今すぐにできるのは、やっぱり頭皮マッサージです。基本に忠実に、変化球を投げずに直球を投げる、といった感じですね。

髪にクセが出やすくなる。見た目上でならパーマで改善することも可能
クセ毛で悩むのも、年を取ってくると起こりがちな現象。お客様の事例をひとつご紹介します。
15年ほど前からご来店くださっている主婦のTさん。肩くらいまでの長さのボブにされているのですが、もともとは「直毛で扱いづらい」とのことでパーマをかけたりして髪型を楽しんでいらしたんですね。
それが40歳を過ぎてからここ5年くらいで、後頭部の髪だけがクセでうねり出したんです。最初は「結びグセですかね?」なんてお話をしていたのですが、どうやらあまり結んだりはしていないのに後頭部だけクセが出るようなのですね。これはエイジングによってお肌のたるみと共に毛根を包む「毛包」が歪んだ形に変化した結果、髪にうねりが出てきたものと考えられます。
これではどうにも髪がまとまらないとのことで、「いっそのこと抗わず、後頭部のクセに合わせてパーマをかけてみてはどうですか?」などのご提案はしました。でもTさんは今はあまりパーマの気分ではないらしく、逆に後頭部にだけストレートパーマを最近は定期的にかけてまとまりをよくされています。この症例は割と他のお客様でも見られます。
他には40代後半のAさん。以前はきれいなストレートのロングヘアをキープしていたのですが、Aさんもここ5年くらい以前にはなかった髪の表面にチリチリした短い毛(いわゆる「アホ毛」とはまた違う)が出てくるようになってきたんです。
年齢による髪の乾燥か、毛包の変化、ヘアサイクル(また別の機会に詳しくご説明します)の乱れによる短い髪の出現、髪が細くなってコシがなくなった結果の髪の縮れが原因かと思われます。
短い毛が表面に出てくるものですから、これが髪のツヤを邪魔し、手触りも悪くさせます。なのでAさんにはサロントリートメントも何度か施術してみたのですが、それでは収まりきらず今は半年に1度ほど髪の表面だけに髪にダメージの出ない酸性のストレートパーマをかけてツヤを出しています。このような例も少なくありません。

頭皮のハリの低下には、シャンプーとカラー剤の選び方で対応する
エイジングによって頭皮のバリア機能が低下してきたり、皮脂の分泌量が低下してきたりして乾燥しやすくなり
「今までと同じシャンプーを使っているのに、最近頭皮がかゆくなってきた」
「最近白髪染めがしみる」
といった声もよく聞きます。
こういった場合、シャンプーはなるべく低刺激のものにしましょう。カラーに関しては薬剤選びもいっそう注意しないといけません。なるべく頭皮に刺激が少ない薬剤のカラーや全く刺激のないヘアマニキュア、トリートメントカラーなどを使うようにしてみてくださいね。
老化とともに、白髪も増えてきてしまいますよね。白髪の対策に関しては今後の記事で詳しく書こうと思いますが、いろんな媒体で「こうすれば白髪はなくなる!」といったものを目にします。ですが「増えてきてしまった白髪が全てなくなる」というところまではあまり期待はできません。
それでも「少しでも改善できるなら行動してみよう!」という気持ちが大切だと思います。僕自身も白髪が増えてきていますし、現在も改善しようといろんなことを生活に取り入れています。

食事、運動、睡眠といった基本こそ大事。エイジングケアをあきらめるな
今回は髪に対するアンチエイジングとエイジングケアについてのお話をしましたが、他にも髪のために日々の生活の中でできることは
・バランスのよい食事
・適度な運動
・良質な睡眠
・ストレスをためない
といった基本的な行動が大前提としてあります。
誰もが耳にしたことがあると思うのでここでは詳しくは触れませんが、まずはこういった基本の生活習慣が大切ですよね(これらを継続させるのが、なかなか難しいんですけど…)。

「アンチエイジング」=「若返りの魔法」ではありません。人はこれからの人生で「今日が一番若い日」ですよね? 誰もが日々年齢を重ねていきます。でも誰もが、いつまでも若くいたいと思っています。
「昔は髪もイキイキとしていたのに」なんて思いたい時もありますが、
・エイジングを受け入れたうえで、現在の自分をよりよく見せる
・エイジングケアによって「いかにエイジングのスピードを遅くできるか」
ということが大事なポイントです。
いつまでも若々しい髪でいられるよう、まずはできることから取り組んでいきましょう!
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