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髪のお悩み第1位…、「髪のパサつき」の真相と解決策に迫る

[ 僕たちのビューティフル・ライフを探そう ]

20~50代女性の髪の悩みランキング、第5位から発表

20〜50代の女性に向けた「あなたは今髪に何かお悩みがありますか?」というアンケートが2020年に実施されました。その結果をランキング形式でTOP5までご紹介すると、

5位「枝毛」
4位「抜け毛」
3位「クセ毛」
2位「髪の傷み」
そして、
1位「髪のパサつき」

この順位に関しては、美容師の僕が普段お客様からご相談されるお悩みとほぼ同じなので、「多くの女性の髪の悩みはこういったところだよなあ」と納得したんですね。ちなみに6位は「白髪」でした。

堂々の1位は「髪のパサつき」ということだったのですが、これは多くの女性が悩んでいる症例ですよね。今回はここを深掘りしていこうと思います。

以前僕が書いた記事でも、「髪のパサつき」に関するお話をしています。そちらも一緒に読んで頂けると、一層理解が深まるかと思います。まだご覧になっていない方は、次の記事をぜひ一読ください!

意外に知らない「アウトバストリートメント」。これだけおさえておけばバッチリ!

トリートメントで髪をむしろ傷めている人、大量発生! 正しいトリートメントとは?

普通に生活していても、髪はみるみる傷んでゆく…

そもそもどうして髪はパサついてしまうのでしょうか? 好んで髪をパサつかせている人なんて、誰もいませんよね。まずは以前もお話しした内容になりますが、非常に大切なポイントなので再度触れさせていただきます。

パサつきの原因の1つ目は「外的要因」。上の図のように外部からの刺激によってキューティクルが傷んではがれてしまうことによって、髪の内部の「水分」と「栄養分」が流れ出てしまう。こうして髪がパサついていってしまうんですね。

「外的要因」には次のようなものがあります。
・紫外線
・ドライヤーやアイロンの熱
・カラーやパーマなどの薬剤
・カットで梳(す)きすぎ、段のつけすぎ
・過度のブラッシングによる摩擦
・シャンプーによる摩擦
・空気の乾燥による静電気

アイロンの熱や薬剤といったもののように自ら髪に刺激を与えてしまうものでしたら、意識してある程度緩和できます。しかし、紫外線や空気の乾燥などのように、外部から一方的に刺激を受けてしまうこともあるんですね。気を抜くと髪はいつだってパサつく状況にあるということです。

ブラッシングするだけ、シャンプーをするだけでも摩擦で少しずつ髪はパサついてしまうのも厄介ですよね。「それだけでも髪ってパサついちゃうの!?」と思いますよね。

そうなんです。キューティクルは非常にデリケートなんです。普通に生活しているだけでも、髪がパサつく原因は大なり小なりたくさん身近に存在することがおわかりいただけたでしょうか。かといって、「明日からカラーもパーマもシャンプーもブラッシングも何もしない。外にも出ない!」…というわけにもいきませんよね(笑)。

こういった「外的要因」によるパサつきに関しては、同じく外部からトリートメントなどで髪の内部に失われた「水分」や「栄養分」を補給してあげないと、どんどん髪にうるおいがなくなっていきます。

日本人は欧米人よりも、キューティクルが痛みやすい…

日本人と欧米人の髪質の違いも知っておいた方がいいので、お話ししますね。

以前ヘアカラーの記事の中で、日本人と欧米人の髪では「メラニン色素」の種類が違うというお話をしたのですが、その他にも「キューティクルの質の違い」というものがあります。

・日本人⇒1枚のキューティクルは厚いけれど、はがれやすい
・欧米人⇒1枚のキューティクルは薄いけれど、はがれにくい
といった違いがあります。簡単にいうと「日本人の髪は傷みやすく、パサつきやすい」のです。

以前、外国人の多い地域の職場に勤務していた時にも、本当に実感しました。主に南米のブラジルのお客様が多かったのですが、施術前の髪の確認では「髪自体は細くて傷みやすいのかな?」という印象でした。でもいざ施術してみると、日本人の髪だとかなり傷みが進行してしまう施術でも全然髪が傷まないんです。キューティクルの開きもいまいちで、薬剤が髪に浸透してくれないんですね。ちなみに韓国や、中国のアジア系のお客様の髪は当然ですが、日本人とほぼ同じでした。

このように日本人の髪は必然的に外的要因によってパサつきやすいので、保湿は必ずすべき対策と思ったほうがいいでしょう。

クセ毛の人は、余計にパサついて見えてしまうという悲しい現実…

2つ目のパサつきの原因は「内的要因」。これは外部からの刺激によってではなく、自分の内側の問題で髪のパサつきが生じてしまうといったものです。

・クセ毛
・女性ホルモンの減少
・過度なダイエットなどでの食生活の乱れ
などでも髪はパサついてきます。

食生活の乱れについては改善が必要ですが、僕も含めてクセ毛の人は少し悲しい現実があります。クセ毛は髪の性質上自然にパサつきやすく、たとえうるおっていたとしても髪がまっすぐではないため光が乱反射してしまい「余計にパサついて見えてしまう」という現象が起きてしまうんですね。

また産後や加齢などによる女性ホルモンの減少でも、髪にクセが出てきてパサついてしまいます。

内的要因への対策としては、髪の保湿をするのはもちろんなのですが、「ストレートパーマ」をかけたり、「油分のあるオイル」でスタイリングしたりして「髪がうるおっているように見せる」という手段があります。「パサついている髪に見られたくない!」という人は、これらの方法を試してみる価値はあるでしょう。

髪のパサつきとさよなら! 「うるおいの方程式」、教えます。

僕も20年美容師をやってきてたくさんの「髪のパサつき」と向き合ってきましたが、お客様にご提案しているのは「うるおいの方程式」

どういったものかというと、
<季節×髪の状態×+α>
でパサつきを改善するといった考え方です。

【季節】
季節が変わると髪の悩みも変わってきますよね。梅雨になれば湿気、夏になれば紫外線、秋冬は乾燥、と変化していきます。

【髪の状態】
「どれくらいの髪の傷み具合なのか」「髪質はクセ毛なのか直毛なのか太いのか細いのか」などを確認します。

【+α】
以上を踏まえてどんな施術をするのか、どんなヘアケアアイテムを使うのか、を選択します。

年間を通して季節も変わり、ヘアスタイルによって髪の傷み具合も変化していきます。それによってもちろん「+α」の部分も変わってきます。この考え方は美容室ではもちろん、ご自宅でのホームケアにも使えます。

トリートメントひとつにしても、季節によってUVケアトリートメント、保湿力の高いトリートメントを選んでみる。オイルについてはしっとりタイプに変えてみる。美容室でストレートパーマをオーダーしてみる。アイロンをしばらく使うのをやめてヘアアレンジでヘアスタイルを変えてみる。…こんなふうに、いろいろと方法が見えてくると思います。

その時々の季節や髪の状態に合わせて、ご自宅でのヘアケアも考えてみてくださいね。

今回お話ししたように「パサつき」をゼロにする魔法はありません。しかし、上手に髪のパサつきと付き合う方法はいくらでもあります。今回ご紹介したのはその一部であり、多くの人にお勧めできるものばかりです。
ぜひ参考にしてみてくださいね!

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