
野球は頭をすごく使うからこそ面白い! それはプレーするほうも、観るほうも
[ プロ野球選手 中道大波の「ビッグウェーブを乗りこなせ! ]
監督やコーチの言うとおりにするほど、失敗することもある…
僕は野球を、今まで14年間プレーヤーとして続けています。そんな大好きな野球を、今では職業にできています。
何でもそうですが長い間続けていると、人それぞれの考え方が生まれることがあります。スポーツは特にその傾向が強いのではないでしょうか。
「あの監督にはこうしろと言われた」「このコーチには、あーした方がいいと指導された」など、それが原因になっていると思います。ここだけの話ですが、学生時代はたくさんの監督やコーチに色々と指摘を受けてきましたが、だいたいみんなが各々違うことを言うので、結局どうすればいいのかもよくわからないですから、ほぼ何も聞いてませんでした(笑)。

人にはその人に合った練習方法や考え方があるので、全てを受け入れて実行してはダメになると思います。
しかし、それを全て無視して勝手にやっては、もちろん上手くもならないし試合にも使ってもらえないと思います💦
何が言いたいかというと、まずは指摘されたことを素直に受け入れ実行して、その中から自分に合った物だけを抜き取ることが大切だということ。それは野球というスポーツだけではなく全てのスポーツ、さらには他の職業、はたまた勉強でも共通していえるのではないでしょうか。
0.13秒で全部考えないといけないスポーツ、それが野球…
僕が思う野球の難しいところ。それは同時に醍醐味でもあるのですが、敵も作戦を練って相手に負けないように色々なことをやってくるので、「騙し合い」や「駆け引き」があることです。ピッチャーは相手バッターに打たれないように投げる。バッターは相手ピッチャーから打とうとする。
このスタートの時点で、既に駆け引きや騙し合いが始まっていますよね。それが今、僕がプレーヤーとしてやっていて一番楽しく感じる部分でもあります。

140キロの球を投げるピッチャーがいるとしましょう。およそですが、大体投げてからホームにボールが到着するまで0.46秒くらいです。ボールに反応するのに0.17秒かかります。そしてそこからスイングするのに0.16秒。残りは0.13秒しかありません。この0.13秒で、打つべきなのか見逃すべきなのかどこに打つのかなど、いろいろなことを考えなきゃいけないのです。現役プレーヤーは、僕もそうですが、よく考えるとすごいことをやっているなーっと感じてます(笑)。
そして、硬式ボールの大きさが直径約73mm。バットの直径が約60mm。その小さなボールを、細い木の棒に当てる。
その時点でものすごい技術が要求されるスポーツなんです。
五輪大会の野球中継も、こう観ればもっと面白くなる!
ですから、失敗しても当たり前というくらい難易度の高いのが、野球の実態なのです。つまり、野球は失敗のスポーツでもあります。実際に、バッターは3割打てば上出来とも言われているくらいです。ということは、10回中7回失敗するのは、ごくごく普通のことなのです。しかもプロの世界でも。

そのため冒頭でお伝えした通り、監督やコーチの言うことを聞いているくらいでは、なかなかヒットやホームランが打てないのです。それはピッチャーも同じで、ストライクや三振を奪うのは難しいのです。
その場で自分が感じることや察したことを考えたり、それまで培ってきたことを応用したりなど、さまざまなことを瞬時に駆使することが大切だということです。
このようにものすごく頭を使う野球というスポーツは、色々な職業に活かすことができると思っています。
皆さんもこれからも五輪大会やプロ野球中継を観る際に、バッターもピッチャーも今めちゃくちゃ試行錯誤して、相手を抑えようとしているんだなーっと思いながら観ると良いと思いますよ!

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