
言霊は人生を変える
[ 「しなやかに生きるための開運幸せレッスン」 ~運気の上げ方、お教えします~ ]
あなたが何気なく使っている言葉が人生を左右すると聞いたら、どう思いますか? 自分の話すことや他人から言われたことは潜在意識に刻まれて、望むと望まざるとにかかわらず、現実に反映されます。そんな風に聞くと怖い印象を受けるかもしれませんが、今回は、そのくらい影響力のある言葉がもつ力、言霊(ことだま)について取り上げます。
言霊とは
言霊とは言葉に宿る霊力のことで、言葉だけでなく、五十音のひとつひとつにも独自の言霊があるとされています。『万葉集』に「言霊の幸ふ国(言葉の霊力が幸福をもたらす国)」とあるように、昔から日本人は言葉のもつ不思議な力を信じて、発した言葉が現実になると信じてきました。だからこそ、何を言うか、言わないかがとても大事なのです。
人格さえも変えてしまうパワー
子どもをほめて育てると、のびのびとした自信のある子になると言います。ほめ活という言葉があるくらいで、大人でもほめられると悪い気はしません。ただし「ほめる」のは「おだてる」ことや甘やかすこととは違います。子どものしていることを認める、共感するという気持ちから、自然に「がんばったね」「すごい!」と声をかけるのがいいですね。子どもは認められたと感じると共に愛情を注がれていることを無意識に感じとって、自己肯定感が育ちます。

ただし、ネガティブな言葉は要注意です。子どもの頃は言われたことが潜在意識にすとんと入ってしまうので、「どうしてこんなことがわからないの」「ダメな子ね」「いつも失敗ばかりするんだから」「男だったらよかったのに」などと言われて育つと、自信を持てなくなってしまいます。
わたしは、言葉が潜在意識に入った体験があります。小学校で座談会をしたことがあり、そこで将来のことが話題になって、わたしは「趣味を仕事にしたい」と言ったのを覚えています。他の人の言葉やそれ以外の自分の言葉は覚えていないのに不思議ですね。そのことはずっと忘れていましたが、大人になってからずっと趣味を仕事にしてきて、あるときこのことを思い出しました。言霊が現実になることを実感した経験です。
伊丹十三監督の『あげまん』という映画がありましたが、妻がほめたり、励ましたり、安心させたり、支えたりすることで、夫のやる気が出たり、元気になったり、ほっとしたり、自信がついて、仕事でも能力を発揮できます。あげまんの定義は、男性の運気を上昇させる女性。言葉の使い方次第で運気まで上がるとはすごいと思いませんか。
その逆もしかり。夫の欠点を並べたてたり、愚痴や不満ばかり言っていると、気持ちが暗くなって家庭の居心地が悪くなり、自信をなくして仕事のやる気も失せてしまいます。言葉の使い方を間違えないようにしないといけませんね。
言葉の暴力といわれるように、言葉は使い方によって相手の心に傷を負わせることにもなります。いじめやSNSでの誹謗中傷が問題になっていますが、直接会っていなくても知らない人の言葉でも相手への影響は大きいので、くれぐれも注意してください。
言霊を活用するには
では、言霊を上手に使うにはどうすればいいのでしょう? 答えは簡単です。聞いて気持ちのよい言葉を積極的に使い、嫌な気持ちのする言葉は使わなければいいだけ! これなら、ちょっと意識するだけですぐに実践できますね。
良い言葉の例としては、
「ありがとう」「嬉しい」「楽しい」「幸せ」「好き」「愛してる」「赦す」「できる」「うまくいく」「いいね」「大丈夫」「お蔭さま」「運がいい」「なんとかなる」「まっ、いいか」
この他にもたくさんありますが、良い言葉の特徴は聞いたときに心が温かくなったり、良い気持ちになること。これが「良い」サインです。


使ってはいけない言葉は、
「できない」「無理」「最悪」「バカ」「嫌い」「くだらない」「面倒くさい」「わたしなんて」「でも」「だって」「運が悪い」「お金がない」「~ない」「疲れた」「つらい」
こういう言葉を口にすると気力が失せたり、もやもやしたり、気持ちがよくないですね。愚痴や不平不満もNGです。悪い言葉を言うと、相手も自分も不快になって良いことはひとつもありません。聞いたときに嫌な気持ちがする言葉は、使わないようにしましょう。
人を恨んだり、悪口を言うのも厳禁です。なぜならば、潜在意識は主語の区別なく受け取るので、他人のことを悪く言っても自分のこととして受け取ってしまい、ネガティブな影響が出るからです。昔の人が「天に向かって唾を吐く」と言った通り、他人に向かって言ったことは自分にはねかえってきますよ。
言霊をパワーアップするには
言葉にはもともと力がありますが、それをさらに強くする方法があります。特に叶えたいことがあるときには、ぜひやってみてください。
一番のポイントは、波動の良い状態で言葉を発すること。自分の波動が落ちていると、どんな言葉を使ってもその波動に見合ったことしか現実になりません。だから、まずやるべきことは、リラックスして自分を気分よく、心地よくすること。良い気分のときには自分本来の波動になっていますから、それに応じて言霊もパワーアップする訳です。

また、言葉を話すときは音が出るので、音霊(おとだま)が加わります。音は波動であり、昔の人は言霊と同じく音にも魂が宿ると考えていました。祝詞や柏手(かしわで)、鈴でお祓いができるのも音霊があるからです。話し言葉は言霊と音霊のダブルになりますから、当然パワーアップしますね。願い事や夢を口に出したり人に話すと叶いやすい、というのもうなずけます。
誰にでも口癖があると思いますが、この口癖にも言霊、音霊があります。繰り返し使うものだけに影響も大きいので、良い言葉を口癖にしましょう。口癖を一番聞くのは自分ですから、悪い言葉が口癖になっているといつも自分を不快にさせることになります。それでは幸せになれませんね。悪い言葉は極力使わないようにしてください。
また、言葉を書いたときには形霊(かただま)が発生します。文字や形のエネルギーを形霊といい、書いた文字には言霊と形霊の両方があります。それを活かした好例が写経です。亡くなった方の供養のため、または病気平癒などの祈願のために写経をすると、お経の意味がわからなくても文字を形にすることで形霊が宿り、言霊と相まってお経としての力が生まれて、供養になったり願い事を叶える力になるのです。

日常では、うっかり悪い言葉を使ってしまうこともありますが、そういうときも落ち込まなくて大丈夫。「キャンセル、キャンセル」と言って、悪い言葉を打ち消しましょう。音霊効果も出るので、声に出して「キャンセル」と言うのがお勧めです。
毎日使う言葉には思っている以上に強いパワーがあります。自分の使う言葉が気持ちだけでなく、人間関係から仕事、健康まで人生全般に影響するので、日ごろから意識して良い言葉を使ってくださいね。これは自分でできる開運法でもあります。
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