
季節の変わり目は開運のチャンス
[ 「しなやかに生きるための開運幸せレッスン」 ~運気の上げ方、お教えします~ ]
10月も終わりに近づいて、秋も深まってきました。20日からは秋の土用に入り、それが明けると立冬ですね。土用は四季それぞれにありますが、どれも季節の変わり目。実は、季節の変わり目は開運のチャンスだとご存じでしたか? 今回はそれについてお話したいと思います。
節目を大事にする日本の伝統
人間がなにもしなくても季節は廻り、変わっていきますが、日本人は昔から季節の変わり目、節目を大事にしてきました。世界でも祝われる春分、秋分、夏至、冬至をはもちろん、季節ごとに土用があり、桃の節句、端午の節句など、年に5回は節句がありますし、6月末と12月末には、半年の厄を祓う大祓の儀式が神社で行われます。
昔ながらの季節の行事をしなくなった家庭も増えていますが、先祖から受け継がれてきた良い風習は、わたしたちも大事にしたいものですね。
節句の本当の意味
節句の「節」は唐の時代の暦法で定められた季節の変わり目のことです。陰陽五行説では奇数は縁起の良い数字で陽にあたりますが、奇数を足すと縁起の悪い偶数(陰)になるため、奇数が重なる日には災いを避けるために神々に供物をお供えすると共に、人間も同じ物を食べて邪気を祓っていました。それが奈良時代に中国から伝えられ、日本の風習と相まって、季節の行事として節句が定着したのです。
一月七日の人日(じんじつ)の節句には七草粥で体を浄化し、新たな一年の無病息災を祈ります。三月三日の上巳(じょうみ)の節句の流し雛は、川で身を清めて不浄を洗い流すことから生まれました。また、この日に飾る桃には邪気祓いや魔除けの力があります。五月五日の端午の節句には菖蒲湯に入りますが、菖蒲はその強い香りで邪気を祓うとされています。七月七日の七夕(しちせき)の節句で使う笹にも邪気を祓う力があり、それを最後に流すことで厄祓いをします。九月九日の重陽(ちょうよう)の節句は菊の節句とも呼ばれますが、この菊も邪気祓いと長寿につながるとされています。

いまでは子供の成長や長寿などを願うイメージの強い節句ですが、その中身を考えれば邪気祓いの行事といっても過言ではありません。それを日常に取り入れてきた昔の日本人はすばらしいですね。だからこそ、長い間独立した国として栄えてきたのかもしれません。
季節の変わり目で開運できる理由
節句だけでなく、冬至にはゆず湯に入って身を清め、魔除けの効果がある黄色のかぼちゃを食べますね。夏至にはういろうに小豆をのせた水無月というお菓子を、夏の土用には土用餅を、春分と秋分には小豆を使った牡丹餅やお萩を食べます。赤も魔除けの色であり、小豆は邪気を祓う食べ物とされてきました。
邪気を祓う風習がこれほど多いのは、日本古来の神道の影響が強いのではないでしょうか。神道では「祓いに始まり祓いに終わる」といわれ、祓うこと=浄化が最も大切だと考えられているからです。
特別悪いことをせず、普通に生活していても、ネガティブな思いが出たり、言い争いをしたり、知らないうちに人に迷惑をかけているかもしれません。そのような邪気や穢れがたまった心身を季節ごとに祓って清浄な状態に戻すのが、節句や季節の行事の本来の役目です。6月末と12月末に神社で行われる大祓では、半年の罪穢れを祓ってもらえます。わたしたちが行う季節の行事に比べると、神様の力をお借りするだけにパワーが各段に強いので、こちらにも参加できるといいですね。

邪気を祓った分、新しくスペースが生まれると、そこに新たな出会いやチャンス、アイディアなどが入るのが宇宙の法則。だからこそ、開運しやすくなるという訳です。
ダイエットをするときもサプリを飲むときも、その前にデトックス(浄化)をしておけば効果がはやく現れますが、季節ごとに邪気を祓うのも同じこと。お節句や季節の行事で邪気を祓うことでそれまでの状態をリセットして、すっきり清らかな状態で次に進むことができます。それだけでなく、物理的にエネルギーが不安定な季節の変わり目に体を休めて栄養をとるという利点もあります。季節感を感じて暮らすと心にもゆとりが生まれて、生活を豊かなものにしますね。古くさいといって疎かにせず、季節の行事を積極的に生活に取り入れて開運しましょう!

開運幸せトレーナー。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。認定産土カウンセラー、開運カウンセラー協会会員。英日・日英翻訳家、パッチワークキルト作家。大田亜侑さんの紹介ページは→こちら
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