
心の声に従うと
[ 「しなやかに生きるための開運幸せレッスン」 ~運気の上げ方、お教えします~ ]
前回は、頭の中のおしゃべりを止めようということを提案しました。簡単にできる方法もご紹介しましたが、やってみましたか? 読んで「そうなんだ」と思うだけなのと、週に1度でも2度でも習慣にしていくのとでは、全然違ってきます。まだやっていない方は、ぜひやってみてくださいね。

風の時代になって精神性が見直されるようになり、価値観が大きく変わりました。グーグル社が社員研修に取り入れたことで有名になったマインドフルネスは「今ここ」に集中するものですが、脳疲労の解消、ストレス軽減、創造性の開発中力や記憶力、共感性の向上、感情の安定などの効果が科学的にも実証されています。昔だったら、企業でこのような研修をするとは考えられないことですね。
わたしたちは、なにかを「する」ことが良くて、「しない」ことは悪いようなイメージをもっています。だから、いつもなにかを「する」ことにばかり意識が向きがちですが、この考えは正しいのでしょうか? 常識や当たり前と思われていることが正しいとは限りません。「する」方がいいという考えも、必ずしも正しい訳ではないのです。
いつもいつも頭の中が雑念でいっぱいでは目の前のことしか見えず、視野が狭くなってしまいます。なにも「しない」時間をとって頭の雑念を静めることで余裕がうまれると、物事を客観的に見たり、冷静に判断したり、じっくり考えられるようになります。無意識に感じていたストレスが発散されてスッキリするのも嬉しい効果です。
本当に大事なこと
頭の中でおしゃべりがずっと続いていると、本当に大事なことがわからなくなってしまいます。これは大問題だと思いませんか? 雑念を止めて静かにするのは、そういう状態から抜け出すという目的もあるのです。
雑念が静まって余裕が生まれると、あなたの本当の気持ち、心の声がわかってきます。心の声は本来のあなた(潜在意識、ハイヤーセルフ、魂ともいえます)からのメッセージですから、損得や他人との比較など外の基準に左右されず、あなたにとって一番良いことを教えてくれます。それなのに、心の声を軽視したり無視するなんて、ひどいと思いませんか? これまでは頭で考えて行動してきたと思いますが、この際古い価値観は捨てて、心の声に従って動けるようになるといいですね。

心の声をキャッチするには
心の声は生まれてからずっとあなたに囁きかけていますが、現代人は特に大人になるに従ってそれを無視することが多くなっています。そうなると、心とのパイプが細くなったりつまって聞こえなくなってしまうので、まずは気づくことから始めましょう。
はじめに注意してほしいのは、心の声といっても文章で聞こえる訳ではないということ(文章として受け取る場合もありますが)。たいていは、直感やひらめき、体感など、シンプルな形でやってきます。

言い換えれば、ピンときたことや気になること、なんとなく感じることが心の声。無視せずにそれに従って動きましょう。「~したい」と思ったらやってみる。気になったことは調べる、そこに行ってみる、体験する。「違和感がある」と思ったら離れる。嫌なことは断る。目にとまった本を読んでみる。体に不調があったら休むなど、素直に行動するのがお勧めです。
なにかに対して、「好き」「楽しい」「気持ちがいい」「心が温かくなる」などの反応はYesというサインで、逆に、「乗り気がしない」「嫌な感じ」「違和感がある」「離れたい」などはNoのサインです。わかりやすいですね。Yesの場合はそのまま進めばいいのですが、Noの場合は頭であれこれ考えて、止めたり離れるのをためらう人がいます。せっかくサインが来ているのですから、軽視せずに従ってくださいね。
いままでは、このようなことは「気のせい」だとして取り合わなかった人も多いのではないでしょうか。でも、心の声を無視するのは自分自身をないがしろにすること。心の声は潜在意識からのメッセージなので、とてもとても大事なことなのです。それを軽視するのか、きちんと受けとめるのかで、あなたの人生が変わってくるといっても過言ではありません。
心の声を無視し続けて無理を重ねていくと、体や心の不調として現実に現れることも少なくありません。わたしが中学のときからずっと付き合っている難病も、自分を否定したり、本当の気持ちを我慢する人がなりやすいといわれているほど。わたし自身も自分の「~したい」という気持ちを優先するようになってから、見違えるように元気になりました。この病気に限らず、心の声を無視して自分を抑え続けていると、心身が悲鳴をあげるのです。あなたも心の声をきちんと受けとめて、自分に優しくしてあげてください。

究極の目的は
もう一歩進んでいうと、心の声はあなたの偽りない本当の気持ちですから、それに従うのは自分を大切にすることであり、自分軸で生きることになります。だからこそ、心の声に従うのは一般に考えられている以上に大事なことなのですね。
慣れないうちは、つい頭で考えることを優先させたり、「気のせい」だと思うことはそのまま忘れてしまうかもしれません。長年の癖なので仕方ないともいえますが、気づいたら修正しつつ、心の声を大事にしていきましょう。慣れてくると、自然にできるようになります。
ただし、社会の中で生きていると、自分だけが自由に振る舞えず、やむを得ず心の声を抑えることも出てきます。そういうときには抵抗せずにその状況を受け入れて、休憩やプライベートな時間に心の声を優先させて、自分を満たしてあげてください。
今回ご紹介したことは、「ラーメンが食べたい」といった日々の生活から「こんな仕事につきたい」などの大きな決断まで、あらゆることに使えます。あまり乗り気がしないのに得になりそうな方を選んでしまうと、後になって悔やむことになりかねません。そういう失敗をしないためにも、自分の心の声、直感を信じてあげましょう。まだ信じられないというあなたも、だまされたと思って小さいことからやってみてください。少しずつ現実が変わってくるはずです。

開運幸せトレーナー。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。認定産土カウンセラー、開運カウンセラー協会会員。英日・日英翻訳家、パッチワークキルト作家。大田亜侑さんの紹介ページは→こちら
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