
心の武装を解こう
[ 「しなやかに生きるための開運幸せレッスン」 ~運気の上げ方、お教えします~ ]
タイトルを読んで、心の武装って何?と思った方もいるかもしれません。わたしたちは身を守るために服を着ていますが、心も同じです。心の周りを何重にも固めて、それはまるで鎧のよう! 鎧があると守ることはできますが、ずっとつけていると自由に動けなくなってしまいますね。本来、鎧は戦うときにつけて終わったら脱ぐものですから、それは当然のこと。それを脱がずにいると、肝心の中身である本来の自分も固くなって、それを見ないようにしたり否定したり、まるで鎧が自分自身であるかのように錯覚して、自分自身がわからなくなっている人は少なくありません。この鎧を脱いで本来の自分に戻りましょう、というのが今回の提案です。
なぜ武装しているのか
人と関わる上ではさまざまなことがあり、心無い言葉や叱責、理不尽なこと、思うようにいかないこと、失敗、挫折などなど、へこんだり傷ついたり、悲しかったり、落ち込むことはしょっちゅう起こります。それだけでなく、自分で自分を責めたり、「~すればよかった」「なぜ~できなかったんだろう」と悔やんだり、日々、自分の心をぐさぐさと刺しているような状態。本当はそんなことをする必要はないのに、悲しいことですね。
攻撃されないように、傷つかないために、嫌な目にあいたくないために、わたしたちは心に鎧をつけて武装しているのです。それは物心がついたころに始まり、長い間に鎧は何重にも固く強くなるので、大人になると素直に自分を出せなくても不思議はありません。
時代は変わった
「鎧女子」という言葉を聞いたことがありますか? 仕事でもプライベートでも、周囲の人に素の自分を見せたり本音を言えない、心に鎧をまとった女性のことです。こんな言葉があること自体、驚きですね。
最近では本音にフタをして、周囲に気を遣ってばかりの主人公を描いたドラマやマンガも話題になっています。共感の声が多いだけでなく、ある調査では20~30代の女性の半数が鎧女子だと自覚していて、そのうち8割が仕事で鎧をまとっていると回答しています。
2020年から本格的に風の時代に入ったといわれるように、さまざまなことが変わってきました。その中でも大きな変化は、物質主義から精神的なものをより重視するようになったこと。それに伴って、皆同じがいいという考えから個性を重視するようになりました。良い学校から大きな会社に入って出世するなどの決まりきったパターンが崩れて、個性を認める多様性の時代になりつつあるのです。昔は本音を出さずに周りに合わせるのが良しとされていたので、男女問わず心に鎧を着ているのが当たり前でした。敢えて「鎧女子」という言葉が出てきたこと自体、皆の意識が変わってきた現れだと思います。
心の鎧を脱ぐには
心の鎧をつけていることを息苦しく感じている人はもちろん、そんなことは考えたことがない人にも心の鎧は存在します。なぜなら、社会の中で孤立せず、協調して生きていくためには、自分を守るための鎧が必要だったからです。でも、時代の流れと共にその必要性が減ってきた今、あなたも鎧を脱ぎませんか?
自分らしく生きたい、楽になりたいという気持ちがあるのなら、まず、心の鎧を脱ぐことを自分に許可してあげましょう。心の中で思ってもいいし、声に出したり紙に書いてもいいですね。
わたしも数年前に「もう武装しなくてもいい」という心の声を受け取って、自分に武装解除の許可を出しました。そこから意識が変わり、どう思われるだろうか、嫌われたくない、自分を良く見せようという気持ちが減っていったのです。「わたしはわたし」と素の自分を認められるようになったともいえますね。
自分に許可を出したら、「心の鎧を脱ぐ」と決めてください。意図したことが現実になるのが宇宙の法則ですから、許可を出して決めると物事が動きますよ。

目に見えるものから始める
心の鎧といっても目に見えないので、見えるものから始めるのがわかりやすいと思います。わたしたちは目に見えない鎧の代わりに、物に依存していることがよくあります。必要以上に物を持っていたり、何かをたくさん集めている場合はその可能性が大きいかもしれません。本当に好きな物だけ残して、あまり使っていない物、それほど気に入っていない物は思い切って処分しましょう。要らない物を手放すと、所有することで自分を守っていた状態が変わってきますし、多くの物はなくてもよかったことに気づきます。また、使われていない物のエネルギーは停滞しているので、エネルギーの状態も良くなります。
心の鎧が外れてくると、余分な物があることがストレスになってきます。そうなったらしめたもので、捨てることにも抵抗がなくなります。使える物を捨てるのはもったいないと思っていたわたしも、物がたくさんあることの方が嫌になって、捨てたり譲ったり、リサイクルに出したりするようになりました。余分な物がなくなるにつれてあなたの心もすっきりしてきて、それは心の鎧が外れてきた証拠です。

いらない概念を捨てる
目に見える物の次は、見えない鎧を外す番です。鎧を作っているのは、あなたの持っているさまざまな概念。「女は女らしく、男は男らしく」などの「~でなければならない」という思い込みや社会の常識、自分にとっての正義、プライド、好き嫌い、波風立てないためには自分を犠牲にするという考え、見下されたくないという気持ちなど、あげていったらきりがありません。
これを手放していくには、自分にそういう思い込みがあったことに気づけばいいだけ。「そうだったんだ」と気づいた瞬間に、それが消えていきます。それでも根深く残っていると感じるときには、「これまで守ってくれてありがとう。もういらないから、さようなら」と言ってあげてください。実際に「さようなら」と手を振るのも効果的です。
丸ごとの自分を認める
心の鎧を着ている状態は、素の自分を見せていません。見せるのが恥ずかしい、見せたら嫌われるのではないかと思っているのかもしれませんね。人間だから、長所も短所もあるのが当たり前。それなのに、自分の良いところだけしか認めないのはおかしいと思いませんか? 鎧を脱ぐということは、素の自分で生きる、本音で生きるということ。自分を否定せず、責めず、欠点も含めて丸ごとの自分を認めてあげてください。これが自分を大切にするということです。どんな側面も自分自身なのだと受け入れることができるようになれば、最強です。そうなれば本来の自分の波動になって、魅力が全開になり、他の人も認めてくれるようになります。逆に、波動の合わない人は離れていくので、ますます居心地がよくなりますよ。
数年前に「ありのままに」という言葉がはやりましたが、心が武装していては「ありのまま」ではいられません。ありのままの自分、本来の自分に戻って、本音でしなやかに生きるのが風の時代の生き方です。ミュージカル映画の中の「わたしはわたし」という歌も、CMに使われるくらい人気になりました。アイドルとしてデビューしたけれども売れず、自分のキャラクターを活かして本音トークをするようになったら人気が出たというタレントさんは珍しくありません。
ただし、本音で生きるといっても、自分の感情を人にぶつけてもいいという訳ではありません。自分も他人も不快にならないようなコミュニケーションを心掛けて、気持ちのいい人間関係を築きたいですね。

鎧を着て武装していると、表面上はいいかもしれませんが、自分自身は辛いもの。もうそんな生き方はやめましょう。武装をやめると心の扉が開き、そうなると相手も心を開いてくれるので、コミュニケーションも表面上のものだけでなく、良い付き合い方ができるようになります。特に、恋人が欲しい方、パートナーや仕事仲間との絆を深めたい方には、絶対お勧めですよ。この記事をきっかけに、あなたが自分を丸ごと認めて、ありのままの自分で楽に生きられるようになることを願っています。

開運幸せトレーナー。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。認定産土カウンセラー、開運カウンセラー協会会員。英日・日英翻訳家、パッチワークキルト作家。大田亜侑さんの紹介ページは→こちら
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