
ちゃんと休んでいますか?
[ 「しなやかに生きるための開運幸せレッスン」 ~運気の上げ方、お教えします~ ]
疲れていませんか? 休みたいときに休めていますか? 4月は始まりのときですが、それが一段落すると少し気持ちもゆるんで、疲れが出やすいですね。季節の変わり目は体調を崩しやすいのですが、いまは春土用の最中ということもあり、休むこと、無理をしないことがとても大切です。そこで今回は、休むことについて考えてみましょう。
休まない日本人
休むといえばまず思い浮かべるのは眠ること。OECD(経済協力開発機構)の調査によると日本人の睡眠時間は世界で一番短いそうです。夜遅くまで残業をしたり、ゲームなどで夜更かしする若者が多いこともあるでしょうし、睡眠時間が長いフランスやイギリス、スペインと違うのは、仕事第一と考える生活スタイルも大きく関係しているとのこと。でも、睡眠時間は心身を休ませて修復するときですから、十分にとりたいですね。
睡眠だけでなく、お勤めの人は休暇をなかなか取れなかったり、働いているいないにかかわらず具合が悪くても休みにくかったりと、思うように休めないことが少なくありません。これはなぜなのでしょうか?
なぜ休めないのか?
これには、昔からの社会通念が大きくかかわっていると思われます。元々日本人は勤勉で、「働く=良いこと」という観念が社会全体に根付いています。もちろん働くのは良いことですが、この反対の「休む=怠慢、良くない」がセットになっているために、多くの人は休むことに罪悪感を抱いてしまうという困ったことが起きているのです。
わたしは家で仕事をしているのでいつでも好きなときに休めるのに、昼寝をしたり、ごろごろすると悪いことをしたような後ろめたさがあります。誰にも何も言われないのに、不思議ですね。
また、真面目な人ほど完璧主義の人が多く、「きちんと」しなければいけない、「だらしない」のは良くないという思い込みがあります。それが高じると、疲れて休んでいるのに、「ごろごろしている」「なまけている」「だらしない」と決めつける傾向が強くなってしまうのです。これからは完璧主義は忘れて、自分に厳しくするのはやめましょう。

最近は「自分を大切にしよう」と言われますが、まだまだ浸透しているとはいえません。自分を大切にするなんてわがままだと思っている人も多いので、仕事や他人を優先にして自分は後回しという風潮が色濃く残っているのです。でも、これについては若い人から変わり始めている上に時代の後押しがあるので、期待したいですね。
その他にも、周りの目を気にしすぎるとか、仕事で負けたくないと思っているとか、弱さを見せるのは恥ずかしいとか、元気だから特に休む必要はないと思っているとか、さまざまな理由から休めない、休まない人が多いのが現状です。
休みは必要と心得る
人間だから、ずっと働くことはできないし、疲れたら休むことは必要です。こんな当たり前のことが当たり前すぎて抜け落ちていませんか? まずは、そこから変えましょう。疲れた状態で仕事を続けるよりも、適度に休憩をはさんでリセットしてから仕事をする方が、パフォーマンスも上がりますよ。
「疲れたら休むのが当たり前」「疲れすぎる前に休むのがいい」「適度な休みは良いことだ」と自分に言ってあげましょう。休むことを許可してあげるのです。おかれている環境がどうであれ、自分の意識次第で行動が変わってきます。
これは働いている人だけでなく、働いていない人も専業主婦も同じです。主婦は実際の労働時間が長いのにそれが当たり前になりがちで、特に小さいお子さんがいる方は毎日が大変ですから、意識して休憩をとってください。体は動いても、心に余裕がない状態は良くありません。座ってお茶を飲むだけでもいいから、リラックスできる時間をもてるといいですね。

休日の過ごし方を変える
休日はどのように過ごしていますか? せっかくの休みだから遊びに行く、家族サービスで出かけるという人が多いのではないでしょうか。ここで、休日=出かけるという意識を変えてみましょう。
元気なときは出かけてもいいのですが、問題はそれを休日のたびにするのはどうか、ということです。平日は働いてある程度の疲れがたまっているのに、休日にも毎回出かけていては疲れがとれません。
家でゆっくりしたいと思うときは、遠くに出かけないのが賢明です。家の中で子どもと遊んだり、DVDを見たり、近所の公園に出かけて自然に触れるのもお勧めです。何もしたくなければ横になって休むとか、ぼーっとするとか、家事を放棄して出前をとっても構いません。疲れているときは休日には家事を手抜きする、と決めるのも一手です。平日は子育てで疲れ果てたときは正直にそのことを話して、休日にはパートナーに子どもの相手をしてもらい、その間に自分は休むなど、家族で協力できるといいですね。
肝腎なのは
ここでのポイントは体の声を聞くこと。本音でどうしたいのか、休みたいのか、活動したいのかを見極めましょう。休日だからと惰性で出かけるのではなく、本当にそうしたいのかどうか、自問してみてください。
家族や友人と約束していても、「出かけたくない」「だるい」「休みたい」と思うときは、それを伝えて休ませてもらいましょう。これができる人は自分を後回しにしない人、自分を大切にする人です。約束したら絶対にそうしなければいけないと思わず、きついときにはきついと言える、「今日はごめんなさい」と言える関係を日ごろから築いておくことをお勧めします。そうなれば、お互いに無理せずにすみますよ。
無理も一度なら大丈夫かもしれませんが、それが続くと疲れもストレスもたまってしまいます。積もり積もって病気になっては大変ですから、その前にちゃんと休んで自分を労わってあげてください。若いうちは無理がきいてしまいますが、年月がたって後から出てくることもあります。疲れを侮ってはいけません。疲れやストレスはためずに、こまめに解消しましょう。

一番のお勧めは自分を大切にすることです。これはあらゆることに当てはまりますが、特に休むことについては自分をないがしろにして、「休みたい」と思ったり不調を感じても、体や心が発しているSOSを見逃したり、見て見ぬふりをする人が少なくありません。弱い自分を認めたくないという気持ちがあるのかもしれませんが、このくらい大丈夫なんて思わずに、早目に休むのがいいですね。
自分に厳しくせず、体の声を無視せず大切にしていると、人にも優しくなれます。相手が「休みたい」と言ったときにも「約束したのに」と怒ったりせず、「それなら休んだ方がいいね。元気になったらまた一緒に出掛けよう」とか「何か手伝えることはないかな」と思えるようになります。自分を大切にしている人は他人も大切にできて、思いやりをもって接することができるのです。そういう優しい人間関係がもてれば理想的だと思いませんか?
きちんと休み、毎日たっぷり眠ることは健康の基本です。長く元気で活躍するためにも、今日からは休むことに罪悪感を抱かず、堂々と休んでください。

開運幸せトレーナー。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。認定産土カウンセラー、開運カウンセラー協会会員。英日・日英翻訳家、パッチワークキルト作家。大田亜侑さんの紹介ページは→こちら
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