逃げるが勝ち?

[ 「しなやかに生きるための開運幸せレッスン」 ~運気の上げ方、お教えします~ ]


昔から日本では、正々堂々と勝負するとか、真正面からぶつかることが良いとされてきました。もちろんそれは間違いではないけれど、時と場合によっては違うやり方でもいいのではないでしょうか。当たって砕けることだけが良いのではなく、自分を追い込まず、犠牲にしなくてもいい方法を選ぶのは決して悪いことではありません。今回は、頭を柔軟にして、自分を守る解決策を考えようという提案です。

グレーゾーンの存在

理論的には良い悪いの区別がはっきりできるかもしれませんが、実際の社会ではさまざまな要素が絡んでくるので、一概に決められないことは珍しくありません。いわゆる、どちらともいえないようなグレーゾーンが存在する訳です。これだけを見ても、選択肢は良い悪いの二択ではないことがわかります。どちらか一つを選ぶのではなく、その場に応じた対応ができるようになればいいですね。

基準を変えてみよう

これまでは、良い悪い、正しい正しくない、「~すべき」「~すべきでない」などの、世間の決めた基準に従って判断するのが普通でした。それを無視しようとは言いませんが、それだけに縛られず、自分の基準をもっと大事にしませんか? 根性論ではなく自分の気持ちにそって動くのは、むしろいまの時代に合った生き方です。

ただし、実際にこれを行うには勇気がいります。世間の基準に従っている圧倒的多数の人達の目が気になったり、自分の決断に自信が持てなかったり、これまでと違うことをするときには不安要素がたくさんあるからです。ここに負けて、いままで通りにしていくのか、勇気を出して、自由な視点で自分に心地よいことを選ぶのかはあなた次第です。

自分基準で自由になった人達

わたしがこのように考えるようになったのは、何人もの例を見たことがきっかけでした。その中でも印象的だったのは、学校でいじめにあっていたお子さんとその両親でした。様子がおかしいことに気づいた親がいじめのことを知って先生に相談しましたが、学校側は事なかれ主義でいっこうに動いてくれません。その間もいじめがやまないのを見かねて、埒が明かないと思った親が引っ越しをしたのです。お陰で、子どもは新しい学校で友達もでき、明るさも戻ったそうです。これを聞いて、自分で決断して行動したこの両親はすばらしいと感心しました。他人任せにせず、やるだけやってもだめだと思ったら自ら動く。問題解決よりも、子どもが楽になるという大事なことを優先させたのはあっぱれ! かなり思い切った行動ですが、辛い思いをしていた子どもを第一に考えた英断だと思います。

「逃げるが勝ち」という言葉の通り、だめだと思ったらその場から逃げるのもひとつの解決策です。ハンガリーには「恥ずかしい逃げ方でも生き抜くことが大切」という諺があり、それを基にした『逃げるは恥だが役に立つ』というマンガも人気で、テレビドラマにもなりました。逃げるというと悪いイメージがありますが、そうとは限りません。相手によっては対応しても無駄なこともあるし、危機感が強いときは、自分や家族の心身を守るためなら、ときには逃げるという選択があることを覚えておくといいですね。

あなたが自由に選んでいい

逃げるだけでなく、あなたが何をするかは自由に選べます。当たり前のようでいて、現実になると忘れがちですが、困っているときほど目の前のことしか見えなくなって他に道がないように思ってしまうので、これは忘れないでくださいね。

会社で辛い目にあって、どうしようもないと思ったら、相談して部署を変えてもらうとか、休暇をとることもできます。もちろん安易に決めるのではなく、よく考えることが必要ですが、そこにいると心も体もぼろぼろになりそうだと思うなら、辞めるという選択肢もあります。決めるときには、収入のことや先の見通し、家族のことなどいろいろ考えるでしょうが、一番大事にすべきは自分の本当の気持ちで、それが自分を大切にすること、守ることにつながります。

本心を無視し続けていると、自分をないがしろにすることになって良いことはありません。経済的に生活がなりたつとか、周りから勧められても最後には後悔することになるので、よくよく心に問いかけてくださいね。常識やしがらみ、属している組織のルールなどを優先させるのか、自分の気持ちを優先させるのかはあなたにしか決められません。あなたを守れるのは、あなただけです。

基準にするもの

一番大事にすべきは自分の気持ちと書きましたが、これは「~したい」という気持ちだけではありません。それ以上に大事にしなければならないのは、自分が心地よくいられるかどうかです。「~したい」は頭で考えている部分も大きいのですが、「心地よくいられる」のは感覚です。身を置く場所が心地よく安心できるのと、いつも緊張していたり、びくびくしていたり、居心地が悪いと感じるのとでは大きな差があるからです。それが体や心の健康状態に出るだけでなく、あなた自身の波動にも影響して、ひいてはそれが現実となって現れてきます。だからこそ、辛いときには環境を変えたり逃げるのもありなのです。

学校や会社だけでなく、家族や親戚、友人知人、習い事、ママ友、町内会や近所づきあいなど人と関わる場面はさまざまですが、どんなときも一番優先すべきは自分が心地よくいられること。現在そうでないのなら、心地よい環境を作ること。そのためには、相手と距離をおいたり、話し合ったり、環境を変えたりなどいろいろな工夫が必要になります。大事なことを叶えるためなので、そこは知恵を絞ってください。心地よい場にいれば、安心できて波動が良くなるだけでなく、あなた自身の力が発揮できて、本来の自分で生きられます。ぜひ、そういう環境を作っていってくださいね。


開運幸せトレーナー。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。認定産土カウンセラー、開運カウンセラー協会会員。英日・日英翻訳家、パッチワークキルト作家。大田亜侑さんの紹介ページは→こちら

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