
最強の合言葉は「ゆっくり、のんびり」
[ 「しなやかに生きるための開運幸せレッスン」 ~運気の上げ方、お教えします~ ]
世間一般では速いこと、効率がいいこと、てきぱきしていることがいいとされています。仕事ではそうかもしれませんが、生きていく上では本当にそれが良いのでしょうか? いつもせかせかしている人よりも、のんびりしている人の方が一緒にいて楽だったりしませんか? 今回は、「ゆっくり、のんびり」生きることの利点をご紹介します。
時代は変わった
戦後から高度経済成長期にかけてはスピードが重視されましたが、世の中が落ち着いてしばらくすると「ゆとり」に意識が向くようになり、そのひとつの現れがゆとり教育でした。ゆとり教育の是非はともかく、「もっと、もっと」と追い立てられるような雰囲気から、かなり大きな転換だったと思います。その後も田舎暮らしを始める人たちが増えたり、便利さよりも手をかけて健康的なものを食べようというスローフードが注目されたりと、特に風の時代に入ってからはさまざまな面で「ゆっくり、のんびり」が見直されています。
文学や音楽に触れるとよくわかりますが、いまは昔よりも時代のスピードが速くなり、人の時間の感覚も速くなっています。それなのに、それに逆らうかのように「ゆっくり、のんびり」が提唱されているのは、このままスピードに流されてはいけないという警告のようにも感じます。

時間に追われない生活スタイルを目指す
現代に生きているわたしたちは、多かれ少なかれ時間に追われています。9時までに会社に着かないといけない、17時までに子どもの迎えに行かなければならない、明日までにこれを届けないといけない、今週中にこれを仕上げないといけないなど、さまざまな形で時間に縛られ、常にストレスを抱えているのです。
ただし、それを変えることはできます。どうすればいいかというと、早目早目に行動すればいいのです。いつも8時に家を出ているのなら7時30分に家を出る、締め切りの1日前に終るように計画するなど、余裕をもって早目に動けばスケジュールにゆとりができます。急ぐ必要はないから自分のペースでていねいに進めることができる上、電車が遅れるとか子どもが熱を出すとか、予想外のことが起きても対応することができるという訳です。
いつも急いでいる人に有効なもうひとつの方法は、意識的に「ゆっくり、のんびり」する時間を作ること。ゆっくり歩く、散歩の途中で一休みする、ゆっくり食事を楽しむ、お風呂にゆっくり入るなど、日常のことから始めるとやりやすいと思います。これに慣れてくると、「ゆっくり、のんびり」の感覚がつかめますよ。
「ゆっくり」生活で一番良いのは、心に余裕ができること。余裕があれば焦らないし、イライラしないので波動を下げることもなくなり、一石二鳥です。「9時までに会社に着かなければいけない」というのを「9時までに会社に着けばいい」と思うだけで心がゆるみます。この言い換えは予想以上に効くので、お試しくださいね。

ゆっくり、のんびりは体にもいい
「一怒一老」といって、怒りは老化を加速させるといいます。精神科医の斎藤茂太さんは「カタツムリの速度でのんびり老いる」「ゆっくりは最高のぜいたく」と書いています。わたしは「のんびり老いる」などと考えたこともなかったのですが、それを読んでからはこの言葉が気に入ってしまいました。
いつも時間に追われてせかせかしたり、焦っていると、神経がぴりぴりして休まる暇がありません。無意識にそうなっている人は多いのではないでしょうか。いわゆる交感神経がずっと優位になっていて、車に例えるとアクセルを踏みっぱなしのようなもの。これでは、体に良い筈がありません。それに気づいたら、「ゆっくり、のんびり」と心の中でもいいから言ってみましょう。口に出せれば、もっといいですね。心のスイッチが切り替わって、リラックスモードになりますよ。
わたしはせっかちなところがあるので、病院や銀行、信号などで待たされるとイライラしてしまいます。のんびり待っても同じなのに、ついそうなるので、気づいたら「ゆっくり、のんびり」と自分に言うようにしています。これで不思議とイライラがおさまるので、あなたも待たされたときには、ぜひやってみてください。
また、急いでいると見えないもの、気づかないものも、「ゆっくり、のんびり」過ごしていれば目に入ります。いつも飛行機や特急に乗っているような生活ではなく、ときには鈍行列車のように景色を楽しんだり、寄り道をするのも良いものです。わき目もふらずに一直線に進むより、周りを見る余裕をもってゆうゆう暮らす方が、楽しいこと、自分の知らなかったこと、新しいことに出合えますよ。効率第一ではなく、無駄に見えることも面白いと思えるような余裕があるといいですね。その無駄があなたの器を広げ、豊かな生き方につながることも珍しくありません。

「ゆっくり、のんびり」は、単にスピードが遅いのとは違って、頑張りすぎない、人に合わせて無理をしないので自分のペースを守ることになり、過度な負担がかからないのも嬉しいところ。仕事や趣味、人付き合い、健康など、急がず焦らず、自分のペースでいきたいものですね。
こういう生き方をしていると、人生をていねいに、大切にすることになります。忙しい日々を過ごしているあなただからこそ、一度立ち止まって、「ゆっくり、のんびり」を取り入れてみませんか? これまでとは違う世界が見えてきて、人生がより豊かなものになること間違いありません。

開運幸せトレーナー。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。認定産土カウンセラー、開運カウンセラー協会会員。英日・日英翻訳家、パッチワークキルト作家。大田亜侑さんの紹介ページは→こちら
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