
今の時代が求めているのは自分の頭で考える人
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2006年に経済産業省が提唱した「社会人基礎力(社会人として持つべき共通の能力)」のひとつが「考え抜く力」でした。でも、考えるのが苦手だったり、自分で考えずに親や上司などの言うことに従ってきた人は多いですよね。そこで今回は、これからますます必要となってくる「自分の頭で考える」とはどういうことなのか、考える力をつけるにはどうすればいいのかを取り上げます。
時代は変わった
わたしの若いころは、勉強といえば知識を詰め込んで記憶することであり、学校でも社会に出ても上の人の言うことを素直に聞いて、指示通りに動く人が良いとされていました。そういう環境では自分で考える必要がないので楽ですが、考える力はつかない上に創意工夫をしたり意見を述べる機会はほとんどありません。自主性のある人、つまり余計なことを考えたり、疑問をもったり、反論する人、勝手に行動する人は輪を乱すとして問題視されていたのです。上にたつ人にとっては、コントロールしやすいので良かったのでしょうが、それでは優秀な人は育ちませんね。今では人と違うことが売りになり、個性を発揮して活躍する人が増え、型にはまるのではなく、自分で考えて判断し、行動することが求められています。とはいえ、いきなり「自分の頭で考えなさい」と言われても困る人が多いと思うので、具体的にどうすればいいのかを見ていきましょう。
まず、疑うことからはじめる
まずは、人の言うことやネットの情報などを鵜呑みにするのはやめましょう。自分で考えるとは、盲目的に信じるのではなく、それが正しいのか適切なのか、自分に合うのかどうかを判断することからはじまります。だから、見聞きしたことはまず疑ってみること。

これまであまり考えてこなかった人は、練習だと思って、「この内容はどこまで正確なのか」「発信元は信頼できるのか」「なぜそうなっているのか」のように、考えてみる癖をつけてください。特にインターネットにある情報は玉石混交ですし、大勢の人の言うことが正しいとは限りません。会社などの組織では指示に従わなければならないこともありますが、自分の中で「これでいいのか」「もっと効率的な方法はないのか」などと考えておくと、自由にできる場面で役立ちます。
自分の判断基準をもつ
考えるときには、そのもとになる価値観や判断基準が必要です。いろいろな場面で、自分はどう思うのかを意識してみましょう。従来の価値観に従うのか、変化を受け入れるのか、正しさを重んじるのか、多様性を認めるのか、自由を大事にするのか、思考よりも感覚を大切にするのか等々、自分の思いがあるはずです。それがあなたの価値観であり、判断するときの基準になります。
そのような思いが集まって自分軸になるのですが、これがしっかりしていると周りに振り回されることがなくなります。ただ、そこに固執しすぎると頑固になるので、他人の意見を聞く余地は残しておいてくださいね。
考える力を高めるには
1. 書く習慣をつける
書いてみると頭の中の考えや感情が整理されて、客観的に見ることができます。慣れないうちは、考えたことや感じたことを全部書いてみましょう。書いたことについてどう思うのかも書くと、さらに効果的です。書くことで言語化・見える化できるので、自分の考えを理解できるだけでなく、問題を冷静に見て解決法を考えられますし、書いたものからアイディアが生れることもあります。

自分がわかっていること、わからないこと、曖昧なことに分類して書き出すのもお勧めです。ぼんやりしていると何がわかって何がわからないのかもつかめませんが、わからないことが明確になると、それについてどうすればいいのか考えられますね。これは小学校の自由研究で初めてやったものですが、思考を整理にするにはとてもいい方法です。
2. 自分を客観視する
書かないときにも自分のことを客観視して「今わたしはどう思っているのだろう」と自問するのもお勧めです。常に自分の思考や感情をみつめて、そこからさらに「どうしてそう思うのか」「どうしたいのか」など自分に問いかけていくと、考える癖がつきます。それによって、自分の思考の癖や好き嫌いもわかるので、自分軸もしっかりしてきますよ。
3. 気づきを活かす
感覚が鋭くなると、子どもの変化に気づいたり、組織の雰囲気が変わったことに気づいたり、環境の変化に気づいたり、自分に必要なサインに気づいたりとさまざまなことに対して「気づき」が増えてきます。このように物事に対して気づきがあると「どうしたんだろう」と疑問が生まれ、それによって「原因を調べてみよう」「改善するにはどうすればいいだろう」などの思考が生まれるので、考える力を養うトレーニングにもなります。
4. 能動的に本を読む
本を読むときには能動的に、自分の頭で考えながら、「どうしてそうなるのだろう」「本当にそうなのか」と、本と会話するように読んでみましょう。内容を深く理解することができますし、そこから得た知識を使う力も増します。読んだ後に、誰かに内容を話したり、要点をまとめたり、感想を書くと、さらに読んだことが自分のものになります。
本を読むと考える力を鍛えられるだけでなく、知識が得られ、著者の意図を想像したりくみ取ったりする力もつき、自分のボキャブラリーも増えます。実用書だけでなく、フィクション、ノンフィクションなど幅広く読むとさらに知識も考える力もついてきますよ。

何も考えずに、流されるように生きているのでは、本当の意味であなたの人生とはいえませんね。これからは、意識して「自分の頭で考える」ことをしていきましょう。そのときに「正解」を求める必要はありません。自分が良いと思ったこと、やりたいと思ったことが、あなたにとっての正解です。他の人に何を言われようと関係ありませんし、逆に、あなたの正解が他の人の正解とは限らないので、意見を押し付けないことも大切です。これからは常識や多数の意見に左右されずに自分で考えて行動して、あなたらしい人生を送ってくださいね。

開運幸せトレーナー。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。認定産土カウンセラー、開運カウンセラー協会会員。英日・日英翻訳家、パッチワークキルト作家。大田亜侑さんの紹介ページは→こちら
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