
「なにもしない」時間は最高のなにかに繋がる
[ 「しなやかに生きるための開運幸せレッスン」 ~運気の上げ方、お教えします~ ]
現代に生きるわたしたちは、昔のようにテレビやラジオ、新聞、雑誌、本などに加えてインターネットやSNSなどの情報にも絶えず触れているため、接している情報量は想像以上のものになっています。一説によると、わたしたちが10分間で触れる情報は平安時代の人の一生分だとか… それが当たり前になっている今、より良く生きるためにはどうすればいいのかを考えてみたいと思います。
情報が多すぎることの弊害
膨大な情報に日々触れていると、気づかないうちに頭がパンパンになってストレスがたまります。それでなくても頭の中では何万回もおしゃべりが続いているので、脳も疲れます。そのような状態では交感神経がずっと働いていることになりますから休まる暇がなく、自律神経も乱れてしまいますね。
あまりにも情報が多いと脳の処理能力の限界を超えるほか、新しいものが入る余地もありません。パソコンと同じで、容量いっぱいになると処理能力や速度が落ちたり、止まったりする訳です。空いた容量がなければ、パソコンもわたしたちの脳もパフォーマンスが落ちてしまうのです。情報の波に翻弄されていると、上手に取捨選択しない限り良いことはありません。

余裕を作るためにできること
いっぱいいっぱいの状態から、少しでも空きスペースを作り、余裕がもてるようにするにはどうすればいいのでしょうか?
まず、簡単にできるのは情報の遮断です。ネットやSNS、テレビを見ない時間を作ること。これは予想以上に効果がありますし、少しの間目をとじたり、音のない部屋にいるだけでも改善します。あなたもぜひ、五感を休ませる時間をとってあげてください。
アクティブレスト(動的な休憩)という考え方があります。休むというと横になったり、じっとしているのが普通ですが、軽く体を動かすことが休むのに効果的だというものです。散歩やストレッチなどの軽い運動をすると血液の循環がよくなって酸素がいきわたり、老廃物が排出されるので、体の回復だけでなくストレス解消にもなります。運動によって幸せホルモンといわれるエンドルフィンや心を安定させるセロトニンの分泌が促されるため、心も体もリラックスします。家でだらだらしているより散歩をしたらスッキリした、という経験のある人もいるのではないでしょうか。また、毎日30分くらいウォーキングをすると前頭葉と側頭葉の容量が増えるという脳科学の実験もあります。
さらにお勧めなのは
瞑想や座禅ができればさらに良いのですが、それを毎日続けるのはなかなか大変だと思います。そこで代わりになるのが、「なにもしない」こと。
わたしは著書『今日からはじめる幸せ習慣』の中でも「なにもしない」をお勧めしています。静かなところで何もせず、何も考えずに、ぼーっとしましょう。窓の外を見ても、「空がきれい」「葉っぱがゆれている」などと考えずに、特定のものに目の焦点を合わせずにぼーっと見ているだけ。雑念が浮かんできても、スルーしてください。頭と心を

なにもしないのは怠惰で悪いことだと勘違いしている人も多いのですが、そんなことはありません。なにもしない時間はガス抜きになり、疲れた頭と心を癒す自分のための大事な時間です。映画『プーと大人になった僕』の中では、くまのプーさんが疲れ切ったクリストファー・ロビンにこう言います。「なにもしないって、最高のなにかにつながるんだ。僕は毎日“なにもしない”をやってる」覚えておきたい台詞ですね。
スペースができるとこんな効果も!
脳を休ませて空いたスペースができると、パフォーマンスが上がるだけでなく、もっと良いことがあります。空いたスペースができるとそこを埋めるべくなにかが入ってくるという宇宙の法則の通り、新しい情報やひらめき、チャンス、幸運、人や物との出会いなどが入ってきます。可能性が広がるのです。断捨離もこの法則に基づいていますが、頭の中も同じなのですね。

近年、瞑想や座禅、マインドフルネスが見直されているのは、情報が氾濫していることの弊害に気づく人が増えているからではないでしょうか。もしくは、具体的な害はわからなくても、そうすることによってスッキリする、安らぐなどの効果を感じているのだと思います。
あなたも静かな時間をとって、頭と心をリラックスさせてみませんか? その先には、いつも動き続けているときには考えもしなかった、余裕のある豊かな人生が待っています。少しでもやってみて、ぜひそれを実感してみてください。

開運幸せトレーナー。
東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。認定産土カウンセラー、開運カウンセラー協会会員。英日・日英翻訳家、パッチワークキルト作家。大田亜侑さんの紹介ページは→こちら
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