オレ・ルーティンで勝負する男の人生には、海も山もあるという話 2

[ じわじわ来る“ゆるヤセ” タフガイの“つよヤセ” ]

「ちっともやせないリバウンド・ムーミン(私の男友達)が、私が開発した【ゆるヤセ】を始めた結果、スルスルと順調に脂肪を落とし始めて、今やマイナス10キロを目前としている」と前回、書いた。今回は当然、その続きを書くことにする。

と同時に、【つよヤセ】というものも取り上げるのだが、その前にまずは、【ゆるヤセ】がどんなものかを簡単に振り返っておこう。

前代未聞すぎる【ゆるヤセ】。もう一度、おさらいだ!

「生活スタイルを変えることなく、脂肪は落としたい。そんな都合のいいことを考えている忙しいオトコのためのダイエット」。これが【ゆるヤセ】の定義だ。この題名の本も出した。

【ゆるヤセ】では、ダイエットに成功したければ、次の3つ達人になるべしと定義している。
【其の壱】水の達人
【其の弐】太陽の達人
【其の参】大人チートの達人
今回はそれぞれには触れないが、こんなものなのかと思っておく程度でいい。

そして【ゆるヤセ】では、そもそも脂肪がつく理由や中年太りの原理などにも触れている。メンタルクリニックの院長に監修をお願いした「エゴエット・スリムチェック」というきっちりエビデンスのある心理テストで、ヤセられない原因を追及することもできるようになっているのだ。

「自分の体を理解して、自分の気持ちを分析し、自分に合ったダイエット方法を絞り込んでから始めるぞ!」ということが書かれた本なので、写真と図だけでしゅるっと眺めるノウハウ本とは全然違う。

ただし、【ゆる】ヤセなので、コンセプトは「いかにラクしてヤセるのか」

「筋トレやカロリー計算、食事制限はしたくない。そんなヒマはない。もっとザックリ、テキトーに、大雑把にヤセたい。だからポイントだけ押さえてショートカットしよう!」。これが、私が開発したダイエット・メソッド【ゆるヤセ】の極意。なので、生真面目にコツコツやりたい人にはまったくお勧めできないので注意してほしい。

【ゆるヤセ】のテーマは、いかに脱力したまま実行できるか

やはり体系的に学ぶのはいい!

では、冒頭で紹介したリバウンド・ムーミンはどうだったのか。彼はどうして、そんなニックネームを付けられてしまうほどリバウンドしてしまったのか。前回は駆け足のダイジェストになってしまったので、もう一度、少し詳しいことを書いていこう。

当初、ムーミンだって他のモニターのみなさんと一緒に、ひとつずつ理解してダイエットを始めた。だけど。…なんと。彼は私が思っていた以上に説明したことを忘れてしまって「えっ、そんなことしちゃダメだよ!」というNG行動を山ほどしていたのだ。

忘れっぽいなんて言うと誤解が生じそうなので、彼の名誉のために書いておくけれど、彼は私が知る中ではトップクラスに頭が切れる。それなのになぜ…?

やがて私は、男性の多くは「強く興味をひかれると、それ以外のことはどうでもよくなってしまう」傾向があるらしいことを、突き止めた。中でも多忙で集中力があるムーミンは、一つ聞いたらまっしぐら状態に陥る傾向が強かったのだ。

初期にこの発見ができたことは、その後、実際に私が【ゆるヤセ】をテーマに本の執筆を始めるにあたり、非常に大切な教訓となった。本では、知識は小出しにせず、一度に提示するという方針をとったのである。

本を読んだムーミンは、「全体像を把握したうえで問題点を洗い出す」ことに成功した。「やっとわかった! どういうことだか把握した!! やっぱり本で体系的に学ぶのはいいですね!!!」と白い歯をキラーンと光らせ、さわやかな笑顔を見せた彼は、新たな気持ちでもう一度【ゆるヤセ】に挑んだのである。

タフガイはしかし脂肪も頑丈だった。

「目標は7キロ減量です!」と意気揚々とリトライしたムーミンのダイエットだったけれど、その後の彼は残念ながら、少しはヤセるけれど芳しい成果が出せないまま。リンパマッサージに行ってみたり、食事を見直してみたりしていた。理論を理解しているからこそ考えつく行動で、彼なりに自分の脂肪との戦いは始まっていたのだが…。

「うーん、会食が多いからかな。お酒は控えるようにしてるんですけど」
ちょっぴりテンションは低め。会食ももちろん理由の一つではある。だけどもしや…。

「ねぇ、君の場合、サーフィンもすれば、冬山にも行くじゃない? ってことは、体を冷やしてばかりいるから、体温をキープする防衛本能としてその脂肪は減らせないのでは?」
そう、ムーミンは登山家であり、プロサーファーになりたかった男。ふんわり可愛いムードに包まれて、一見、ただのぽっちゃりさんなのだけれど、実際には脂肪の下に相当にガッツリした筋肉の鎧を持っている。

「つまりそれは、過酷な状況下で君の命を守るために必要な脂肪」と私が告げると、ムーミンは「えええっ!」と。こんな会話を経て、「だからお腹が凹むところまではいくけれど、アイドルみたいな細マッチョは無理ですよ」と私は結論を出した。

ところがこれで納得しないのが、このムーミンの厄介なところ…。

軽快にドヤ!

細マッチョへの夢が絶たれた後、ムーミンからのダイエット相談はぐっと回数も減って、私はてっきり体型維持にシフト・チェンジしたものと思い込んでいた。かれこれ三か月ぐらい、どうでもいい雑談しかしていなかったように思う。

そんなある日。
「まりあさーん、聞いてー。7キロやせましたーーーー!」
当初の目標をきっちりクリアしたムーミンからのお知らせである。「うそでしょ…、マジで。どうやって??」と私が驚いたことは言うまでもない。

ムーミンは続けて言う。「あと3キロか5キロやせるーーーっ」。
「いや、お待ち! そんなにヤセたら君の場合、筋肉まで落ちないか? 体脂肪率は下げすぎると一気に老けてしまうんだぞ!!」と、私の脳内を駆け巡るいろいろ。だって、ヤセて老け込んだムーミンなんて全然かわいくないじゃない?

私「だめです」
ムーミン「えー(´・_・`)」

そんな会話のあと、「まぁ、とりあえず何をしたのか言ってごらん」と、私はムーミンに向かい合った。へんな医薬品などに頼るタイプではないけれど、極端なことをして内臓に負荷をかけてはいないだろうかと心配になったのである。

ムーミン曰く。「このままじゃあ、いやだ。モテたい!」というモチベーションを掲げて、6割できればオールオッケーな【ゆるヤセ】に対し、12割、つまり120%を実行したのだと発覚した。

ここまできてしまうと、ちっともゆるくないけれど…、この頑丈な男には、そのぐらいの刺激が必要だったというわけだ。「がんばったでしょー!」ほめてほめてと言わんばかりのドヤ感ときたら、ラブリーにもほどがある! こんな調子で突飛なムーミンなので、面白すぎて友達はやめられない(笑)。

彼はなにかと規格外ではあるけれど、タフガイという意味では世の男性のうち、30%ぐらいは似たようなタフさを持っている気がする。すると、その人たちにとっては、私のゆるヤセはゆるすぎるということになる。

同じように、運動も肉体労働もしているけど、がっちり太いという女性もいなくはない。そういう彼女たちにも、タフガイ考案の【つよヤセ】は適しているはずだ。

今回の話は、ここまで。

ところで冒頭で、【ゆるヤセ】では、次の3つ達人になるべしと説明した。
【其の壱】水の達人
【其の弐】太陽の達人
【其の参】大人チートの達人

【其の壱】にある「水の達人」。これにフォーカスするのが、次回のテーマ。
でも、今のところタイトルは「【水の達人】が【お湯の達人】になった話」で考えている。どういうことかって? それは次回のお楽しみ♪ See U!

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