
AI画像生成サービスMidjourneyのここがすごい!!
[ 天才ダ・ヴィンチに学ぶ人生の極意 ]
AIアートの時代
実は最近、非常に新鮮な驚きを感じた出来事がありました。
何かというと、すでにご存じの方もいるかと思いますが、AI画像生成サービスMidjourney(ミッドジャーニー)というツールについてです。
一言で言うと、「単語を入力するだけで、AIが自動的に素敵な絵を描いてくれる」というものです。
このMidjourneyを使用してみると分かるのですが、スキルやセンスがなくても、優れたアートやデザインを実に手軽に、そして瞬時に創ることができます。
数年前にも別のAIソフトで制作されたアートを見たことがあるのですが、それほど完成度は高くなく、AIは創造力を使うアート分野は不得意だと言われていました。しかし、Midjourneyはかなりのハイクオリティな表現で生成することも可能で、また制作に応用が効くところがポイントです。
Midjourneyは、アメリカのフロリダ出身、デイヴィッド・ホルツによって開発され、2022年7月13日にベータ版としてオープンしています。英語表記で日本語対応にはなっておりませんが、使い方はいたってシンプルです。仮に英語ができなくでも、ネット上の翻訳サイトで変換して入力することで作成することができます。有料版と無料版がありますので、まずはどんなものか無料版で試してみるといいでしょう。
具体的な使い方はネットにいろいろな記事が上がっていますので、参考にして頂ければと思います。
本記事では、Midjourneyを実際に自分が使ってみて気づいたこと、また他の人はどのように利用しているかをご紹介していきます。

表現の多様な選択肢
Midjourneyの素晴らしいところは、単語を入れるだけで気軽に作れるだけではなく、制作と同時に4つの多様な選択肢が与えられるところです。
たとえば、以下のような文章を入れてAIに作成してもらいます。このように1つの単語で入れるよりも、説明的な長い文章で入れた方がより具体的に作成してもらうことができます。
「豪華な部屋に立つ美しい少女は、長い髪をゆるく波打たせながら肩に流している。アーモンド型の瞳は青色で、明るい笑顔を浮かべながら、いたずらっぽく輝いている。肌は滑らかでキメが細かく、光に当たると温かみのある黄金色に輝く。シンプルな赤いドレスは、彼女の体にぴったりと密着し、スレンダーな体型を際立たせている。背後の背景はわずかにぼかされており、見る者は少女の印象的な特徴に目を奪われてしまう。高品質なレンズで撮影された写真には、美しさと気品があふれています」
(※実際は英語で入れていますが、長いので日本語に翻訳しています)
出来上がりのイメージがこちらの4枚です。

面白いことに、3枚はアニメチックで1枚はリアルなイメージで生成されていました。出てきた4枚が気に入らなかった場合は、やり直しボタンがありますので、それを押すと違ったイメージを提案してくれます。このようなイメージが出てきました。

赤いドレスを指定していましたが、1人だけ青いドレスになっています。このように、あえて条件を変えて提案をしてくれることで、赤よりも青の方が良いかも?と気が変わることもあるかもしれません。4枚のうちの1枚をベースに修正を加えて変更をすることもできますし、高解像度で画像を保存することもできます。
他の人がどのような単語/文章で制作しているかも見ることができるので、それを参考に作ってみるのがおすすめです。実はこちらの赤いドレスの少女も、元々は白いドレスの少女を作成した人がいて、いくつか条件を変更して作成しています。

固有名詞も想定内
Midjourneyのすごいところは、固有名詞にも対応しているところです。
たとえば、
「Leonardo da vinci, hyper realistic, detailed 4k」
と入れて、リアルなレオナルド・ダ・ヴィンチを作成してもらいました。
出てきたのがこちらです。

すごいクオリティですよね。このようにイラスト調だけでなく、限りなくリアルに近づけることもできます。
他のユーザーで、スーパーマリオのマリオとルイージを、実際にリアルな人間として描いたらどうなるかを試している人もいました。
そんなこともサクサクこなしてしまうから驚きますし、出来上がりが楽しみになります。
歴史上の人物でも、映画やアニメに登場する人物でも再現することができます。
ここで少し問題になるのが著作権についてです。Midjourneyは、画像を生成した人に著作権が帰属するとしていますが、キャラクターなどを用いた場合は、使用に気をつける必要があります。
そもそも、単語を入れてAIが作成した場合の著作権は人間にあるのか、という問題があるのですが、単語の組み合わせや文章を考えるのは人間です。そのため、どのくらい人間が関わっているのかという点がポイントとなるようです。新しく生まれたサービスなので、今後も議論が続くことでしょう。

Midjourneyの活用方法
さて、Midjourneyをどう活用するかですが、ユーザーの作成事例を見ていると、たとえば会社や事業ロゴの作成をしている人が多くいました。
イラストメインのロゴ、文字メインのロゴを作成してみたり、作成後に単語を追加してアレンジをしていき、徐々に自分のイメージに近づけていくのが賢い方法です。
これまでロゴの作成は、デザイナーに依頼して作ってもらっていましたが、今後はAIにお任せして、自分でアレンジをすることで完結することも増えていきそうです。
そのため、Midjourneyはアーティストやデザイナーの仕事を奪っているのではないかと批判を受けています。
しかし、Midjourneyは奪うのではなく、アーティストやデザイナーも顧客であり、利用できるものだと主張しています。
果たして、人間の想像力とAIにはどのような差があるのか、次回はこのことについて書いてみたいと思います。お楽しみに!

『超訳ダ・ヴィンチ・ノート』(飛鳥新社)を出版し、
発売2週間で重版。翌年の2020年には、韓国語版も出版される。桜川Daヴィンチさんの紹介ページは→こちら
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