『モナ・リザ』に学ぶ世界一の引き寄せの法則【人物編②】

[ 天才ダ・ヴィンチに学ぶ人生の極意 ]

ダ・ヴィンチが考える理想の人物画

誰もが知る世界的名画『モナ・リザ』の魅力について、引き寄せの観点からシリーズでご紹介しています。『モナ・リザ』って有名だけど、何がどうすごいのかいまいちよく分からない、という感想を持つ方も多いかと思います。この連載記事を読めば、きっとなるほど!と納得し、思わず人にも語りたくなるでしょう。

前回は、『モナ・リザ』はそもそも誰を描いた絵画だったのか、人物背景について迫りました。

『モナ・リザ』に学ぶ世界一の引き寄せの法則【人物編①】
前回URL https://digi-den.net/sakuragawa-davinci/category-psychology/2023/06/12/16480/

今回は、天才は一体何を考えながら絵を描いていたのか、“ダ・ヴィンチ思考”を踏まえて解説をしていきます。

ダ・ヴィンチが考える理想の人物画

歴史上、最も有名な画家の1人であるレオナルド・ダ・ヴィンチは、絵を描く際、自分ならではのポリシーを持って表現していました。

絵画はこうあるべきであるというポイントをその都度ノートに書き残しています。ダ・ヴィンチの死後、弟子のフランチェスコ・メルツィが師匠の膨大なノートの中から絵画に関する記述を抜粋して『絵画の書』としてまとめました。別名『ウルビーノ稿本』といい、現在ヴァチカン教皇庁図書館に収蔵されています。

その中には、このような文章があります。

「人体のさまざまな美しい部分の中でも、道行く人々の足を止めさせるのは、
顔の美しさであって豪華な装飾品ではないことを、君は知らないのか。
わたしが君にこのようなことを言うのは、君が黄金やその他の豪華な装飾品で人物像を飾っているからなのだ。
光輝く青春の美が、あまりに派手で過剰な装飾品によって、逆にその卓越した美しさを殺していることを君は知らないのか。
君は、粗野でみすぼらしい衣服をまとった山里の女性が、着飾った女性よりも美しいのを見たことがないのか」

出典 絵画の書 レオナルド・ダ・ヴィンチ

ルネサンス時代に活躍したダ・ヴィンチと同時代の画家、ラファエロは『モナ・リザ』を模写して、『マッダレーナ・ストロッツィ』という女性の肖像画を描いています。

『モナ・リザ』とよく似た構図であることは一目瞭然です。しかし、いくつか違いが見られます。


背景、表情、衣装も異なりますが、ラファエロが描いた女性は、指輪やネックレスなどのアクセサリーをつけています。

宝石はいつの時代でも女性を魅了するアイテムではありますが、『モナ・リザ』は何も身につけておらず、実に質素です。

これは、前述で引用したように、女性を描くには、豪華な宝石で飾り立てるよりも、人間の持つ本来の美しさをシンプルに表現することが大切であると、ダ・ヴィンチが考えていたからに他なりません。

ダ・ヴィンチは、自身の哲学を持って絵と向き合っており、その具現化されたものが作品なのです。

『モナ・リザ』の微笑みが革命的な理由

さて、ラファエロ作品との比較をした際、女性の表情が異なっていました。『モナ・リザ』は微笑んでいますが、『マッダレーナ・ストロッツィ』の方は真顔というか、少しむすっとしたような表情にも見えます。

なぜラファエロは、微笑みも踏襲して描かなかったのでしょうか。これにはある理由があります。

それは何かというと中世ヨーロッパ時代の因習によるものです。

500年前、ルネサンス時代はキリスト教が国教で絶大な影響力を持っていました。

修道士たちの間では、笑いが時に悪意を含む表現となり、よくない行為につながることがあるため、笑う行為が禁止されていたそうです。少しでも笑ったら厳罰の対象になったほど。今日でも、何気なく言った冗談が相手を傷つけてしまうことがありますが、笑うことに対して警戒がされていたのです。

さらには、笑いは“悪魔の特徴”と結びつけられ、ますますタブー視されるようになりました。

その後、笑いについての見方も変わって肯定的に捉えられるようにもなりますが、ダ・ヴィンチの時代では、笑顔で描いた肖像画はまだ少なかったのです。

つまり、表情一つとってみても、『モナ・リザ』は当時の常識とされていた因習を打ち破った革命的な作品といえます。

笑顔こそ引き寄せの原動力

なぜ『モナ・リザ』は魅力的な名画なのか、その要因の1つは謎めいた微笑みにあります。一体何がきっかけで微笑んでいるのか、その理由が知りたくなります。

私たちの日常生活において、プロフィール写真を選定する機会があります。
真顔のものより笑顔の方が好印象を与えるため、世間で活躍している人のプロフィール写真を確認するとやはり笑顔のものが多いです。

私は以前、面接に関するワークショップを受講したことがありますが、笑顔には3種類あることを教えて頂きました。

「モナリザ・スマイル」「ナチュラル・スマイル」「ビッグ・スマイル」の3つです。

「モナリザ・スマイル」は、口角を少し上げて微笑んでいる『モナ・リザ』のような笑顔です。基本はいつでもモナリザ・スマイルで、自分の出番を待っている時も真顔はなしと教わりました。

「ナチュラル・スマイル」は、上の歯を見せて笑う(下の歯を見せると人間味が出すぎるので見せない)ことで、集合写真やここぞという時に見せる品のある笑顔です。

「ビッグ・スマイル」は、口を開けて大笑いをすることです。心底からの笑いを見ると、疲れも吹き飛んでしまいます。

ぜひ、皆さんも笑顔を心がけて、良い人脈やチャンスを引き寄せてください。

次回は、『モナ・リザ』に学ぶ世界一の引き寄せの法則【背景編】です。お楽しみに!


『超訳ダ・ヴィンチ・ノート』(飛鳥新社)を出版し、
発売2週間で重版。翌年の2020年には、韓国語版も出版される。桜川Daヴィンチさんの紹介ページは→こちら

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