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SNSのブランディングで、オフィシャル感を出すとなぜ失敗しやすいのか?

[ WEB車掌SEKIDAIの「新たな世界に駆け込み乗車」 ~乗って気付いた異次元な世界!~ ]

「公式」や「オフィシャル」なんて言わなくても、信頼感は獲得できる!

よくSNSで『○○公式』や『××オフィシャル』と表示されているアカウントを見掛けますが、個人事業主や小企業の人は安易に真似すると、ブランディングとして逆効果になることがあります。

「えっ、なんで!? 何だかしっかりしてそうじゃん」「そのほうが、ブランド力がありそうじゃないの?」と思うかもしれませんね。

僕もSNSを始めたばかりの頃は、芸能人や有名人がこぞってこの表現を使っているため、何も考えず真似をしていました。「早く様々な方に認められたい」と想い、『英語車掌公式アカウント』や『英語車掌オフィシャルホームページ』なんて謳ったことがあります。

しかし、その安易な考えが逆効果になってしまったのです。なぜかと言いますと、答えはものすごく簡単。しっかりしすぎて“近寄りがたい”存在になってしまっていたのです。それどころか、法人向けでありビジネス用途に特化している雰囲気が強く、個人が気軽な感じで遊びに来ることから程遠くなってしまったのです。

「商売上のメリットを提案しないと、うかつにアクセスしたらいけないのでは?」「この人にこれ以上近寄ったら、何かに勧誘されるのではないか?」「何かを買わされるのではないか?」と一瞬でも頭の中にそのような考えがよぎってしまうと、一気にその熱が冷めてしまいます。

僕はその現実に気が付いたときから「公式」や「オフィシャル」という言葉を使うことを止めたのです。

そして、この“しっかりしてそう”や“ブランド力”は「公式」「オフィシャル」の言葉なんて使わなくても十分獲得できるのです。

個人のアカウントを育てるのが、なぜそんなに有効になるのか?

では、「公式」や「オフィシャル」という表現を使わないとするとどうしたらいいの?と思った人も多いでしょう。これもまた、解決策は非常に簡単なこと。個人のアカウントを育てるだけです。「えっ、それだけ…?」と思ったあなた、本当にこれだけです!

ここで一緒に考えてみましょう。例えば、あなたが大好きな著名人“レギュラー”出演している番組があるとします。毎週予約録画をしてまで観ることも多いですよね。

しかし、その著名人が“ゲスト”出演だったらどうでしょう? きっとその番組は、好きな著名人が出る回のみ視聴するなり録画予約するのではないでしょうか。

つまり、その人がゲスト出演する番組までフォローしている人は少ないのです。「毎週熱心に観るほど好きな番組に、たまたまゲストで出演する」という場合は例外かもしれませんが、ほとんどの場合がこのパターンとなります。

もし、その番組の公式SNSアカウントを実際にフォローすると、「次回ゲストは○○さんです!」とか「今回は××でのロケ! こんなハプニングが…」というような番組紹介やプレゼント企画が多いことに気が付くはずです。1回だけ出演するゲストに興味があるだけなのに、そんなに好きでもない人がゲストの情報とかがたくさんくるのは、うっとおしいですよね。1回だけ商品を買った販売サイトから、勝手にメルマガが頻繁に届くことってありませんか? まさに、あの状態になるのです。

ですから実際に例えば、有名な旅館の公式ページより、その旅館の看板女将の個人ブログやSNSのほうが人気があって、フォロワー数も個人のアカウントのほうが多いというのは、よくあることなのです。

個人のアカウントの強みは、宣伝臭が強くならない点にもある

次に、何を発信するのかを考えてみましょう。

YouTubeやその他のSNSも自分が楽しみながら視聴していると、広告が突然入ってきて、「あ~っ、もう! 邪魔くさいな」となったことはありませんか? そもそも、このような広告があるおかげでそのSNSが成り立っているのが頭ではわかっているのですが、正直なところイライラすることも多いですよね…。

「うん、イライラする」と答えた方にこの言葉を贈りたいと思います。
「ほら、そうですよね(笑)」

何が言いたいのかというと、広告や宣伝ばかりのアカウントだと視聴者に飽きられたり、最悪の場合は嫌われたりしてしまうこともあるということ。

このことからも、個人アカウントを育てたほうが賢いということがわかります。というのも、個人のアカウントでは宣伝はあまりないからです。

InstagramやTwitterなどあらゆるSNSで同じことですが、視聴者に広告っぽいなと判断されてしまったら、その時点で距離が生まれてしまいます。

仕事の話はもちろん大事ですし、それがないと当たり前ですが何も進みません。とはいえ、ランチミーティングや飲みに行ったときに、仕事以外の話のほうが盛り上がることは誰もが経験しているはず。共通の趣味があったりすれば、一気に距離が縮まることも多いでしょう。

ですから、こちらの都合のいい仕事の話ばかりごり押しするのは、賢明ではないということです。相手にかなりメリットがあることばかりなら別ですが、そんなことはそうめったに起きません。それよりも、相手に広告なり宣伝をしまくっているような印象を与えてしまう可能性のほうがはるかに高いです。

仕事の話は、決まった時間と場所で、サクッと一気に終わらせるのも有効です。僕もコロナ前は、ある人から「サウナ打ち行こうぜ!」とよくサウナに誘われていきました。この「サウナ打ち」というのは、「サウナで打ち合わせをする」こと。サウナなんて頑張っても10分程度しか入っていられませんから、短時間で中身の濃い話ができると好評でした。

また、タオル一枚で話しますから、当然メモなども取ることができません。話した内容を頭の中にしっかりと刻むという点ではメリットしかなかったのです。

少し話が脱線しましたが、心を開いて、お互いの信頼が生まれることでビジネスの進捗スピードも速まります。SNSも同じでこの距離感を大切にしましょう。

結局はビジネスを繋げるのも個人間の信頼関係

この記事を読んでくださって、何も考えず「形から入ろう」と思った人は、思いとどまったのではないでしょうか。それでも「公式」や「オフィシャル」という表現でSNSを運営したい場合、実際にそれでも軌道に乗っている場合は、止めるつもりはありません。

そうではなく、まだ何も決めておらず、「そろそろSNS運用も始めないといけないな」と思った人は個人アカウントを育ててみてください。

これまでに、「どうやったらSNSのフォロワーが増えますか?」と問い合わせをいただくのですが、自分の感情を一切挟まず、アドバイスをそのまま受け入れた人が成功しています。

「TikTokのフォロワーをまずは1000人にしたい!」と僕のところに来て、アドバイスを行ったところ、その人は見事にその目標を達成しました。

しかし、「アドバイスをもらったけれど、これも実はやりたいんだけど」などと、自分の感情をプラスしてしまったりして失敗する人も多くいます。

まずは、そのままやってみてくださいね。数か月後、この記事を読み返したときに「確かにそうだった!」と思えるかどうかはあなたの選択次第です。では、また♪


関大地

「2007年にJR東日本の車掌となる。車掌による英語での車内アナウンスがなかった当時、独学で英語を学び、車内英語アナウンスを決行。すぐに動画サイトやSNS上で話題になり「英語車掌」と呼ばれるようになる。2019年に退社し、鉄道、英語にかかわる事業を立ち上げ活動中。
関大地さんの紹介ページは→こちら

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