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回答率100%!? 鉄道員の職業病|夜な夜な“うなされる”悪夢

[ WEB車掌SEKIDAIの「新たな世界に駆け込み乗車」 ~乗って気付いた異次元な世界!~ ]

列車の乗務員なら“必ず一度は見る”悪夢

列車の乗務員が“夜な夜な悪夢にうなされている”ことをご存じでしょうか? これは、決して大袈裟な表現ではありません。乗務員であれば必ず一度は見る夢があります。それは「遅刻する夢」です。

あなたは、「やばい! 遅刻だ!」とベッドから飛び起きたことはありませんか? 僕の場合、休みの日に「すみません!」などと言いながらいきなり起き上がって放心状態だったことは一度や二度ではありません(笑)。

日本の鉄道は“秒単位”で運行しています。その運行ダイヤに則って行動している乗務員は、当然ですが時間にものすごく敏感です。

列車の乗務員は、毎回出勤時間が変わります。それも分単位。例えば今回は8時32分出勤、次回の出勤は11時16分出勤というようなイメージです。

「出勤時間も分単位なら、退勤時間も分単位なの?」と考えた人は鋭いですね。全くそのとおりです。退勤時間も分単位であり、日によって勤務時間も違います。

例えば、2つの仕事を見てみましょう。

  1. 出勤時間が8時32分で、退勤時間が翌日の8時45分であれば、拘束時間は24時間13分。
  2. 出勤時間が11時16分出勤で、退勤時間が翌日の9時14分であれば、拘束時間は21時間58分ということになります。

今回は、“乗務員の見る悪夢”についての記事のため、これについては、別のところで詳しくお伝えしますね。

それでは「秒単位で運行している日本の鉄道」を支える鉄道員たちの、知られざる裏側を知っていただきましょう。

乗務員しか知らない“3つの遅延”とは!?

あなたは、学校や会社に遅れたときに「遅刻」という表現を使うかもしれませんが、鉄道員は「遅刻」という表現を使いません。全て「遅延」という表現を使います。

また、学校や会社であれば、ギリギリに到着して「ふ~、危な。間に合った~」と胸を撫でおろすことができるかもしれませんが、列車の乗務員は仕事が完全に終わるまで安心することができません。列車の乗務員は常に3つの遅延と隣り合わせなのです。

まず1つ目が「出勤遅延」です。これはその呼び名のとおり、出勤時間に間に合わないことです。

これは決して寝坊だけが原因ではありません。乗務員は毎回異なる時間に出勤します。朝早く出勤する日もあれば、午後からの場合もあります。「えっ? なんで、午後の出勤に間に合わないの?」普通に考えると、こう思う人もいるでしょう。

これは、出勤時間を完全に“勘違い”している場合が多いです。列車には“平日ダイヤ”と“休日ダイヤ”というモノがあります。これは、その名のとおり、平日と休日では時刻表のダイヤが異なるのです。同じ仕事でも平日と休日とでは仕事の中身が全く変わり、出勤時間が1時間以上変わるものもあります。

出勤時間を1時間早めに勘違いしたのであれば、職場で時間になるまで待機していればいいですが、逆に1時間遅い出勤だと思って自宅を出ていなかったらアウトになってしまいます。

2つ目は「出場遅延」です。これは、あまり聞かない言葉かもしれませんね。「出場」とは自分の担当する列車に乗るために事務所を出ることであり、その発車時刻に遅れることです。この出場遅延をしてしまうと、列車が遅れて乗客に多大なる迷惑をかけます。

そして3つ目が「起床遅延」です。乗務員は泊まり勤務の場合が多いです。その理由は、“始発列車や最終列車を担当する仕事もある“と考えるとわかりやすいでしょう。

始発列車を担当する乗務員は自宅から始発列車で出勤することは不可能です。同様に、最終列車を担当した乗務員は、その後電車で帰宅することはできません。

そのために、鉄道会社が用意した寝室で仮眠をとることになります。この場合、翌朝の指定された時間までに着替えて点呼を受けなければ、これもアウトなのです。

乗務員の行っている“遅延対策”とは!?

仕事の度に出勤時間が変わる乗務員は、その都度、目覚まし時計のアラーム時間を変えている人もいれば、何時の出勤時間であっても、担当する仕事の中で“一番早い出勤時間に間に合う時間に起きる”人もいます。そうすれば、寝坊による遅刻は絶対にないからです。

僕自身は3つのアラームをセットしていました。万が一寝ているときに電池が無くなってしまうというようなトラブルや、無意識のうちに止めて二度寝をすることを防ぐためです。

1つは自分のスマホ、2つ目は、デジタルで正確な時間で時刻を表示してくれる電波時計。そして、3つ目は大音量の目覚ましです。あえて「近隣住民に迷惑にならないか?」と心配になるくらいの音量が出るものを選び、「これが鳴ったらよっぽどマズイ」と自分の中で意識づけをしていました。

勤務中もそうです。乗務員は時間になると、ベッドの下のエアーバッグが膨らむ起床装置を使って起きます。これは、乗務員ごとに起床時間が異なるからです。

その日の最終列車で到着した人と、翌朝の始発列車を担当する人とでは、当然ながら就寝時刻も起床時刻も異なります。そこで大音量の目覚まし時計を使おうものなら、目覚まし時計のオーケストラ状態です(笑)。それを防ぐために、音が鳴らないエアーバッグを使い、寝心地が悪くなって起きるようにしているのです。

また、二度寝を防止するために、一度立ち上がらないとその起床装置の動作を解除できないような仕組みになっています。「これを考えた人は、ものすごく優秀な人だな」といつも感心していました。

これから鉄道員を目指す人に求められること

この記事を読んでくれている人の中には、将来鉄道員になりたいという人も多いでしょう。そんな、あなたに僕からちょっとしたアドバイスがあります。

それは、“日頃から体調の管理を行っておくこと”です。「寝坊しないためには高性能の目覚まし時計を使う」という考え方もありますが、睡眠の質を上げることで、朝スッキリと起きることができます。

僕は過去にタバコを吸っていたこともありました。当時は毎回寝起きの喉の不調に悩まされていたため、禁煙してスッキリと目覚められるようにしました。このように、快適に目覚めるために、日頃の生活スタイルを見直すことが必要な場合もあります。

あなたが乗務員になったら、その身体は、もはやあなただけのものではありません。「何千人もの乗客の命を守る」という気持ちを持って日々の健康と向き合っていってもらえたら嬉しいです。
では、また♪


「2007年にJR東日本の車掌となる。車掌による英語での車内アナウンスがなかった当時、独学で英語を学び、車内英語アナウンスを決行。すぐに動画サイトやSNS上で話題になり「英語車掌」と呼ばれるようになる。2019年に退社し、鉄道、英語にかかわる事業を立ち上げ活動中。
関大地さんの紹介ページは→こちら


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