
プロから見たおすすめのカフェ
[ ~元コーヒー嫌いのバリスタがコーヒーで生活を豊かにするコツ教えます~ ]
突然ですが、皆さんはどういうカフェによく行きますか?
食事のおいしいお店、雰囲気が抜群のお店、作業がはかどるお店など。その人によって利用しているお店はさまざまなのではないでしょうか。
2016年調べなのですが、喫茶店は全国に69,983軒もあるといわれており、お店の数だけそれぞれ個性があると思います。ただ、言い方は悪いですけれど、その中でもあまり良くないお店もあると思うし、逆にいろいろな方にオススメしたくなるような素晴らしいお店もあると思うんです。
判断基準は人それぞれですが、カフェ業界に20年いる私が考える
「ステキなカフェとはどういうお店?」
今回は、このあたりについてお話をしていきたいと思います。
お店のどういう部分を見ているのか
私は年間200件ほどカフェ(コーヒー屋さんがメイン)を巡っているのですが、いろいろなタイプのお店に行っています。
雰囲気が良さそうで行ったお店もあるし、スイーツがとてもおいしそうで行ったお店などもあります。最初は、知り合いの口コミやSNSの写真などを見て「ここ良さそうだな!」と思ったところに行くことが大半です。
このあたりは、普通の方と変わらないと思います。
では実際に行ってみて、お店のどういうところを見ているかというと、味や内装など一般的なことはもちろん確認するのですが、それ以上に、お店の方がどのように働いているかがかなり気になります。
仕事の所作、お客様との接し方、手が空いたときの過ごし方など。同業者というのもありますが、どういう風にスタッフが働いているのかがとても気になってしまうんです。
なぜなら、カフェはサービス業であり、人が行うものだから。コンビニのコーヒーなど、機械のボタン1つでできるようなものなら何も思わないのですが、カフェのサービスは人が作り出すものです。
だから、お店に行ったとき、スタッフの動き方をいつも気にして見てしまいます。
これは、もう職業病ですね。
残念だと思った経験があります
私は過去に、とても残念に思った体験をしたことがあります。
すごく行ってみたいお店があってお店の前までいったのですが、レジ前でスタッフと仲の良いお客さん数名がずっとお話をしていて、とても店内に入れる雰囲気ではなく、そのまま寄らずに帰ってしまいました。
そのお店は、コーヒー業界ではおいしいと評判だったのですが、一見さん(いちげんさん)が入りづらい雰囲気だなと、あの光景を見て感じました。結局、その体験をしてから一度もそのお店には足を運んでいません。
何が言いたいかというと、いくら味が良くてもお客様に入りづらいと思わせる雰囲気を作るようなお店はダメだということです。なんとなく気まずい気持ちでお店に入っても、おそらくおいしく味わうことはできないのではないでしょうか。

では、ステキなカフェってどういうお店?
では、私が思うステキなお店ってどういうお店なのか?
この点についてですが、結論をいうと
「どんなお客様にも分け隔てなく接してくださるお店」
これに尽きると思っています。
もちろん、仲のよい常連さんと初めてのお客様への接し方が違うのは当たり前だと思いますが、お店によっては極端に接し方が違うことがあります。
逆に、常連さんに対しても、そうではないお客様に対しても、同じようなパワーバランスで接してくださるお店ってとても好感がもてますし、特に初めての来店であれば、また行ってみたいと思うのではないでしょうか。
ちなみに、私がリピートしているお店の大半がどんなお客様にも同じようなコミュニケーションをとれているお店ばかりです。そういうお店にいると、お店全体の雰囲気も良いし、自然と居心地よく感じるんですよね。
オススメのお店を1つご紹介します
KIELO COFFEE

秋葉原駅から歩いて3分ほど。
北欧のカフェをテーマにした、自家焙煎のコーヒースタンドです。
コーヒーは6種類ほどから選ぶことができ、浅煎りのフルーティーな味わいのものばかり。コーヒーの産地の個性をしっかり感じられるラインナップとなっています。

また、自家製のキャロットやチーズケーキなどのスイーツもオススメで、コーヒーとの相性がとてもよいと思います。
これらメニューのおいしさも特徴ではありますが、1番のポイントは「スタッフの皆さんの人柄がすばらしく、サービスが本当にステキである」ということ。
いつもこのお店を利用していて思うのは、スタッフの皆さんがよくお客様と会話をしており、また自分たちの扱うコーヒーを自信をもってオススメしているなということです。これだけ良く接してくださると、また行きたいと思うお客様も多いのではないでしょうか。
私が自信をもってオススメできるお店の1つです。
最後に
ここまで、「プロから見たおすすめのカフェ」というテーマでお話しさせていただきました。いかがでしたか?
今のご時世、味がおいしいのは当たり前だと思いますし、よほど変なお店でなければだいたい味は一定以上のレベルはあるのではないでしょうか。
では、どこで差別化するかというと、やはり人が作り出す雰囲気やサービスだと思います。機械やAIが進化してきて、人の手はどんどん必要なくなってくるかもしれません。でも、どんなに技術が進歩しても、サービス業から人の手がなくなることはないと思っています。
ありきたりな意見かもしれないけれど、それだけ「人」の部分は重要で、これが変わることはないと信じています。
ぜひ、プロのバリスタやサービスマンのいるお店に足を運んで、それを体感していただきたいです。

コーヒーが嫌いだったバリスタ。年間200店舗以上カフェを巡っています。本業でカフェ勤務する傍ら、SNSやブログでコーヒー関連情報を発信中。柳隆晴さんの紹介ページは→こちら
この記事へのコメントはありません。