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今さら聞けないカフェメニューの話

[ ~元コーヒー嫌いのバリスタがコーヒーで生活を豊かにするコツ教えます~ ]

突然ですが、皆さんはカフェに行ったときにどんなメニューを頼みますか?
僕は、ドリップコーヒーやカフェラテを注文することが多いです。

カフェに行くと、本当に様々なメニューがあって迷ってしまいますよね。中には、メニューを見てもイマイチわからないものまであったりする場合もあります。

今回は、私が普段カフェで働いていて、その中でも質問が多いものをピックアップしてまとめてみました。

バリスタという仕事柄もあるので、コーヒードリンク限定です。
今さら聞けなかったと思っているものもあるかもしれませんので、この機会に解決できれば幸いです。

エスプレッソって何?

接客をしていてエスプレッソを注文されることがあります。
でも、実際に提供すると「こんなに少ないの?」とビックリされることもよくあるんです。
お客様は、エスプレッソが普通のブラックコーヒーくらいの量で出てくると思って注文されているのだと思います。

エスプレッソとは極細挽きにしたエスプレッソ豆に、エスプレッソマシンで圧力をかけ、お湯をコーヒーの粉の中に瞬間的に通し抽出したものです。

量も30ccほどしかなく、コーヒーの旨味がその中に凝縮されています。また、ドリップコーヒーと比べてカフェイン量が少ないのも特徴です。

そんなエスプレッソですが、本場のイタリアではエスプレッソにお砂糖を入れて飲むのが一般的。好みによりますが、スティックシュガーを1〜2本入れ、エスプレッソを飲みほしたあと、残ったお砂糖をデザート感覚で食べるのが乙な召し上がり方です。

浅煎りの酸味のしっかりしたエスプレッソの場合、個人的には砂糖は入れずそのまま召し上がった方がおいしいと思っています。スプーンで混ぜて、2口くらいで飲みほすことが多いです。

カフェラテとカプチーノの違い

この質問が、働いていて1番多いと思います。
たしかに、メニューの写真などを見ても同じに見えて、違いがまったくわからないですよね。私も、この仕事をしていなかったら絶対に知らなかったと思います。

結論をいうと、2つの大きな違いは「ミルクの泡の量」です。カプチーノの方が泡の量が多く、カフェラテの方が少ないです。

泡の量が違うことで、もちろん味も変わってきます。同じサイズでも、泡の量が多いカプチーノの方がコーヒー感が強くなります。
※カップに占める液体量(ミルクの量)がカフェラテより少ないため。

ですので、コーヒー感をしっかり味わいたい方はカプチーノ。まろやかな味わいが好みならカフェラテと、気分や好みによって飲み分けると良いかもしれません。

また、泡の口当たりがよりなめらかなのはカフェラテ。少しもっこりしているのがカプチーノというのも特徴の1つです。

カフェラテとカフェオレの違い

これもよくされる質問の1つです。
極論をいうと、両方とも「ミルク入りのコーヒー」という意味になるのですが、発祥が異なります。

カフェオレはフランス。カフェラテはイタリア生まれです。
イタリアはエスプレッソ文化のため、イタリアのミルク入りコーヒーにはエスプレッソが使われます。一方、カフェオレにはエスプレッソ以外のブラックコーヒーが使われます。ドリップコーヒー、インスタントコーヒーなど。

ですので、回答としては、「違いはエスプレッソを使っているかどうか」です。

コーヒーの種類にもよりますが、味わいとしてカフェラテの方がコーヒー感が濃厚。カフェオレの方が、スッキリ感があると思います。

アメリカンとアメリカーノの違い

これも結構聞かれます。たしかに名前は似ているので同じに見えますが、内容は全然違います。

アメリカンコーヒーとは「浅煎りで焙煎したコーヒーで淹れたコーヒー」のこと。広義の意味で薄めのコーヒーのこと。一方、アメリカーノはエスプレッソをお湯で割ったコーヒーのことを表します。

お店で働いていると年輩の方を中心に「アメリカン!」と注文されることがありますが、これは苦くない「スッキリしたコーヒー」が欲しいという意味で注文されているのだと思います。

ですので、アメリカーノでもスッキリした味わいなら「アメリカンコーヒー」の仲間になるのではと思ったりもしますが、そこまで深く考えるのは今回はやめておきたいと思います。

また、「薄い」と聞いてしまうと、どうしてもネガティブなイメージになってしまいます。最近の浅煎りのスペシャルティコーヒーは、とても品質の高いものが多いので「アメリカンコーヒー」と呼ぶのはどうなのか? こういう意見をいわれる方もいらっしゃいます。

なので、ひとくくりにアメリカンコーヒーを浅煎りのコーヒーと言ってしまうのはいかがなものかと私も思っています。

接客をしている限り、浅煎りのコーヒーを飲みたい方が「アメリカン」と言っているのは聞いたことはありませんが。

少し話が脱線してしまいましたが、アメリカンは「薄めのコーヒー」。アメリカーノは「エスプレッソのお湯割り」と覚えておけば大丈夫です。

カフェモカとはどんな飲みもの?

働いている側からするとカフェモカは当たり前のメニューなのですが、意外と知らない方が多いと感じています。

カフェモカとは簡単に説明すると、「エスプレッソ、チョコレートシロップ、ミルク」を混ぜた飲みものです。カフェラテにチョコレートシロップを加えるとカフェモカになります。

類似したもので「モカコーヒー」というものがありますが、これはカフェモカとはまったく異なるものです。モカはエチオピア産やイエメン産のコーヒー豆のことで、その豆から抽出したコーヒーがモカコーヒーです。

余談ですが、モカの香りがチョコレートに似ていることから、カフェモカと呼ばれるようになったといわれています。

最後に

ここまで、意外と知らないカフェメニューについて説明させていただきました。
いかがでしたか?

なかなか店員さんに聞きづらい方もいらっしゃると思いますので、今回の記事で少しでも疑問が解決していればうれしく思います。
バリスタはお話し好きな方が多いので、もしわからないことがあったら、気軽に声をかけてみてくださいね。

少しでも、皆さんのカフェライフが楽しいものになりますように。


コーヒーが嫌いだったバリスタ。年間200店舗以上カフェを巡っています。本業でカフェ勤務する傍ら、SNSやブログでコーヒー関連情報を発信中。柳隆晴さんの紹介ページは→こちら

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