• HOME
  • 記事
  • ライフ ,
  • コーヒー店と遜色なし!? コンビニ大手3社のコーヒーを比較してみた。[ ~元コーヒー嫌いのバリスタがコーヒーで生活を豊かにするコツ教えます~ ]

コーヒー店と遜色なし!? コンビニ大手3社のコーヒーを比較してみた。

[ ~元コーヒー嫌いのバリスタがコーヒーで生活を豊かにするコツ教えます~ ]

全日本コーヒー協会がおこなった「コーヒーの需要動向に関する基本調査」によると、2020(令和2)年の1人1週間当たりの杯数は、11.53杯です。

つまり、1人1日1杯以上はコーヒーを飲むといわれるくらい、日本人にとってコーヒーは必要不可欠なものになっているのだと思います。

そんなコーヒーですが、今はいろいろなところで楽しむことができます。
コーヒー専門店はもちろん、スーパーやレストラン、ファーストフードなどでも美味しいコーヒーを味わうことができるようになりました。

その中でも忘れてはならないのがコンビニです。
いまやコンビニコーヒーは、消費者にとって手軽に美味しいコーヒーを味わえる場所の1つであると言えるでしょう。
私は普段、カフェでコーヒーの仕事をしていますが、コンビニコーヒーも美味しいので定期的に利用しています。

今回は、コンビニ大手3社のコーヒーについて紐といていきたいと思います。
※今回はレギュラーのブレンドコーヒーにフォーカスしてご紹介します。
コンビニコーヒーとひと言でいっても、会社ごとに特徴があっておもしろいです。
ぜひ、最後までおつきあいください。

(1)ローソン


MACHI cafeといわれているローソンですが、ローソンのコーヒーの最大の特徴をいえば抽出がエスプレッソ式というところ。
後ほどご紹介する、ファミリーマートやセブンイレブンがドリップ式なので、ここが大きな違いといえるでしょう。

エスプレッソ式ですと、コーヒーの旨味が凝縮されしっかりとした濃さがある印象を受けることが多いです。
ローソンのブラックコーヒーですが、最初にしっかりした苦味がくるのですが、飲み口はスッキリしている印象を受けました。少しミルクを入れてカフェオレにして飲んでも美味しそうです。苦味がしっかりしているので、眠気ざましや気持ちをシャキッとさせたいときに飲みたいコーヒーだと個人的に思いました。

また、補足ですが、ローソンのコーヒーはレインフォレスト・アライアンス認証農園産のコーヒー豆のみを使用。こちらも大きな特徴の1つです。

レインフォレスト・アライアンス認証とは、1987年に設立された国際的な非営利環境保護団体です。環境保全や農園労働者の生活向上など厳しい基準を満たした農園に、レインフォレスト・アライアンス認証が与えられます。つまりレインフォレスト・アライアンス認証を取得している農園のコーヒー豆を使用すればするほど、環境と社会へやさしいコーヒーであると言えます。

SDGsが問題になっている昨今。環境問題は世界において最重要課題の1つです。
美味しいコーヒーを作るうえで、環境問題にどう向き合っていくのか。
これは、無視できない要素の1つといえるでしょう

(2)ファミリーマート


ファミリーマートのコーヒーの最大の特徴は、バリスタの大会で世界一になった粕谷哲氏が監修しているところだと思います。粕谷氏はWorld Brewers Cup 2016にてアジア人として初めて世界チャンピオンに輝いた実績をもつバリスタです。優勝後は世界各国のバリスタのコーチを行っており、2018年には自身の教え子も同大会で優勝するなど、トップバリスタを育てるコーチとしても活躍中。船橋でPHILOCOFFEAというコーヒー屋さんも運営されているので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

話を戻して、ファミリーマートのコーヒーはドリップ式。エスプレッソ式とは違い、クリーンでスッキリした味わいが感じられるのが特徴。今回比較する3社の中で一番苦味が弱く、とてもバランスの良い味わいだと思いました。コーヒーの濃さも2段階になっており、気分によって変えられるのもうれしいサービスの1つです。

また、冷めても嫌なえぐみが出ず、長い時間美味しく味わえるクオリティの高いコーヒーという印象を受けました。コーヒーはゆっくり味わいたいものだと思いますので、冷めても美味しさが保たれているのは非常にうれしいことですね。

SDGsとしては、2030年及び2050年に向けた中長期目標を定めた「ファミマecoビジョン2050」の一環として、ファミリーマート社員専用の店舗で実証実験を実施し、未来にむけたプラスチック削減の検証を行っています。ファミリーマート全店にて「ブレンドS」をカップ・蓋一体型の「完全紙カップ」に変更した場合、プラスチック削減効果は年間約250トンを見込んでいます(2021年度比)。

(3)セブンイレブン


セブンイレブンのコーヒーの最大の特徴は、コーヒーの濃さを3種類から選ぶことができるところだと思います。しかも、アイスコーヒーも3種類から選べるのがすごいです。濃さの変え方を、コーヒー豆の量ではなくお湯の注ぎ方で変えており、コスト面もしっかり考えられている点がすばらしいと思います。

コーヒーの味わいとしては、3社の中で一番苦味がしっかりしている印象を受けました(今回はふつうの濃さを注文)。苦味はありますが嫌な感じではなく、心地よい苦味です。コクも強く余韻が最後までしっかり感じられ、飲みごたえのあるコーヒーだと思いました。苦味が苦手な方は、軽めの濃さを選んでも良いかもしれません。

同じコーヒーの種類でも、3パターンの味わいを選べるコーヒー屋さんはそうないと思いますので、コーヒーファンとしては非常におもしろい取り組みだと思いました。

SDGsとしては、環境にやさしい紙カップやストローを使用しています。セブンカフェのホット飲料で使われる紙カップは、間伐材(かんばつざい)を原料に使用しています。
間伐材とは森林が育っていく過程で間引きされた不要な木材で、そのまま廃棄するのではなく木材として有効活用することで、環境保護に役立てられています。

最後に

ここまでコンビニ大手3社のコーヒーについて比較してきました。いかがでしたか?

結論をいうと、味に関してはそこまで大差がないというのが正直なところです。
微妙に苦味やコクの違いはありますが、飲み比べて比較しないとわからないレベルだと思います。その中で、もし今回の記事で紹介したポイントで気になるところがあれば、参考にしていただけますと幸いです。

ここ数年でコンビニコーヒーのレベルがかなり上がったのは間違いありません。

これからの展開が楽しみですが、私たちバリスタも負けないように精進しないといけないと思いました。
コンビニも良いですが、ぜひコーヒー屋さんにも足を運んでくださいね。


コーヒーが嫌いだったバリスタ。年間200店舗以上カフェを巡っています。本業でカフェ勤務する傍ら、SNSやブログでコーヒー関連情報を発信中。柳隆晴さんの紹介ページは→こちら

【柳隆晴さんの最近ハマっているものをご紹介します!】

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。