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意外と知らない!? ラテアートの世界をご紹介します。

[ ~元コーヒー嫌いのバリスタがコーヒーで生活を豊かにするコツ教えます~ ]

突然ですが、皆さんはラテアートって見たことがありますか?
カフェラテの上に描かれているデザインのことです。

実は、私がバリスタになりたいと思ったキッカケの1つがラテアートでした。

当時、知り合いの何人かでとあるカフェに行ったとき、みんなでカプチーノを注文したのですが、全員違う動物のデザインが描かれていたのです。

それを見たとき「コーヒーにデザインを描けるのって凄いな」「かっこいいな」と純粋に思い、自分もやってみたいと思うようになりました。

それがバリスタになったキッカケのすべてではないのですが、大きな経験になったのは間違いありません。

コーヒーのことがあまりよくわからない方でも、ラテアートなら視覚的に「かわいい」「キレイ」と楽しむことができ、ラテアートはコーヒーを楽しむための入口として、とても大きな力があると思っています。

そのようなラテアートについて、今回はひもといていきたいと思います。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

ラテアートの起源

そもそもラテアートは、いつ頃に生まれたものなのでしょうか?
カフェで働いている人たちでも、このことを知っている人はあまりいないのではないかと思います。

ラテアートの発祥は、1985年頃にイタリアのミラノにあるバールで、カプチーノにハートが描かれたことと言われています。イタリア人のバリスタが、女性のお客様にハートが描かれたカプチーノを提供する。そんな光景が目に浮かびますね。

それ以降、アメリカのシアトルに渡ってラテアートが広まっていきました。
「フリーポア」と呼ばれているデザイン手法もここで広まっていきます。
※フリーポアについては、後ほど説明します。

日本では、1996年に初めて東京の初台のカフェでラテアートが提供されたそうです。
そこから25年ほど経ちましたが、だいぶラテアートを楽しめるお店が増えてきたと思います。

ラテアートとは

ここまで、ラテアートの簡単な歴史について紹介してきましたが、そもそも
「ラテアートってどんなものなの?」
これについて説明していきたいと思います。

ラテアートは、大きな意味でいうと「泡立てたミルクを使って描くデザインのこと」と定義することができると思います。

一般的には、エスプレッソに、蒸気の力を使って泡立てたミルク(スチームミルク)を注いで描きます。

最近では、抹茶ラテやほうじ茶ラテなど、お茶を使ったものもよく見かけるようになりましたが、これらでもラテアートをすることができます。

また、ココアやインスタントコーヒーでもアートすることが可能です。

ですので、泡立てたミルクさえあれば、キレイに描けるかどうかは置いといて、アート自体はできてしまいます。

補足として、基本的にラテアートは温かい飲みものじゃないと描くことができません。

ラテアートのスタイルについて

先ほど「フリーポア」という言葉が出てきましたが、ラテアートには大きく分けて2種類のスタイルがあります。

1つはフリーポア。もう1つは「エッジング」といわれる手法です。


エッジングは、スプーンやピック(楊枝など)を使って描く手法で、クマやウサギなどが代表的なデザインです。
かわいいデザインが多く、お客様受けが良いのも特徴の1つだと思います。

私が初めて見たラテアートは、エッジングで描かれたものでした。


一方フリーポアは、スプーンなどの道具は使わず「ミルクの注ぎだけ」で描く手法のことです。

ハートやリーフ(葉っぱ)が代表的なデザインです。

繊細で美しいデザインが特徴で、一般的なカフェやコーヒーショップで良く見られるのはフリーポアだと思います。

また、最近ではフリーポアでもペガサスやウサギなど、動物や顔などを描くのがトレンドになっており、ラテアートの世界もどんどん進化していっています。

これ以上説明するとマニアックになってしまうのでこの辺にしておきます。
興味のある方は、インスタグラムで色々なバリスタさんがラテアートの動画をアップしていますので、検索して見てみてください。

ラテアートの大会もあるんです

実はラテアートの世界でも競技会があって、技を競いあったりしています。

街のカフェが主催する小規模のものから、一般社団法人ラテアート協会が主催する世界大会など、大小様々な大会が開催されています。

海外で主催している大会もあり、そこにチャレンジしている日本のバリスタもいらっしゃいます。

最近では、韓国やタイなど。アジアのレベルが高く、日本も負けていられません。

ちなみに私はといいますと、だいぶ前になりますが、とあるカフェが主催した大会で3位になった経験が一度だけあります。

目標は世界大会に出場すること。
ラテアートの写真審査があり、これをクリアしないと出場できない狭き門なのです。

最後に

ここまでラテアートの世界についてご紹介させていただきました。
いかがでしたか?

私は、ラテアートはエンターテインメントだと思っています。
また、私たちバリスタはラテアートを描くエンターテイナーです。

ラテアートを通してお客様に楽しんでもらう。
それによって、お客様はコーヒーやカフェ、バリスタについて興味をもつ。

ラテアートは、消費者とバリスタやコーヒーをつなぐ架け橋です。

だから、私はこれからもラテアートを練習し、少しでも上達できるよう精進していきます。
そして、日々のラテアートの発信を通し、1人でも多くの方にカフェやコーヒーの楽しさを伝えていきたいと思っております。


コーヒーが嫌いだったバリスタ。年間200店舗以上カフェを巡っています。本業でカフェ勤務する傍ら、SNSやブログでコーヒー関連情報を発信中。柳隆晴さんの紹介ページは→こちら

【柳隆晴さんの最近ハマっているものをご紹介します!】

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