
夫婦喧嘩をしない秘訣、それはパートナーの常識を知る。それだけ
[ 素敵な旦那さんになるための秘訣 ]
前回は、人間ドックを夫婦で一緒に受ければ、早めの治療もできるし、パートナーにとって自分を大切に思ってくれている証となり、素敵なサプライズになるとお伝えしました。
さて今回は、お互いの常識がわかると、パートナーの言っていることや行動の理由がわかって寛大になれることをお伝えします。
パートナーの常識。それは、知ってるようで全然知らないもの…
3年前、世界中のイノベーター(新しいものを早い段階で受け入れる人)たちが集まり、その英知をプレゼンするイベントに参加しました。一人で参加するのは寂しいので、妻を無理やり連れて行きました(笑)。
イベントの中で、アップルの創業者の一人のスティーブ・ウォズニアックが、創業前からのエピソードを交えて話をしてくれました。「自分の幸せになる何かを追い続けなさい。夢をかたちにして誰かに紹介しよう。そうすれば誰かが応援してくれる!」。ウォズニアックにとって、その誰かは、スティーブ・ジョブズだったそうです。
エンジニアのウォズニアックは、アップル創業前に「一人ひとりがコンピューターを持ったら便利な世界になる。だから、そんなパーソナルコンピューターを作りたい」と思っていました。その構想をジョブズに話したところ、パーソナルコンピューターを作ってビジネスに展開しようと事業を立ち上げたことでアップルが始まったそうです。

ウォズニアックは続けます。「自分と違うからと言って、嫌うのはやめよう!」と。自分の人生観みたいな話をしてくれました。妻もうなずいて聞いていたので、連れてきてよかったなと安心しました。
そんないい話を聞きながら、イベントの司会者が「皆さん、イノベーションとは何だと思いますか?」と突然、参加者に質問をします。この問いに会場はシーンと静まり返りしました。
「え、なんだろう?」と首をかしげていると、司会者が「イノベーションとは常識を破ることです! では、あなたの常識は何ですか?」と次の質問があり、お隣の方と共有してみてくださいということになりました。
そこで隣にいる妻と私は、それぞれ考えました。お互いに自分の常識を話してみると、私の常識は、「勤務時間はそろえること」、妻の常識は「ニュースを欠かさず観ること」でした。
理解しがたい行動や考えも全部、その人の常識に由来している
一見たわいのないことなのですが、私がここで感じたことは、妻と私の常識って全然違うんだなということ。そこで妻に「なんで、ニュースを欠かさず観ることが常識だと思うの?」と聞いてみると、こう答えてくれました。「世の中で何が起きているのかを知ることは大事だから。教養を身に着けておくというカッコイイ理由もあるけど、普段の生活に関係することだってあるじゃない? 例えば、年金とかコロナ対策とかで」。
妻はさらに続けます。「あと、友だちとか他の人とのコミュニケ―ションをとる時にも必要にもなるから。だって、ニュースもロクに観ていないで世間をあまり知らない人と話していてもつまらないし、話そうとも思わないし、『あれも知らないこれも知らない』って言われたら、『もういいよ…』ってなるじゃない?」と話してくれたのです。

「コミュニケーションのためにね。そうか、妻は人との“つながり”を大切にしてしているんだ」と気づきました。あらためて妻の大切にしていることがわかり、妻を理解できたような気持になりました。なぜなら、「いつも、どうして?」と思っていた妻の言っていることや行動が、「つながり」という価値観に裏付けされているからだと納得できたからです。
ウォズニアックが言っていた「自分と違うからと言って、嫌うのはやめよう!」につながるなと感じました。素敵な旦那さんになろうとしている私にとって大きな衝撃が走り、普段あまり気にしていない常識を知ることが大切なんだなと気づいた次第です。
ちなみに私の考える常識「勤務時間はそろえること」ですが、私の言い分としては次の通りです。「『結果さえ出していればいいから、いつ、どこで働こうが勝手じゃないか』って言う人がたまにいるけど、会社とか職場っていうのは組織として動くところだから。個人プレーがダメってわけじゃないけど、みんなが好き勝手働いていたら、1人ひとりである程度成果が出たとしても、組織で連携を図ったほうが全体としては成果が出ることだってあるし、社外から見たらバラバラに動いている会社って信頼できないと思うから」。
相手の常識を知るだけで、夫婦喧嘩はなくなる!
今回はイベントという機会で妻と話をしましたが、普段の夕食や週末のモーニングのときだって、ゆっくり話はできます。
読者の皆さんも、例えばこの記事を読んで、「素敵な旦那さんになるためには、お互いの常識を知ることが大事なんだって。俺の常識って〇〇なんだけど、どう思う?」とパートナーに聞いてみてください。
「そうね。昔からそうだったわね」とか「うん、そうなんだ」と素っ気ない返事が返ってくるかもしれませんが、ここは我慢して「ところで君の常識って、どんなことかな?」と聞いてみましょう。
パートナーが「そうね。私の常識は…」と答えてくれたら、「そうなんだ。その常識って、どんな気持ちだから? どんなことを大切にしているのかな?」という具合に、気持ちや価値観を優しく聞いてみましょう。するとパートナーは、私に関心を持ってくれているんだと感じ、嬉しくなります。
お互いの常識が何なのか話し合ってみると、そこにどんなことを大切にしているのかがわかります。
もしかして、夫婦間でイノベーションが生まれるかもしれません(笑)。
パートナーの常識を知って、その常識を作っている価値観を理解できれば、「それって、常識でしょ!」と自分の常識を押し付けることもなく、「その常識はおかしい」と相手を否定することもなくなり、お互いが寛大になれます。お互いに素敵な旦那さんと奥さんになることができます。
さて、今回の質問です!
「パートナーの常識は何でしょうか? その常識は、どんな価値観でつくられているでしょう?」
次回に続けます!お楽しみに!(~~)!
この記事へのコメントはありません。