
問題や失敗を宝にする人、トラウマや黒歴史にしてしまう人の違いとは?
[ 人生100年時代、今日からできる!後悔しない生き方 ]
問題や失敗って、果たして本当に災難なのか?
2023年がはじまり2週間が経ち、調子はいかがかな。今年の目標を掲げ、張り切って仕事や家のことなどをはじめたけど「うまくいかないな~」「ああ、やってしまった…」と、問題や失敗に直面していないだろうか。でも、それが実は貴重な宝になることを今回お伝えしていく。
「え、うそ!?」と思う方が多いだろうが、65歳になる前期高齢者の私からの愛ある提言だ。問題や失敗は時間が経てば、「あのときこうしておけば良かった」という解決策や「あの失敗があるから今がある」と感謝の気持ちになれる。今、直面しているあなたには信じられないかもしれないが(笑)。
例えば私の場合、55歳までは出世街道を意気揚々とドヤ顔になりながら歩んでいた。今思うと恥ずかしい限りだ。なぜ恥ずかしいかは後ほどわかる。
その意気揚々としていた私に、55歳のとき悲劇が起こる。部下が失踪してしまったり、現場(当時、建設現場の所長をしていた)が大赤字になったりと、ドヤ顔をしていた私が泣きっ面になってしまった。ああ、恥ずかしい…。

災難が宝(機会)に変わる瞬間
「なんでこんなことになるんだ!?」と、人生初の挫折を経験したのである。私も失踪したい気持ちになったが、妻の「私たちは味方よ」の一言で救われた。(これについても違う回で詳しく紹介したいが)。
大赤字ながらも現場を終わらせ、責任をとるかたちで悶々(もんもん)としながら福島の除染の現場に異動になる。そこでも色々な悲劇に遭遇するわけだが、除染現場から少し離れた四畳半一間の宿舎で、「なぜ、こうなってしまったのだろうか…」「あのとき、こうしておけば良かった!」と頭を駆け巡ることが山ほど出てきた(苦笑)。
実は、こうして私が皆さまにお伝えできるのは、困った問題や苦い失敗を経験したからだ。当時は「なんで、よりによって俺が!」「運が悪いな」「自分ってダメな人間なんだな…」と、誰かを恨んだり自分を責めたりすることしかできなかった。でも、その後悔や自責の念は、時が経つと「ああしておけば良かった」というような解決策になっていった。
勘の良い方はお気づきかもしれないが、その解決策は、自分だけのものではなく同じように困っている人に教えてあげたら、どうなるだろう。その人は、きっと満面の笑みを浮かべて喜んでくれるのではないかな。災難が宝に変わっていく瞬間だ。
日常の小さな問題や失敗から学ぶ
私のように挫折までいかなくても良いので、自分の抱えている日常の問題や失敗した経験をそのままで終わらせず、どんなふうに向き合ったのか、どんな解決をしたのか言葉にしてほしい。
それを困っている人、落ち込んでいる人へ教えてあげればどんなに喜ぶことか。解決策と呼べるほどまでに仕上がっていなくても大丈夫。なぜならば、同じように困ったり失敗したりした人がいるとわかるだけで、人間って安心できる生き物だから。つまり、心のケアにもなる。
これは、あなたが思っている以上に重要なことだと、声を大にして伝えたい。困っている人、落ち込んでいる人にとって、あなたは必要な人、大切な人になっていく。
今、もしあなたが問題にぶち当たり、失敗して落ち込んでいても、このことを頭の片隅に置いてほしい。少し落ち着いたら、忘れないようにメモをとればいい。私は多くを忘れてしまったので、メモをとってこなかったことを一番後悔しているが。

そのほか、問題や失敗でなくてもいい。愚痴でも不満でも。そのとき、自分にしてほしくなかったこと、自分にしてほしかったことなんかもメモしておくとよい。これは、貴重な宝だ。
言葉にすると再現性が生まれる
できれば、「これは良いな!」と思った言葉やシーンをメモして日記にまとめておくと良い。言語化すれば、もうあなたのものだ。再現性が生まれる。
再現性とは、もう一度同じことができることであり、ほかの誰かにできるようになること。それを教えたり実践したりしていくと、私のように、その道の講師としてデビューできるかもしれないし、本を出せるかもしれない。
今は問題や失敗を解決できなくても、言葉にすれば将来必ず宝になることを保証する。問題や失敗が宝になると思っていれば、ものの見方が変わってくる。
問題や失敗の起きる原因を深く探り、本質的な解決策も見つかるかもしれない。問題や失敗を災難だと思っている考えから、宝だと思う考えにシフトできればそれが可能だ。そう考えると、何十年もかけて気がついた私より、もっと若い方であればものすごいチャンスがあるのではないかな。
後悔しない生き方とは
最後に大事なことを伝えておこう。そんなことを考えたり行動したりしていると、今を楽しく生きられるのではないか。楽しい生き方って、そんな生き方じゃないかと思う。
人生100年時代、身体が動かなくなるおじいちゃんやおばあちゃんになる時を想像してみよう。それまでに困った問題や苦い経験から教わったことを、若い人に教えてあげれば喜ばれるんじゃないかな。そんなあなたは、必要な人、大切に人になっている。これが後悔しない生き方かもしれない。
ただしあくまでも、私と妻という、地球上では80億分の2の考え方なのでご注意を(笑)
(※参考:2022年11月15日国連の人口の推計)


人の可能性を最大化させ、日本を再び世界のリーダーにする」という未来実現のために、全国の企業に対し「会社の未来を担う次世代リーダーを育成する」ための活動を行う。
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