
自分が聞きたいことから聞くのが、どうしてしくじりやすいのか? まず聞くべきは…
[ 人生100年時代、今日からできる!後悔しない生き方 ]
人を大事にする、を行動でどう示せばいいか、答えられます?
「人を大切にするって、どうするの?」と聞かれて、すぐに答えられる人は少ないだろう。実際、私も答えられない一人だ。
「相手に関心を持てばいいんでしょ?」「思いやりを持てばいいんじゃないの?」「親切にしてあげることでしょ!」と声が挙がってくるかもしれない。
でも、それは思っているだけで、実際にどう行動するのかと聞かれたら、答えられるだろうか。行動が伴わなければ、超能力者でない限り相手にわかってもらえることはないだろう。
では、どのようにして人を大切にしていくのか、最近感じたことをお伝えしたい。気づくのがちょっと遅すぎたかもしれないが、人生100年時代、大切な人を大切にする方法を身に付けてもらえば素敵な人生が送れるだろう。

実は先月、妻が大腸検査をしたところ、ポリープがあり切除した所から出血してしまった。「病院に送っていこうか?」とか「どうすれば良い?」と聞いてみた。妻を大切にすることをモットーにしている私としては、最善を尽くしているつもりだった。
だが、妻の不安そうな顔を見てはじめてわかった。私は自分のすべきことばかりを考え、妻の気持ちをわかろうとしていなかったのだ。
そこで「どんな具合なの? どこか痛いの?」と妻が聞いて欲しそうなことを聞いてみた。すると、ここが痛いとかこんなことが困っていると話してくれたのだ。
気持ちを話せたことで少し安心できたようだった。最初から、自分の聞きたいことを聞く前に妻の気持ちを聞けば良かったと大反省をした。
そんなこと当たり前だと言われるかもしれないが、私の経験上、多くの人が聞きたいことだけ聞いて相手が話したいことを聞けないで揉めるケースが多いので、このまま読み進めて欲しい。
『気持ち』をわかってもらえるとき、大切にされていると感じる

こんなことはないだろうか。どこかに頭をぶつけて痛い思いをしているときに、「すぐに頭を冷やしなさい!」とか「どこにぶつけたの?」と言われ、「そんなことはどうでもいい!」とムカッとしたこと。
そんなことを言う前に「この頭の痛さをわかってくれよ~。私は痛いんだから…」と思ってしまう。
「痛いよね」と共感してくれたとき、安心できるのだ。人はどんなに痛みがあっても、それをわかってくれる人がいると耐えられるそうだ。
ここまで大事な家族やパートナーに何かあったとき、相手の気持ちを最優先にして対処することが重要だとお伝えしたが、普段からどんなアクションをとれば良いのか。
それは、こちらから声を掛けて相手の気持ちを確認してあげることだ。
例えば、パートナーとの休日の朝をイメージしてみよう。「おはよう。天気がいいね」と言ってみる。「そうね」と返事があったとき、表情を観て「今日は顔色がいいね」とか「今日は元気ないみたい」と声を掛けてあげよう。すると、「そうなの、実は…」と色々と話してくれるはずだ。

表情が浮かないときは、話してくれたことを「そんなことがあったんだ」「それは大変だね…」と受け止めて、あまりこちらからは色々と言わず、丁寧に聞いてあげる。
ご機嫌そうだったら、「それは良かったね!」と一緒に喜ぶ。
一字一句正確に聞き取ったり、アドバイスすることが大事な場合もあるが、優先順位としては、まずは同じ気持ちになってあげることが、割と大事だったりする。
パートナーは、気持ちをわかってくれたと思い嬉しくなってくる。この時、大切にされている感覚になっているはずだ。
子供の場合も同じ。問題解決よりも、まずは今の心境を聞く
親は、子供が困らないようにしてあげることが先決だと考えがちだ。だから、学校や塾やスポーツクラブや友人関係に、あれこれとアドバイスをしたくなる。
でも、自分の子供の頃を思い出してほしい。いちいちアドバイスをしてくる親を快く思えただろうか。むしろ、避けたくなることも多いのでは?
これは私からの提案でもあるが、お子さんが話したいことを話せる時間を5分でも良いからとってもらいたい。
「今日はどんなことが面白かった?」「あの面白い子は今どうしている?」とか、聞いてあげてほしい。
あれやこれと親の考えを加えることなく「そうなんだ」と受け止めて、「良かったね!」あるいは「大変だね…」と気持ちをわかってあげれば、その5分間が子どもにとって幸せの時間になるはず。それで子供は、親に大切にされていると思うだろう。

子どもが「別に」と冷たく返事をしてくる反抗期でも、まずは子供の今の気持ちを親が聞いてあげてほしい。
聞くのは、繰り返しになるが、あくまで今の子供の気持ちであって、親が知りたい子どもの情報ではない。これは順番としては後にしたい。いきなり聞いても、ましてや反抗期だと、ちゃんと答えてくれないし、心をいっそう閉ざしてしまう。
「別に」と言われたときは、笑顔で「そうか、別にか…」とお子さんの反抗したい気持ちを受け止めてあげれば、そのうち子供も心を開いてくれる。自然体の親には、子供もつられて自然体になりやすいからだ。
最後に、自分を大切にすることも同じ。自分の気持ちをわかってあげよう。自分に「おはよう!
今日の調子は?」「そうか、がんばっているね。おつかれさま」と自己対話をしてみると、心が軽くなっていく。
これも気持ちを軽くして生き抜くためのコツだと覚えておきたい。


人の可能性を最大化させ、日本を再び世界のリーダーにする」という未来実現のために、全国の企業に対し「会社の未来を担う次世代リーダーを育成する」ための活動を行う。
吉田裕児さんの紹介ページは→こちら
この記事へのコメントはありません。