心も体も癒される色【紫・ラベンダー】

[ 色のチカラ ]

早いもので5月も明日まで。新緑と青空、色のコントラストが美しい季節をどのように過ごされましたか?今年は全国的に梅雨入りが早いですね。6月は、雨粒で輝く「アジサイ(紫陽花)」の彩りを楽しめる時期。この花には、さまざまな色みの「紫」を見つけることができます。

そういえば、ちょうど一ヶ月前、人気のスマートフォンの新色として「パープル(紫色)」が発売され、「CM 映像の色がきれいだなぁ」と魅入ってしまいました。

あなたは紫色が好きですか?
今回は、心と体を癒してくれる色「紫」「ラベンダー」についてお伝えします。

「紫」につながるイメージや意味は?

「紫」につながる一般的なイメージや意味の中で、ポジティブなものには「癒し・再生・優しさ・高貴・成熟・繊細・神秘的」などがあります。少しネガティブな側面として、「葛藤・疲労感・傷心」などの状態が投影されて、この色に惹かれることもあります。

「優しい気持ち」「繊細な気持ち」の時。そして、「心身の疲れから回復していく」過程や、「癒しを求めている」状態の時。また、「葛藤」や「喪失感」を抱えている時に、心がこの色を求めるのです。

ここで注目して欲しいのが、「葛藤」の気持ちが投影されるということ。

ちょっと、「水彩絵の具で絵を描く」と想像してみてくださいね。「紫」は、「赤」と「青」を混ぜた色です。赤は「活動的な心理」とつながりやすく、青は「冷静な心理・抑制する心理」とつながりやすいという特徴があります。その2色を混ぜた「紫」は、いわば「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態」
それで、紫色が「葛藤」の気持ちと結びつくという訳です。色とつながるイメージって面白いですよね。

明るい色は「軽さ・優しさ・解放感」とつながります。

ここで、紫系の色名としてよく知られている「ラベンダー」についてもお伝えしますね。

「ラベンダー」は、ラベンダーの花のような「薄い青紫色」のこと。薄い・明るい紫系の色は、他にも、薄紫色である「ライラック」、明るい青紫である「藤色」などをご存じの方も多いと思います。これらは、いずれも「花」からとられた色名なのも素敵ですね。

「薄い色・明るい色」は、どの色も「軽さ・優しさ・解放感」などのイメージとつながりやすいのですが、とくに「薄い紫系の色」は、「優しさ・繊細さ・癒し」のイメージと結びつきやすいです。

反対に暗い色は、どの色も「重さ」とつながりやすく、とくに「暗めの紫色」は、「成熟・蓄積」などのイメージと結びつきやすいです。またネガティブな側面として、暗い紫色に「ストレス・不調」などの状態が投影されることもあります。

こんな風に同じ紫色でも、明るさによって、つながるイメージや意味が変わります。あなたは今、どんな明るさの紫に惹かれますか? そこには、どんな気持ちがあらわれているのでしょうか?

「紫・ラベンダー」の効果は?

「優雅でありたい、気品をまといたい」「精神的に豊かでありたい」「自分の感性を大事にしたい」と感じる時、紫のイメージ効果を取り入れてみましょう。紫色の洋服や小物を身に着けてみてください。

また前述したように、ラベンダー、ライラックなど薄い紫は「癒し」につながりやすい色。「心と体が疲れたなぁ」という時にも色の効果を取り入れてみましょう。

「ラベンダー」の色と香りを楽しめる入浴剤を入れてゆっくり湯船につかったり、タオルに「薄い紫色」を選んだりするのも良いですね。心身が回復する後押しをしてくれるでしょう。

紫色のチカラで自分に優しく。少し疲れた心と体を癒してあげてくださいね。

今日は「紫・ラベンダーの効果」についてお伝えしました。次回も楽しみにしていてください。

*尚、それぞれの色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。

*参考文献 :『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版

佑貴つばさ(ゆうきつばさ)
「色とココロのコンシェルジュ」色彩心理カウンセラー

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