品格をまとう色「紺色・ロイヤルブルー」

[ ~ わたしを磨く色彩の魔法 ~ ]

10月1日を「衣替え」の目安としている学校や会社も多いかもしれません。夏用の薄手の服装から、冬用の少し厚手のウールなどのスーツ、ジャケット、パンツやスカートに着替える日。
ところで、学生時代、あなたの制服は何色でしたか? 「紺色」という方も多いのではないでしょうか。私も中学・高校時代、紺色の制服を着て登校していました。社会人になってからも、紺色の服を着ていると「きちんとしている」という印象になりますよね。

今回は、青系の暗い色「紺色」と「ロイヤルブルー」の効果についてお伝えします。

色の「暗さ」は「重さ」につながります

青系の色にも「明るく澄んだ空色」から「濃く沈んだ深い紺色」まで、様々なバリエーションがあります。前回のコラムでは、明るい青系の色である「空色・水色」についてお伝えしました。
色は、明るくなると軽く感じられ「軽快さ・優しさ・やわらかさ」などのイメージと結びつきやすくなります。暗くなると重く感じられ「重厚感・安定感・充実感」などのイメージと結びつきやすくなります。

「濃い」とは、黒が少し混ざった「深い色」、「暗い」とは、黒が多く混ざった文字通り「暗い色」をイメージしてください。

青系の色の中でも、鮮やかな青に少し黒をプラスした濃い色「ロイヤルブルー」や、さらに黒をプラスした暗い色「紺色」は、どのようなイメージ・意味とつながるでしょうか?

「紺色」「ロイヤルブルー」につながるイメージは?

濃い青・暗い青を表す日本の色名では、「藍色(あいいろ)」や「紺色(こんいろ)」がよく使われます。染料の「藍(あい)」を用いて染められる青系の色にも、さまざまな濃さの段階があります。そんな「藍染」の色の中で、暗い色の通称が「紺」です。

「ロイヤルブルー」は、濃く鮮やかな青のことで、「紺色」を少し明るくした色みになります。

「紺色」「ロイヤルブルー」につながる一般的なイメージ・意味の中で、ポジティブなものには、「誠実・品格・厳格・自律・沈静・探求心」などがあります。「内向」などもあります。また、「直観」や「本質を見る目」とつながる色ともいわれます。
少しネガティブな側面として、「抑制・緊張感・孤独」などと結びつくこともあります。

「紺色」「ロイヤルブルー」に惹かれるのは、どんな心理の時でしょうか?
「静かな気持ちで落ち着いている」時や、「立ち止まって自分を見つめたい」と感じる時。「物事を堅実に進めたい」と思う時。また、「緊張している」「自分を律している」「感情を抑えている」、そんな時にこの色に惹かれることもあります。

最近、紺色やロイヤルブルーに惹かれる方。あなたの気持ちに「ピン」とくる言葉はありますか?

「紺色・ロイヤルブルー」を、こんな風に取り入れてみましょう

「誠実な気持ちを表したい」「品格をまといたい」、そんな思いの時には、紺色・ロイヤルブルーがサポートしてくれます。「直感を研ぎ澄ましたい」時にも、紺色やロイヤルブルーがチカラを貸してくれるでしょう。服や小物で色を取り入れてみてください。

暗い青である紺色は、真面目さ、堅実さを表す色。服に選ぶ時に、形も「無難」にしてしまうと少し地味な装いになるかもしれません。「華やか」に着こなしたい場合には、形や素材の選び方を工夫してくださいね。

また、紺色は「厳格さ」とも結びつきやすい色。いつも自分に厳しい人は、毎日のように「紺色」を着ることで、さらに自分を律し、いつも気持ちを抑えているかもしれません。そんな方は、「明るい色、淡い色」を通して自分に優しくしたり、「鮮やかな色」を通して本来の自分を解放したりする機会を、ぜひつくってくださいね。

明るい色や鮮やかな色を身に着けると、周りの人が見たあなたの印象にも、優しさや明るさ、親しみやすさがプラスされます。服や小物で取り入れてみてください。

色のチカラで、品格をまとい、誠実な気持ちを表現してみませんか?

今日は「紺色・ロイヤルブルー」の効果についてお伝えしました。次回も楽しみにしていてください。

*色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。

*参考文献 :『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版

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