
「ワインレッド」色に惹かれるのは、成熟?ストレス?
[ ~わたしを磨く色彩の魔法~ ]
毎年11月の第三木曜日は「ボージョレ・ヌーヴォ」の販売解禁日。今年2022年の解禁日は、11月17日(木)だそうです。今、記事を読んでくださっているみなさんの中にも、この日を楽しみにしている方がいらっしゃるかもしれませんね。
ところで、あなたは赤ワインの「深い赤紫色」は好きですか? 赤ワインのような濃い赤紫や暗い赤紫を見ると、どんなイメージを持ちますか?
今回は「ワインレッド」につながる心理について、お伝えします。
ワインレッド、ボルドー、バーガンディは、どんな色?

「ワインレッド」「ボルドー」「バーガンディ」は、どれも、赤ワインやその色の表現からついた名称です。「ボルドー」はフランスのワインの集積、出荷の中心地であるボルドーから船積みされる赤ワインの色が由来。「バーガンディ」はフランス南東部のブルゴーニュ産ワインの色を表す英語独特の言葉です。
それぞれこんな色合いのことを指します。
・ワインレッドは、ボルドー産の赤ワインのような赤紫色。「日本工業規格(JIS)物体色の色名」による色合いは「こい紫みの赤」。
・ボルドーは一般に、暗い紫みの赤(赤紫)のことを表わす。「JIS物体色の色名」による色合いは「ごく暗い赤」。
・バーガンディも、暗い紫みの赤(赤紫)のことで、ボルドーよりさらに暗い色味。「JIS物体色の色名」による色合いは「ごく暗い紫みの赤」。
秋は、紅葉の色、熟した果実の色など、深みのある複雑な色味が身近に増えてきます。11月に解禁になるボージョレ・ヌーヴォの色も、深まる秋らしいイメージとつながる色かもしれませんね。
では次に、色につながる心理についてお話しします。
ワインレッド、ボルドー、バーガンディにつながる心理は?

暗い赤紫色の話の前に、鮮やかな赤紫色である「マゼンタ」についてお伝えします。
「マゼンタ」につながる一般的なイメージ・意味には「愛情・女性性・華やかさ・成熟・自己回復」「プライド・自己アピール」などがあります。
マゼンタについて詳しく知りたい方は、デジタルデンのこちらの記事をご覧ください。
・「愛情を象徴する色【マゼンタ】」
https://digi-den.net/yuuki-tsubasa/category-psychology/2021/07/25/4683/

では、濃い赤紫色である「ワインレッド」や、暗い「ボルドー」「バーガンディ」は、どうでしょう?
色は、暗くなるほど「重く」感じられます。それで、赤紫に限らず、赤・オレンジ・黄・緑・青・紫など「有彩色(ゆうさいしょく)」や、白・グレー・黒の「無彩色(むさいしょく)」など、どの色でも「暗い色」の持つ意味には「重み」のイメージが加わります。
そのため、暗い色は「充実感・安定・よりどころ」などの心理とつながりやすくなります。「軽快さの反対」のイメージから「保守的・不完全燃焼・ストレス」の心理とつながることもあります。
赤紫が暗くなった色である「ワインレッド」や「ボルドー」「バーガンディ」のイメージ・意味にも「重さ」が加わります。つながるイメージ・意味の中で、ポジティブなものには「成熟・蓄積・充実感」などがあり、そのような気分が投影されやすくなります。少しネガティブなものには「葛藤・不調・ストレス」があり、そうした状態が投影されることもあります。
最近、なぜか「ワインのような暗い赤紫色」に惹かれるという方。これらのイメージ・意味の中に「ピン」とくるキーワードはありましたか?
惹かれる色の「明るさ」が変わったときは?

以前好きだった色と最近気になる色の「明るさ」が変わった方は、心に変化があったのかもしれませんね。
ずっと、鮮やかなマゼンタや優しいピンク色が好きだったけれど、今は、暗いバーガンディ色が気になるという方。
今、「成熟した自分を感じている」「充実感を持っている」のではないでしょうか。
あるいは、「ストレスを溜めている」「葛藤がある」「心と体が疲れている」のかもしれません。何か思い当たることがありますか?
「色の明るさ・暗さと心理のつながり」について詳しく知りたい方は、デジタルデンのこちらの記事をご覧ください。
・「好きな色の心理・意味 明るい色と暗い色の違いは?」<前編>
https://digi-den.net/yuuki-tsubasa/category-psychology/2022/06/12/10388/
・「好きな色の心理・意味 明るい色と暗い色の違いは?」<後編>
https://digi-den.net/yuuki-tsubasa/category-psychology/2022/06/26/10700/

「惹かれる色」をきっかけに、静かに心を見つめてみてはいかがでしょうか?
デジタルデンに掲載した「19色の心理 まとめ記事」はこちらから
・「好きな色で分かる心理・意味・効果 まとめ19色」
https://digi-den.net/yuuki-tsubasa/category-psychology/2022/10/30/12653/
「色の可能性」をこれからもお伝えしてまいります。
次回「私を磨く色彩の魔法」もお楽しみに!
*色には必ず、ポジティブな側面とネガティブな側面があります。また、ここで解説している色のイメージ・意味は、色の持つ一般的なイメージ・意味の一部になります。色には、「多くの人の共通語になっている意味」もあれば、「個人的な経験とつながる意味」もあります。「この色は良い色」「この色は悪い色」という区別はありません。
*参考文献 :『色の名前辞典507 日本の色と世界の色のすべてがわかる』福田邦夫著 主婦の友社、『なぜ、あなたは「黒い服」を着るのか 人生が変わる色の魔法』佑貴つばさ著 マキノ出版、『色とココロの教科書 驚くほど自分の可能性がわかる色彩心理』佑貴つばさ著 ごきげんビジネス出版

「色とココロのコンシェルジュ」、レゼル・ド・マクルール~私色の翼~代表。色彩心理カウンセラー。
「女性を内側からも外側からも輝かせる」ためのセッションやワークショップ、セミナー、企業研修を行い、好評を得ている。佑貴つばささんの紹介ページは→こちら
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