作家たちの電脳書斎デジタルデンは、2021年3月にウェブマガジンとしてオープンしました。ビジネス、ライフ、カルチャー、心理学、自然・・・。個性豊かな作家やライターたちが、それぞれの専門分野で知識や体験を活かした記事を執筆してきました。一見、脈絡のない幅広いコンテンツを掲載しているウェブサイトでしたが、実はずっと、すべての文章に共通するテーマがあったのです。
それは「みなさまの毎日を少しでも笑顔に」という編集部の願いでした。

社会が大きく変化して長く不況が叫ばれる時代の中で、多くの人が不安を抱えている。そんな重たい空気の中でも、文字の力を信じる人間たちが集った編集部でした。複数の現役編集者が加わって、よりハイブロウな記事の掲載を目指して切磋琢磨した2年半の日々は、振り返れば長かったような短かったような。けれど、関わった人々にとって間違いなく有意義な時間であったと思います。

けれど、そんな夢のような時間を過ごしていたある日、我々、編集部は気が付いてしまったのです。「この、おっとりとした大正時代の同人誌みたいな運営で、本当に必要な人に必要なメッセージを届けられているのかな…?」

そこからディスカッションを重ね、試行錯誤を繰り返して、私たちがぬくぬくと過ごしていたウェブマガジンは、戦う出版社「挑戦者たちの電脳書斎デジタルデン」へと変貌を遂げることになりました。時代のスキマに寄り添うはずが、時代の出し抜き方を伝える姿勢にチェンジです。不安定な日々、先が見えない日々だからこそ、やられっぱなしでなるものか。そんな想いに奮い立ったのは、愛する出版業界の斜陽のせいでもありました。

もちろん不安もありますよ。だけど今は、作家たちの電脳書斎デジタルデンに関わってくださったすべての方に感謝をこめて、————– ありがとう。がんばります。