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ヘアスタイルの【流行】と【定番】の正体を知り、どう付き合うべきかを考察する。

[ 僕たちのビューティフル・ライフを探そう ]

「ヘアスタイルにおける流行と定番」、それが今回のテーマです。

2021年夏の時点でのヘアスタイルの流行はこちら

ヘアスタイルにもファッションと同じように、「流行」=「トレンド」というものがシーズンごとにだったり、時には単発的にやってきますよね。

近年ではヘアスタイルの検索エンジンのメインはInstagramが主流となってきているので、投稿数の多いヘアスタイルから、最近の流行を僕もチェックしたりするんですね。時々お客様のほうが流行を敏感にチェックされていて、「まずい、まずい」なんてこともあったりします(汗)。

まずは最近投稿数の多いものや、お客様からのオーダーが多い流行のヘアスタイルを挙げてみると、

●カット編
「ウルフカット」
「切りっぱなしボブ」
「シースルーバング」
「外ハネボブ」
「ミニボブ」
「韓国ヘア」

●カラー編
「インナーカラー」
「グラデーションカラー」
「バレイヤージュ」
「グレージュ」

こういったヘアスタイルが2021年夏の時点で、巷で流行していて、お客様からのオーダーも多いんですね。これが「トレンド」というものです。

歴史は繰り返す。ヘアスタイルの流行も繰り返す。

ざっと並んだこれらの「トレンドヘアスタイル」ですが、流行を追いかけたくなるのは割合でいえばやっぱり比較的年齢層が若い世代。「みんながやっているヘアスタイルにしたい」と思っているようです。

面白いものでファッションもそうですが、ヘアスタイルも同じように「流行は繰り返している」という事実があります。

僕もかれこれ20年美容師をやってきて、様々なトレンドヘアスタイルを見てきましたが、実際に現場でお客様をそのようなヘアスタイルで仕上げることが多かったです。

例えば、「ウルフカット」と言われる襟足の長いレイヤーの入ったヘアスタイルは当時とは少しニュアンスは違えど、80年代に流行したヘアスタイルの進化系ですし、「外ハネボブ」も90年代に流行していました。

「シースルーバング」のような薄い前髪も、80〜90年代に流行していたものの再燃ですよね。
内側にアクセントになるカラーを入れる「インナーカラー」や「グラデーションカラー」、「バレイヤージュ」といったナチュラルにグラデーションでハイライトを入れていくカラーリング技法も、僕が美容師を始めた20〜15年前くらいにお客様にオススメして施術していました。

「歴史は繰り返す」という言葉がありますが、ヘアスタイルもこうして流行を繰り返しているんですね。

80年代に流行した細かいウエーブパーマの「ソバージュ」や、90年代の「スーパーストレート」なんかもそのうちまた流行がくるかもしれません。

トレンドの中でも「韓国ヘア」などは、すごく今っぽいなあという感じですよね。今韓国の映画やドラマ、アイドルが流行していますもんね。韓国の俳優さん、女優さんやアイドルの画像を美容師に見せて、ヘアスタイルをオーダーされる方はやっぱり多いです。

いつも流行に敏感でトレンドを追いかけているお客様には、本当にこちらも学ばせてもらっているんですね。流行やトレンドにアンテナを張っていないとお客様に対応できない事態になってしまうので(笑)、我々も常に勉強していないといけないなあと思います。流行を追いかける方は、すごくおしゃれへの熱量を感じますね。

「流行よりも定番」の人が、地味とは限らない

一方で「定番」のヘアスタイルもあります。自分の中での「こだわりのヘアスタイル」「いつものヘアスタイル」「シンプルでベーシックなヘアスタイル」といったところでしょうか。「定番」の定義もなかなか難しいところですが、「定番のヘアスタイル」を好むお客様は多くいらっしゃいます。

ここ10〜15年、「いつもの感じで」という、いつもと変わらないオーダーをされる方や、「あまりヘアスタイルを変えたくない」「いろいろな髪型をやってきたけどやっぱりベーシックが一番」という方も多いんですね。

特に派手なカラーリングもせずパーマもかけないシンプルな「ボブ」や、ナチュラルで派手さはないけど清潔感のあるシンプルなロングヘアなんかは、いつの時代も人気の定番スタイルです。

といっても「地味なヘアスタイル」=「定番」というわけではないんです。というのは、10年間金髪を貫いている人の場合はその金髪が定番スタイルですし、毎回クルクルのスパイラルパーマをかける人にとってはそのヘアスタイルが定番なのですから。

「定番」と聞くと「保守的」なイメージもあったりしますが、逆に「単純に好きで気に入っているから変えたくない」という「強いこだわり」だったりもしますよね。「定番」を選択するお客様はそういった「こだわり」や「意思」が伝わってきて、そういった姿勢もすごく素敵だなあと思うんです。

どちらかというと僕も「定番」を選ぶタイプです。よく行くラーメン屋さんがありますし、そこでは他のメニューもあるのにいつも同じラーメンを注文します(笑)。

流行に乗りたくない人が、髪型を変えることになる瞬間とは?

おもしろいのが、中には「絶対に流行に乗りたくない」という人もいること。

この間もお客様とお話ししていた時に、「最近切りっぱなしボブとかミニボブとかが流行ってますよねー」なんて会話をしていたのですが、長年ボブを続けてきたそのお客様が、「そうなんだよねー。だから今日は髪型を変えようと思って。流行に乗っていると思われるの嫌だから!」と言って、ヘアスタイルを変えていかれたんですね。

先ほども申し上げた通り流行は繰り返すので、自分では意図せず、気付いたら長年続けているそのヘアスタイルが再び流行する時がきてしまったというパターンです。

他にも、「インナーカラーは周りでやっている人が多いから、絶対に私はやらない!」という固い意思を持ったお客様もいらっしゃいました。

そんな気持ちも、すごくよく分かるんですね。僕も割と「人と違うものを好む」という傾向があるので、人と同じなのは嫌だというのは共感できる部分があったりします。

流行に乗るのが良いか悪いというのではなく、その人によってタイプが違うということですね。

定番にこだわる人が流行に乗る。流行に乗る人が流行に乗らない。それもメリットがある!

「絶対に流行には乗らない!」という強固な意志がある方は別ですが、いつも同じだと飽きる時が来るかもしれません。常に「定番」のヘアスタイルにしている人もそんな時は、ちょっと流行を取り入れたヘアスタイルにしてみたら、「いつもと違った感じでいいね!」と周囲の人に言われるかもしれません。

逆に、流行を追いかけるのに飽きた人は、「流行を追うのをやめてみる」というのもひとつの手かもしれません。「何だか髪型の雰囲気が変わって、いい感じじゃん!」なんて言われることもあるかもしれませんよ。

「流行のヘアスタイル」はチェックしておいて、取り入れるか取り入れないかを決めてみても賢い選択だと思います。

僕も次は違うラーメンを食べてみようと思います(笑)。

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